2月9日 記念日 その1 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

西暦(グレゴリオ暦)AD2024年 令和6年 平成36年
昭和99年 大正113年 明治157年 皇紀2684年 干支 甲辰(きのえ たつ)
第2金曜日 旧暦 12月30日、大安(癸卯)、月齢 28.6 
グレゴリオ暦で年始から40日目、年末まであと326日。
誕生花 ギンバイカ・キンセンカ・ストック・ゼンマイ・ラッパスイセン。

二十四節気・雑節等
うぐいす鳴く。
七十二候の1つ(2候)。

風の日。
2月9日の「2」と「9」で、風が「吹く(ふ[2]く[9])」の語呂合せから。風とは、空気の流れのこと、或いは、流れる空気自体のことである。現代では、「気流」が類義語に当たる。「風」に対して、風が全くない無風状態のことを「凪」という。また、古来、風という言葉は、眼に見えないものを象徴するためにも使われる。空気全体の動きということで、全体的な雰囲気の方向のような意味で、「風」という言葉が使われる例が多い。選挙において「無党派の風が吹いた」とか、「逆風が強かった」等という。また、芸術やファッション等において、「○○風(ふう)」というのも、これに近い。現代の気象学において「風」とは、地球上の大気の流れを意味している。厳密には、地面に対して水平方向の流れ(水平風)のみを指し、垂直方向の流れ(鉛直風)は上昇気流、又は下降気流というが、一般的には分けないことが多い。ただ、日常において風は水平方向に吹くことが多いため、風といえば、普通は水平方向の風を指す。風は、風向と風速の2つの要素に分解して捉えることが可能である。風向は、0度から360度までの方位で表わされるが、通常は16方位で表わす。風向に関してはしばしば勘違いが起こるが、「北東の風」は北東から吹いてくる風のことで、観測者を中心に見ると北東から南西に向かって吹く風を示す。風速は、日本では秒速(m/s)で表わすのが普通であるが、国際的にはしばしばノット(kt)がよく用いられる。また、風速は0~12の13段階に分類された「風力」として表現されることがある。地球上では、地域によって風に特徴がある。中緯度の主に温帯・冷帯地域では、西よりの偏西風、赤道付近・低緯度の主に熱帯地域では、東よりの貿易風、両極付近・高緯度の主に寒帯地域では、極東風が年間を通してよく吹く。年間で最も頻度の高い風向の風を卓越風というが、これらの地域の中では、その風が卓越風になるところが多い。高気圧帯の境界に当たる地域では、季節によってそれが移動するため風向にも季節性が現れる。このように、季節性のある風を季節風(モンスーン)という。季節風の支配が強い地域は、温帯・冷帯地域に多く、大陸の辺縁部に多い。また、海岸付近では、日中と夜間で風向が逆転することが多く、これを海陸風という。山と谷の間でも同様に逆転することがあり、山谷風という。熱帯地域や温帯地域では、熱帯低気圧による暴風に見舞われることがあり、地域によって台風、ハリケーン、サイクロンという名前が付けられている。台風は、北西太平洋や南シナ海(赤道以北、東経180度以西100度以東)に存在する熱帯低気圧の内、中心付近の最大風速が17.2m/s(34ノット、風力8)以上のものを指す。ハリケーンは、大西洋北部(カリブ海・メキシコ湾を含む北大西洋)、大西洋南部(但し、殆ど発生しない)、太平洋北東部(西経140度より東の北太平洋)、太平洋北中部(180度~西経140度の北太平洋)の地域で発生した熱帯低気圧の内、最大風速が64ノット(約33m/s)以上のものをいう。サイクロンは、インド洋北部、インド洋南部、太平洋南部で発生する熱帯低気圧である。一般的に、地表は地形の影響を受けて風速が弱まり、風向も乱れが多い。上空に行く程風速は速くなり、風向も規則的に並ぶようになる。また、上空には風速が非常に速いジェット気流という気流が帯状に分布し、季節や短期の気圧配置に伴ない移動している。