AOC バタール・モンラッシュのワイン その2 | ろくでなしチャンのブログ

AOC バタール・モンラッシュのワイン その2

     AOC バタール・モンラッシュのワイン その2

           AOC Batard Montrachet 
                       Commune Puligny Montrachet 
                     Commune Chassagne Montrachet 
 

 注目の生産者
 
〇 Domaine Bachelet Ramonet~ドメーヌ・バシュレ・ラモネ
 ラモネという名にはオーラが漂うが、ドメーヌ・ラモネ
※1と一緒にしてはいけない。ジャン・クロード・バシュレはピエール・ラモネの甥にあたる。(ジャン・クロード・バシュレという小ドメーヌがあるが、所有者が異なる)。ピエール・ラモネの姉が20世紀初頭にジョルジュ・バシュレに嫁いだことで家名がつながった。だがワインは遠くかけ離れた別もので、そのバタールは薄くて軽くがっかりする。
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー ~近年評価が上がっているようです。
60
          ※110
 
〇 Domaine Blan Gagnard~ドメーヌ・ブラン・ガニャール
 ブルゴーニュにおける家名の錯綜ぶりは、ガニャールの名でも著しい。このドメーヌの主人はクロデイーヌ・ブラン・ガニャール夫人。夫の名はジャン・マルク・ブラン、父はジャック・ガニャール・ドラグランジュ、祖父はエドモン・ドラグランジュ・バシュレ。姉はローレンス・フォンテーヌ・ガニャール。全員が各自でドメーヌをもっている。バタール・モンラッシュは優品の一つに挙げられるが、ドメーヌの作風は、多くの若い作り手が好む方向へ、つまり軽くて酸がはじけるような白を目指している。(これは好都合に高収量へもつながるのだが)。にもかかわらず、このドメーヌはヴィンテージを追うごとに良くなっているかに見える。注目しよう。
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー    
9
 
〇 Domaine Delagrange Bachelet~ドメーヌ・ド・ラ・グランジュ・バシュレ
 ブラン・ガニャールのバタールは大変優れていると思うが、このドメーヌのものはいつも軽くて濃密さが足りないようだ。バタールという名前だけで高値が付くにしては、これに見合ったものとはあまり思えない。
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー    
8
 
〇 Joseph Drouhin~ジョゼフ・ドルーアン
 濃密で強く深い味わいの素晴らしいバタール。ドルーアンはシャサーニユ・モンラッシュ側に0.1haのバタールの畑をもつ。生産量を増やしてくれるのがポール・ペルノから買い付けるバタールで、その畑は(モンラッシュに間近かな)最上の立地にある。同社のバタールが抜群の品質を誇るのはひとえにこのおかげだが、きっとドルーアンも細心の取り扱いをするのだろう。バタール・モンラッシュの模範と言える。ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー   
11
 
〇 Domaine Fontaine Gagnard~ドメーヌ・フォンテーヌ・ガニャール
 軽めの作りで品質も伴っているが、格別なところはない。凝縮感のなさという問題が付きまとい、どうしても目に付く。 
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー   
60
 
〇 Domaine Jean Noel Gagnard~ドメーヌ・ジャン・ノエル・ガニャール
 このガニャール氏はジャック・ガニャールの兄で、クロデイーヌ・ブラン・ガニヤールの叔父にあたる。。ドメーヌは大きいがワインの品質には幅がある。バタールは濃厚、芳醇で奥行きがあり、一流品と言える。ほんもののグランクリュである。
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー  
90
 
〇 Hospices de Beaune~オスピス・ド・ボーヌ
 1989年10月、オスピスはシャサーニュ側のバタールの0.2907haの区画を420万フランつまり70万ドルで買った。1ウヴレつまり10分の1エーカー(約404㎡)で10万ドルになる勘定で、これはブルゴーニュの葡萄畑についた史上最高値である。1990年産のワインからオスピスの競売会に登場。
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー  
16
〇 Domaine Leflaive~ドメーヌ・ルフレーヴ
 ここでもルフレーヴは見事なワインを作り上げる。もしも機会にめぐまれて、そのバタールとシュヴアリエと比べることが出来たら、シュヴアリエの葡萄畑の方が根本的に優れていることが判るだろう。バタールはほとばしるほどの果実味と力感にあふれるが、シュヴアリエにはバタールにない洗練美があるからだ。
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー 
2-1
 
〇 Domaine Michel Niellon~ドメーヌ・ミシェル・ニーヨン
 この非凡な作り手によるバタールは見事なもので、力強く深い味わいでいて ー ルフレーヴについては前言を翻すようだが - 素晴らしく洗練されている。ニーヨンのバタールはルフレーヴのそれと並び、もっとも上品なものだが、強さも深さも失っていない。申し分のない、バタールの手本のようなワイン。
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー 
103
 
〇 Domaine Paul Pernot~ドメーヌ・ポール・ペルノ
 ペルノの上をゆくバタールは思い当たらず、頭をかかえてしまう。しつこく理由を尋ねても肩をすくめるばかりで、らちが明かない。そこでついにあなたの区画はどこだ、畑の地図で教えてほしい、というと彼の顔が輝いた。畑の切れ端は3つあるが、全部モンラッシュとの境界だ、というではないか。どうりで。だが隙のないワイン造りの技があるからこそ、ここまで素晴らしいバタールが生まれるのだ。レモンやハチミツのような匂いはむせるほど強く、豊かに長い余韻はいつ果てるとも知れない。葡萄の木は全て1976年の植え付けだが、ペルノによれば古樹が植わるところも少々ある。10樽造るうちの8樽はジョゼフ・ドルーアンにゆき、ドメーヌで元詰めされる分は50ケースしかない。模範的作品。 
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー 
60
 
〇 Domaine Ramonet~ドメーヌ・ラモネ
80
20USラベル 
 
 Domaine de La Romanee Conti~ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンテ
 ほとんど知られていないがドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティにし0.607ha足らずのバタールの畑があり、ワインも数樽造っている。ここではけっして瓶詰めされないワインだが、大変優れている。そのかわり何社ものネゴシアンに売られている。もしもこのドメーヌの酒庫での試飲が許されたなら、ぜひともバタールの試飲を願い出てみてほしい。これが元詰めされていないのは残念である。
   ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー 
6
    こちらモンラッシュはリリース。
 
 Etiennne Sauzet~エチエンヌ・ソゼ
 この作り手のバタールを味わうと、屈強な馬の軍団が狂ったように馬車を牽きながら、なおかつしっかりとにぐった手綱で完全に統率されている。ていうさまが思い浮かぶ。いかめしい作風のソゼらしく典雅なバタールだが、際立って濃厚なものではない。だが、輪郭の鮮やかな味わいは見事である。あと少し重さがあればよいのだが。  
  ブルゴーニュ ワインがわかる マット・クレイマー 
1330

 

AOC バタール・モンラッシュのワイン  その1 こちらへ

AOC バタール・モンラッシュのワイン  その3 こちらへ

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