宇宙戦艦ヤマト2205、登場メカニック、その22 ( 週刊BBY-01 第434号 ) | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

ガミラス

超ゲルバデス級航宙輸送艦

『宇宙戦艦ヤマト』第1作から始まる旧シリーズに登場した「戦闘空母」は、ガミラス帝国の保有する主力宇宙空母の一種で、双胴を思わせる外観と、後方に寄せられた上部構造物群が特徴的である。最も特徴的なのは飛行甲板で、通常は艦載機の離着艦用の甲板であるが、攻撃モードになるとそれを反転させ、左右に二分割された甲板上に二列縦列に配置された複数のミサイルランチャーや、砲塔等の火器を出現させることが可能である。火力については巡洋艦並みである。また、艦橋構造物は極端に後方に偏しており、それにより、全通甲板に近い飛行甲板面積を確保している。また、右舷にアングルド・デッキ(斜め離艦用飛行甲板)がせり出している。推進ノズルを艦後部に縦に、艦底後部にそれぞれ2基、計4基配置している。常時使用可能な兵装として、艦橋前後に3連装主砲を背負式に各2基ずつ、舷側部に各2基ずつで計8基装備。下部に多連装ミサイル発射管2基(劇中未使用)。設定上明言は無いが、艦橋側面部に何らかの発射口、艦首・艦尾部分に何らかの魚雷発射管がある。地上に着陸する際に使用する、引込み式の主脚が艦底部にある。ゴムタイヤを4軸ボギー式に配置した主脚で、左右舷にそれぞれ3ヶ所、計6ヶ所有する。
『宇宙戦艦ヤマト2199』から始まる新シリーズでは、「ゲルバデス級航宙戦闘母艦」という艦級名が設定されている。全長390m、全幅67m。デザインは、艦橋周辺を中心に大幅なアレンジが加えられている他、飛行甲板がやや細くなり、双胴艦体部とは少し離れた位置になっている。艦尾の推進ノズルは中央に縦列2基、左右に1基ずつ、さらに、艦底に2基配置している。また、両舷のインテーク状の構造物は、新シリーズにおいて、ガミラス艦艇のほぼ全てに意匠のように施されている「目玉」になっている。最大の特徴である砲塔を装備した甲板は、「遮蔽式砲戦甲板」という名称になり、上部砲戦甲板の砲の内、連装砲塔と最後尾の固定式多連装砲が三連装砲塔に変更されている。なお、後部の2基は、前部の4基より口径が大きい。また、砲戦甲板は飛行甲板上のみではなく、艦底部にも備わっている。さらに、艦尾の三連装主砲塔も1基は格納可能となっており、非戦闘時は武装を格納して、艦橋を中心とした構造物下部のシャッターを開くことで、全通式の飛行甲板となるという設定が付加されている。旧シリーズでは、戦艦と空母の両方の能力を兼ね備えた精鋭艦として描かれていたが、新シリーズでは、戦艦とも空母ともどっち付かずの中途半端な性能で、コストばかりが高い失敗作、という描写になっている。「アベルト・デスラー政権下での版図拡大政策の中で、活況を呈したガミラスの軍事企業群による、属州惑星の統治を旗印とした、特殊艦艇の試作競争の中で生み出された艦級。戦艦と空母の特性を併せ持ち、単艦での長期作戦に適した艦であり、情報収集や未開拓地の探査、敵の補給線荒らし等の戦闘行動を期待されていた。しかし、通常艦艇の約2倍という膨大な建造費と、複雑な建造工程等により、兵器開発局からの増産許可が下りず、実戦配備された艦は極少数に留まった」という背景が設定されている。
『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第26話において、甲板にデウスーラ・コアシップを乗せた青色のゲルバデス級が登場する。このゲルバデス級は、通常よりも遥かに大きいが、『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』は、演出に合わせて画面上のメカのサイズを調整することもあるため、このサイズの差異が設定上なのか演出上なのかは不明であった。『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』では、補完する設定が考えられており、本物のゲルバデス級ではなく、ゲルバデス級のデザインを流用して建造した別種の艦「超ゲルバデス級航宙輸送艦」とされた。第23工廠植民惑星で独自に計画・試作された超大型艦で、デザインこそ模しているが、開発経緯にゲルバデス級との関連性はない。あくまでも輸送艦であるため、外観こそゲルバデス級ながら、実際はハリボテであるという。戦闘には向かないが、長期の惑星探査航海とは相性が良いため、アベルト・デスラーと民主ガミラスの和解に伴ない、移住惑星探索用の艦としてデスラー派へ譲渡された。『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』第1話の冒頭で、アベルト・デスラーがボラー連邦との交渉のため、ガルマン星へ訪問する際に使用。交渉中はボラー艦隊に完全包囲されており、ボラー側はそれを理由に強気の態度を取るが、実際にはこの艦はただの囮であり、交渉決裂と共に、アベルト・デスラーの合図で自爆し、波動共鳴現象を引起こす。これにより周囲のボラー艦の行動を阻害し、その隙にガミラス艦隊が攻撃を開始してボラー艦隊を圧倒。「超ゲルバデス級航宙輸送艦」はガルマン星解放戦の鏑矢となった。