飛行する動物や滑空(空気より重い航空機[重航空機という]の降下飛行)、バルーニング(気密性の袋の中に下方から熱した空気を送込み、その浮力で浮揚して飛行する熱気球で飛行すること)するものは、当然風の影響が大きい。動物の場合は鳥を始めとして、翼を利用して飛行や滑空を行なうものが殆どである。翼は、風向に対して水平に避けるようにして広げ、揚力を得る機構である。風のない場合でも、翼を広げて下降すれば、実質的に「風」を受けて揚力を得ることができる。植物では、風媒花は風によって花粉媒介を行ない、風による種子散布を行なうものもある。強い風は、生物の散布に大きな影響を与えることもある。例えば、日本では夏以降にカバマダラ等、熱帯産のチョウが迷蝶として出現する例があるが、これは、台風の風に乗って運ばれてくると言われる。しかし、風そのものが生物に直接に危害を与えることがある。特に、寒冷地や高山では風の影響が大きい。動物は、体表に沿って体を包み込むように纏った空気が、熱を帯びて体温を保持しており、風が吹くと、その薄い空気を剥がしてしまう。体温より低い風は、体温を下げる働きをする。体感温度は、概ね風速1m毎に1℃低くなると言われ、低温ではさらにその影響が大きい。高山の尾根(谷と谷に挟まれた山地の一番高い部分の連なり)筋等では、非常に強く風当たりがあるので、風によって生物群集が規定される。そのような場所は風衝地と呼ばれ、そこに成立する群落を風衝群落という。そのような群落は、普通背が低く、群落の上面には葉が密生した層を作り、そこから突出する枝葉は殆ど無い。同様の森林は、海岸の風当たりの強い場所にもあり、やや背は低いが、見掛けは似ている。この場合、風がもたらす線分が、低温と同様の効果を与えているものである。また、樹木が伸びられる場所であっても、尾根筋等の風の強い場所では、その枝が片方だけに伸びたものが見られることがある。これは、風下にだけ枝が伸びたことによる。住居へ吹込む風を和らげる工夫として、生垣(一般に、竹で編んだものや木を植えたもの)や石垣(石を組上げて作られた壁)等がある。風の強い海岸地域等では、防風林を設けて地域的な防風を行なうこともある。一方、気温が高い場合には、風をうまく利用して、高温による悪影響を軽減する。人工的に風を発生させて体温を下げる、扇風機や団扇、扇子等が代表的なものである。エアコン等の空気調和設備では、気温や湿度だけではなく風(気流)の制御も重要である。換気は、風で室内の空気を入替えるものである。また、風を動力として利用することも古くから行なわれてきた。陸上においては風車が代表的なものであり、風のエネルギーを羽根で受けて軸や歯車の機械的な回転へと変換し、水を汲んだり(用水)、小麦粉等を臼いたり(製粉)して用いられてきた。エネルギーの使用量が増えてきた現代では、風の運動エネルギーを、回転運動等、他の形態の機械エネルギーへ変換する機械や装置(原動機、タービン)、風力原動機(風力タービン)を用いて、風力を利用する動きが活発化している。風力発電は、再生可能エネルギーの1つとして挙げられており、主に、地球温暖化防止の観点から利用が進められている。巨大な風力発電所(ウインドファーム)は、送電線に接続されている何百機もの風車で構成されている。最近の欧州連合(EU)の調査では、新規に建設された陸上風車は安価な発電源であり、石炭・ガス等の化石燃料による発電所より安価で、競争力を持っているという。洋上風力は、陸上より安定で強力であり視覚障害はないが、建設維持コストは陸上風力より高くなる。小型陸上風力発電所は、送電網に連系して送電したり、或いは連系しないで電気を自己消費される。化石燃料の代替としての風力は、大量で、再生可能で、広域に分布し、クリーンで、稼働時に温暖化ガスを排出しない。2013(平成25)年において、デンマークでは、風力で約3分の1以上の電気を賄い、世界では、83ヶ国が風力発電で電気が系統に連系されている。風力発電の設備容量は、2014(平成26)年6月に336GWまで急速に拡大し、世界の電気需要の約4%が風力発電であり、なお急激に増加している。