2月10日 できごと その1 | スズメの北摂三島情報局

スズメの北摂三島情報局

2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

1258年 - バグダード(現在の中東・西アジアに位置する国、イラクの首都)が陥落し、バグダードの戦いが終結。中東地域を支配していたイスラム帝国(イスラム教の教えに従って生まれた、イスラム共同体の主流派政権が形成した帝国)第2の世襲王朝、アッバース朝が滅亡する。アラブ世界が科学、哲学、医学、教育等の知識の集積所となった、イスラム黄金時代を築いたアッバース朝は、東西交易、農業灌漑の発展によって繁栄し、首都バグダードは、産業革命より前における世界最大の都市となる。最盛期のアッバース朝の支配は、西はイベリア半島から、東は中央アジアまで及び、バグダードと各地の都市を結ぶ道路、水路は、交易路としての機能を強め、それまで世界史上に見られなかったネットワーク上の大商業帝国となる。8世紀中盤に勃興し、8世紀の後半に最盛期を迎えたアッバース朝は、10世紀前半には衰え、1258年、東アジアの北に位置する内陸の高原地帯、モンゴル高原で創始され、ユーラシア大陸を横断する帝国を作り上げたモンゴル帝国によって滅ぼされる。 
1606年 - 火薬陰謀事件(イギリス国王ジェームズ1世らの爆殺未遂事件)の実行責任者とされる、熱烈なカトリック教徒として育った兵士で、従軍経験から火薬類の取扱いに長けていたガイ・フォークスが処刑される。 
1635年 - フランスで、アカデミー・フランセーズが設立される。アカデミー・フランセーズはフランスの国立学術団体で、フランス学士院を構成する5つのアカデミー(学術団体、学会)の一角を占め、その中でも最古のアカデミーである。当初の役割は、フランス語を規則的で誰にでも理解可能な言語に純化し、統一することであり、現代では、必要な変化には柔軟に対処しながら、フランス語の質を維持するというように、若干の変化が見られる。辞書と文法書の編纂を重要な任務とすることに変わりはないが、メセナ(学問芸術振興)という第2の役割が追加されている。 
1653年 - 江戸幕府が、町人建議による水路(後の玉川上水)の着工を許可する。玉川上水は、かつて江戸市中へ飲料水を供給していた上水(上水道として利用される溝渠)であり、江戸の六上水の1つである。多摩の羽村から四谷までの全長約43kmが1653年に築かれている。また、一部区間は、現在でも東京都水道局の現役の水道施設として活用されている。現在の東京都羽村市にある羽村取水堰で多摩川から取水し、武蔵野台地を東流し、四谷大木戸(現在の東京都新宿区四谷付近)に付設された「水番所」(水番屋)を経て市中へと分配されていて、水番所以下は木樋や石樋を用いた地下水道であったが、羽村から大木戸までの約43kmは全て露天掘りである。羽村から四谷大木戸までの本線は、武蔵野台地の尾根筋を選んで引かれている他、大規模な分水路もそれぞれ、武蔵野台地内の河川の分水嶺を選んで引かれている。 
1763年 - イギリス、フランス、スペインの間でパリ条約が調印され、ヨーロッパの七年戦争と、北アメリカ大陸のフレンチ・インディアン戦争等が終結する。 
1840年 - イギリス女王ヴィクトリアと、ドイツ中部にあったザクセン=コーブルク=ゴータ公国の君主の家系出身のザクセン=コーブルク=ゴータ公子アルバートが結婚。 
1870年 - アメリカ合衆国北東部、ニューヨーク州ニューヨーク市で、キリスト教の女性団体の1つであるアメリカYWCA(キリスト教女子青年会)が設立される。 
1906年 - イギリス海軍の戦艦『ドレッドノート』が進水する。『ドレッドノート』には同型艦はなく、常備排水量18,110t、満載排水量21,845t、全長160.6mで、主砲は30.5cm連装砲5基10門。「長距離砲戦に圧倒的に優位な」戦艦として建造され、当時の戦艦の概念を一変させた革新的な艦である。在来のレシプロ蒸気エンジンより小型軽量大出力な蒸気タービンという新機関を得たこともあり、以前の艦に比較して、圧倒的に強力な戦艦となる。日本語の「ド級(弩級)」「超ド級(超弩級)」「ド級艦(弩級艦)」という表現、及び、一般的なフォークギターのサイズを表わす「ドレッドノート型」という表現は、この『ドレッドノート』に由来する。 
