12月25日 記念日 その1 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

西暦(グレゴリオ暦)AD2023年 令和5年 平成35年  
昭和98年 大正112年 明治156年 皇紀2683年 干支 癸卯(みずのと う)
第4月曜日 旧暦 11月13日、大安(丁巳)、月齢 12.1 
グレゴリオ暦で年始から359日目、年末まであと6日。
誕生花 バラ・ヤドリギ・ヒイラギ・ポインセチア(赤)・ソヨギ・ホーリー。

クリスマス(Christmas Day)。
イエス・キリストの降誕記念日(キリスト降誕祭)。イエス・キリストは、ギリシャ語で「キリストであるイエス」、又は「イエスはキリストである」という意味である。キリスト教の多くの教派において、三位一体(至聖三者、「父」と「子[キリスト]」と「聖霊[神の位格の1つである聖神]」が「一体[唯一の神]」であるとする教え)の教義の元に、神の子が受肉(藉身)して人となった、真の神であり真の人である救い主として、信仰の対象となっている。「イエス」は人名であり、古代にパレスチナ(西アジア・中東に位置する、地中海東岸の歴史的シリア南部の地域的名称)に住んでいたヘブライ人(ユダヤ人)が母語として用いていた、ヘブライ語からギリシャ語に転写されたものである。「キリスト」は「膏(あぶら)を付けられた者」という意味の、救い主の称号である。膏を付けられるのは、ユダヤ教、及びキリスト教の正典『旧約聖書』において王・預言者・祭司であったが、紀元1世紀から2世紀にかけてキリスト教徒達によって書かれた文書で、『旧約聖書』と並ぶキリスト教の正典『新約聖書』の時代においては、この3つの職務をイエス・キリストが『旧約聖書』のそれら全ての前例を越える形で併せ持っていたことを示している、と解される。なお、イエス・キリストの言行を記した福音書を含む『聖書』は、世界で最も翻訳言語数が多い歴史的ベストセラーであり、音楽・絵画・思想・哲学・世界史等に測り知れない影響を与えた。キリスト教に先立つユダヤ教の暦、ローマ帝国の暦、及びこれらを引継いだ教会暦では、日没を1日の境目としているので、クリスマス・イヴと呼ばれる12月24日夕刻から朝までも、教会暦上はクリスマスと同じ日に数えられる。因みに、キリスト教で最も重要なミサと位置付けられるのはクリスマスではなく、十字架に掛けられて死んだイエス・キリストが3日目に復活したことを記念・記憶する復活祭である。『聖書』等には、イエス・キリストの誕生日についての記述はなく(4月~9月の間とされ、確定できているのは12月の寒い時期ではないということである)、各宗派がそれぞれに日付を定めてキリストの生誕を祝っていたが、元々、ミトラ教(古代ローマで隆盛した、太陽神ミトラスを主神とする密儀宗教)の信者でキリスト教に改宗したローマ皇帝コンスタンティヌス1世が、336(仁徳天皇24)年にミトラ教の祭、冬至祭の日であったこの日を、イエス・キリストの降誕の日と定めた。「冬至」の時期であるこの日前後には、異教の祭が重なっており、キリスト教側が布教拡大を狙って、この日をイエス生誕の日としたものと見られている。日本語の「クリスマス」は、英語の「Christ(キリスト)の mass(ミサ)」に由来するが、他に、「降誕祭」「聖誕祭」「聖夜」等の呼び方がある。英語「Christmas」は、ややくだけた略記として「Xmas」、又は「X-mas」があり、「X'mas」表記も、現在の英語圏でも出版物等で一般的に使用されている。「X'mas」表記は、アジア圏でより一般的に多用されていることや、「X-mas」や「Xmas」 表記に比べると少数なことから、間違いと誤解されたり、「Engrish(日本人が日本語の文章を英語に翻訳をする時、或いは英語で文章を書こうとした時に生み出された、語法・文法・綴り・語彙等の点で奇妙な英語表現を揶揄する隠語で、日本語に限らず他のアジア諸国の言語における奇妙な英語使用に対しても用いられる)」の代表と誤解されることがある。1552(天文21)年)に周防国山口(現在の山口市)で、カトリック教会(イエズス会)の宣教師であるコスメ・デ・トーレスらが、日本人信徒を招いて降誕祭のミサを行なったのが、日本で初めてのクリスマスとされる。ポルトガル出身の宣教師、ルイス・フロイスによって1565(永禄8)年頃、京都に伝えられたという。1568(永禄11)年、堺(現在の大阪府堺市)で戦をしていた織田信長と松永久秀に対し、両陣営にキリシタンがいることを知ったルイス・フロイスの呼掛けによって、「クリスマス休戦」が行なわれたとされる。堺の貿易商の邸宅に、両陣営の武士約70名が集まり、ミサをした後、互いに持寄った料理を食べながらクリスマスを祝ったという。しかし、その後は江戸幕府の禁教令によってキリスト教が禁止されたことで、明治の初めまでの200年以上の間、隠れキリシタン以外は、クリスマスを全く受入れることが無かった。一部の例外として、出島(江戸幕府の鎖国政策の一環として、長崎に築造された人工島)のオランダ商館に出入りするオランダ人達は、キリスト教を禁止する幕府に配慮しつつ、自分達がクリスマスを祝うため、オランダの冬至の祭りという方便でオランダ正月を開催していた。これには、幕府の役人や、通訳や蘭学者等、オランダ人と付合いのある日本人も招かれた。また、長崎に住むオランダ通の日本人達の間でも、これを真似て祝うことがあった。オランダ商館の者達は、江戸に出仕することもあったが、彼らを迎え入れる江戸の役人達は、オランダ正月を参考に、オランダの料理や文物等を用意して、オランダ人達をもてなしたとされる。日本では、1874(明治7)年に最初のクリスマスパーティーが開かれ、現在では宗教を越えた年末の国民行事となっている。それでも、やはり本場のキリスト教圏と比べるとその規模は小さいという指摘もある。イギリスの旅行サイト、スカイスキャナーが発表している「クリスマスを避けるために行く国トップ10」のランキングでは、イスラム国家のサウジアラビア、アルジェリア、イランや、仏教国のタイ、国家に従わない宗教を弾圧している中国や北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)等を押さえ、日本が1位となっている。クリスマスは多くの国で祝日となっているが、日本でも祝日にしようという話がある。平成時代において祝日にした場合は、天皇誕生日が12月23日であるため、両日に挟まれた12月24日が自動的に国民の休日となり、3連休が発生する。年によっては、12月21日から5連休となり、その後すぐに年末年始休暇となるため、(有給休暇等を上手く利用すれば)15連休前後の長期休暇が取易くなるという利点がある。しかし、多くの企業にとって、年末はいわゆる『繁忙期・かき入れ時』であることもあり、実現の見通しは全く立っていない。さらに、日本国憲法が規定する、国家(政府)と教会(宗教団体)の分離の原則、政教分離の原則(日本国憲法は、一切の宗教的活動を禁止する厳格な分離を定めている)から、特定の宗教の記念日を祝日とすることは難しい。なお、2017(平成29)年6月16日に公布された「天皇の退位等に関する皇室典範特例法(退位特例法、平成29年6月16日法律第63号)」では、附則第10条に「国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)」の改正も盛込まれており、2019(平成31)年4月30日施行の「退位特例法」による皇太子徳仁親王の即位に伴ない、2020(令和元)年以降、天皇誕生日は、12月23日から2月23日に変更された。