2月14日 記念日 その4 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

予防接種記念日。
福岡県朝倉市に本部を置く地元の有志達が結成した団体、「予防接種は秋月藩から始まった」キャンペーン推進協議会が制定。日付は、1790(寛政2)年2月14日に、筑前国福岡藩の支藩である秋月藩の藩医、緒方春朔が、大庄屋の天野甚左衛門の2人の子どもに、初めて天然痘の予防接種である人痘種痘を行ない、成功させたことから。また、秋月藩主の黒田長舒は、緒方春朔を藩医に取立てて種痘研究を助け、成功した種痘を全国に広げるように支援した。この秋月藩の天然痘予防に尽力した緒方春朔、天野甚左衛門、黒田長舒の三偉人を顕彰し、予防接種は秋月藩から始まった事実を広く知らせることが目的。秋月藩で成功した人痘種痘は、日本の予防接種の始まりで、その後、全国に広まって天然痘予防に貢献する。1796(寛政8)年5月14日、イギリスの外科医で、後に医学者となったエドワード・ジェンナーが、8才の少年ジェームス・フィップスの腕に、乳しぼりの女性サラ・ネルメスの手にできた牛痘病変から採った材料を接種した。これが、種痘(ワクチン接種による天然痘の予防)の最初とされているが、秋月藩での人痘種痘の成功は、エドワード・ジェンナーの牛痘種痘発明に先立つこと約6年前のことで、日本での天然痘撲滅の第一歩であり、治療から予防へと、日本の医療が新たな領域へと踏出した歴史的契機とも言える。福岡県朝倉市には、秋月城趾の周辺に秋月郷土館(秋月歴史資料館、秋月郷土美術館)や緒方春朔の屋敷跡(現在は民家)、緒方春朔の墓が建立されている「長生寺」等がある。予防接種とは、病気に対する免疫を付けるために抗原物質(ワクチン)を投与することである。ワクチンによって、病原体の感染の影響を防いだり、和らげたりすることができる。予防接種は、伝染病の抑止に最も効果的で、コストパフォーマンスの高い方法と考えられている。予防接種で投与される物質は、生きているが毒性を弱めた状態の病原体(細菌・ウイルス)の場合もあれば、死んだり不活性化された状態の病原体の場合も、たんぱく質等の精製物質の場合もある。大まかに言えば、抗原によって免疫系の準備を整えることにより、伝染病への防護となる人為的な免疫誘発が起こる。感染性の病原体を使用して免疫反応を刺激する方法は、免疫処置と呼ばれる。予防接種の中には、複数の免疫源を接種するものもあり、接種方法も幾つか存在する。病気が蔓延する危険を避けるため、様々な時代毎に、国や機関それぞれが、全ての人々に予防接種を義務化する法律を作ってきた。日本では、定期接種は「予防接種法(昭和23年6月30日法律第68号)」に基づいて接種される。疾患の発生及び集団での蔓延を予防を目的とし、接種対象者、又はその保護者等に接種の努力義務が課されるA類疾病については、地方公共団体の多くで無償とされる。但し、強制接種や集団接種が拡大していった過程の中で、安全な方法で行なわれていなかった。複数の人に対して針を替えずに接種をする行為が蔓延していたことが、日本でB型肝炎(B型肝炎ウイルス[HBV]に感染することで発症するウイルス性肝炎の1つで、B型肝炎ウイルスに感染した場合、多くは無症状で経過するが、約20%~約30%が急性肝炎を発症し、約1%~約2%が劇症肝炎化する)やC型肝炎(C型肝炎ウイルス[HCV]に感染することで発症するウイルス性肝炎の1つで、C型肝炎ウイルスに感染すると慢性肝炎に移行し易い)が多発した原因と考えられている。臨時接種は、「予防接種法」に基づいて接種される。蔓延予防上緊急の必要があると認める時、都道府県知事は、市町村長に行なうよう指示することができる。対象年齢の接種費用には、自治体による公費助成が行なわれ、A類疾病については原則無償とされる。予防接種により健康被害が発生した場合は、「予防接種法」第11条による救済制度がある。A類疾病では、接種対象者、又はその保護者等に接種の努力義務が課される。天然痘(天然痘ウイルスを病原体とする感染症の1つで、非常に強い感染力を持ち、全身に膿疱を生ずる)の他に、A類疾病が対象である。主に個人予防に重点が置かれるB類疾病では、接種の努力義務が課されない。