1921年 - 宮中某重大事件: 宮内省(現在の宮内庁の前身)が、皇太子裕仁親王(後の第124代天皇、昭和天皇)本人の意向で、裕仁親王と、家系に色盲の遺伝があるとされた良子女王(後の香淳皇后)の婚約に変更がないことを発表する。日本陸軍の基礎を築いて「国軍の父」とも称され、第3代・第9代首相を始めとする政府の要職を歴任し、元老(天皇の輔弼[天皇の行為としてなされ、或いは、なされざるべきことについて進言すること]を行ない、内閣総理大臣の奏薦[天皇に推薦を行なうこと]等、国家の重要事項に関与した重臣)の中でも「元老中の元老」として隠然たる影響力を保っていた、山縣有朋らによる皇室への干渉は、宮中・政府・世間を巻込んだ騒動になったが、この事件で山縣有朋の権威は大きく失墜し、一度は元老と爵位返上の意向も伝えられたが、慰留されている。翌年、山縣有朋は、失意の内に死去する。 
1936年 - 大阪市営地下鉄(現在は民営化され、大阪市高速電気軌道[Osaka Metro]となっている)が運営する御堂筋線梅田駅構内の建設現場で、大規模な陥没事故が発生。地上の国鉄(日本国有鉄道、現在の西日本旅客鉄道[JR西日本])大阪駅東口駅舎や駅前派出所等、地下鉄周辺の建物にも被害が及ぶ。死者2名。
1936年 - 兵庫県武庫郡本山村(現在の兵庫県神戸市東灘区)で、消防車と阪神電気鉄道(阪神)の電車が接触。対向電車が突っ込んできたため、消防士16名が死亡する。
1937年 - 中国共産党が中国国民党に、抗日戦争の為の第二次国共合作を提議。 
1940年 - 日本史学者、津田左右吉の著書『古事記及日本書紀の研究』『神代史の研究』等が、記紀(日本最古の歴史書『古事記』と、奈良時代に成立した日本に伝存する最古の正史『日本書紀』との総称)を批判し、皇室を冒涜しているとして発禁となる。 
1942年 - アメリカのジャズミュージシャン(トロンボーン奏者)・作曲家・編曲家でバンドリーダーのグレン・ミラーが、ジャズ、ビッグ・バンドのスタンダードナンバーの1つに挙げられる楽曲『チャタヌーガ・チュー・チュー』の120万枚発売を記念して、史上初のゴールドディスク(売上げに貢献した作品を生んだアーティストに対して、各レコード会社が与えるもの)を授与される。 
1947年 - 連合国21ヶ国と日独を除く旧枢軸国5ヶ国が、第二次世界大戦講和のためのパリ平和条約に調印。 
1948年 - ソビエト連邦でジダーノフ批判が始まる。ジダーノフ批判は、ソビエト連邦共産党中央委員会による、前衛芸術(表現上の革新と政治革命が相互作用した芸術で、1920年代に最盛期を迎える)に対する粗捜しと、それに伴なう芸術様式の統制である。その名は、この批判を推進した人物、中央委員会書記アンドレイ・ジダーノフに因む。 
1949年 - 片山内閣が総辞職を表明。日本国憲法下で国会の指名を受け、組閣を行なった最初の内閣で、日本社会党(現在の社会民主党[社民党])委員長の片山哲が第46代内閣総理大臣に任命され、成立した片山内閣は、第23回衆議院議員総選挙の結果、比較第1党となった左派系の日本社会党を中心に、保守系の日本民主党(現在の自由民主党[自民党]の源流政党の1つ)や中道路線の国民協同党(1950年に解散)からも閣僚を得て、連立内閣とする。無産政党(合法的社会主義政党)の議員が首相を務める内閣としては、初のものとなるが、内部対立が表面化し、政権運営に失敗して、片山哲は、組閣から約10ヶ月足らずで退陣を表明ししている。 
1949年 - アメリカ合衆国北東部、ニューヨーク州ニューヨーク市でアメリカの劇作家、アーサー・ミラーの戯曲『セールスマンの死』が初演。『セールスマンの死』は、競争社会の問題、親子の断絶、家庭の崩壊、若者の挫折感等、第二次世界大戦後に顕著になり始めた、アメリカ社会の影の部分を鋭く抉っている。