煮干の日。
東京都江東区東陽町に所在し、全国の煮干製造業者が加盟し、煮干産業の振興、品質の向上、表示の適正化、普及、及び消費の拡大に取組んでいる業界団体、全国煮干協会が、煮干を食べて元気になって貰おうと、1994(平成6)年に制定。日付は、2月14日の「2」と「14」で、「に(2)ぼ[ = 棒]し(14)」の語呂合わせから。当初は制定しただけで、広報やイベント等は何もしていなかったが、2004(平成16)年に、あるラジオ番組で紹介されたことで反響を呼んだ。また、同2004(平成16)年に全国煮干協会のロゴを募集し、60件の応募の中からロゴを決定しており、一部メーカーのパッケージにも使用されている。煮干は、小魚を煮て干したもので、主に出汁を取る材料として使われる他、そのまま、或いは乾煎りにする等で食べられている。カタクチイワシで作ったものが最も一般的であるが、マイワシ、ウルメイワシ、キビナゴ、アジ、サバ、トビウオ(あご)等を原料としたものもある。イリコ(炒り子)、じゃこ(雑魚)、だしじゃこ(出汁雑魚)等、多くの別名がある。煮干の原料はいわゆる青魚で、低い融点(固体が融解し液体になる時の温度)を示す不飽和脂肪酸を多く含むので、製造から流通、保存に至る管理が適切に行なわれないと、脂肪の酸化が進み品質が低下する。酸化を防ぐ意味で、原料自体も脂が余りのっていないものが適しており、大きな魚を煮干にしないのはこのためである。また、魚を原料とするため、生臭みが出易いので、加工時の鮮度も重要となる。煮干は、一般にそのまま食することができるため、現代人のカルシウム不足を補う意味もあって、「食べ(られ)る煮干」として、食べられることを明記し、健康によい食品であることを訴求した商品が増えている。また、アーモンド等のナッツ類と一緒に小袋にパッケージされた商品も、茶請けや酒のつまみとして、長年に亘って日本人には愛好されている。出汁用として、煮干を粉状に粉砕したものも広く流通している。煮干による出汁の取り方としては、水出し法と煮出し法があり、水出しの方が雑味の少ない良質の出汁が取れる。頭と腹わたからは苦味や雑味が出るので、下拵えとして取除くと良いとされるが、水出しの場合は、頭と腹わたから灰汁が出にくいため、それらから出る旨みを利用するために取除かない方法もある。出汁が出易いように、中骨に沿って2枚下ろしのように指で2つに割る。但し、一般家庭で味噌汁等に使う場合には、特別な下拵えをせずにそのまま使う場合も多い。なお、出汁を抽出した後に焼け火箸を入れると、生臭みの元になっている成分が揮発し、上品な出汁になると言われている。「焼き干し」は、素焼きにした魚等を乾燥させた保存食である。四方を海に囲まれ、また、河川における漁労も盛んであった日本では、古くから干物や煮干等、漁獲物の様々な保存法が発展してきた。「焼き干し」もまた、その一種である。特に、山間部においては川魚の「焼き干し」を貴重なたんぱく源として利用してきた。「焼き干し」に利用される漁獲物は、アユ、イワナ等の淡水魚からイワシ、トビウオ、ハゼ等の海水魚まで多岐に亘る。「焼き干し」の作り方は、まず、魚の内臓を取除き、炭火でじっくりと焼く。その後、陰干しや天日干し等で乾燥させる。イワナ等は、串焼きにして藁つと(藁を束ねて編み、中へ物を包むようにしたもの)に刺し、囲炉裏の上で燻すように乾燥させるものが、伝統的な製法の1つである。「焼干し」は、そのまま炙って酒の肴や惣菜として利用する他、味噌汁や雑煮等、汁物の出汁として広く利用できる。最近では、ラーメンのスープ原料としても人気がある。また、佃煮や甘露煮にしたり、身をほぐして炊込みご飯の具とすることもある。その他、燗酒の風味付けとしても利用される。