CH ラスコンブ詳解 その3 | ろくでなしチャンのブログ

CH ラスコンブ詳解 その3

ぶどう  シャトー・ラスコンブ その3

       Chateau Lascombes 

                                                 2 級 PP5級 AOC Margaux
                                                 Commune マルゴー・カントナック

 

   

 

歴 史

 

 17世紀には、現在のシャトー敷地では萄栽培が行われていたようですが、一帯を所有していたのは14世紀からの所有者デュルフォール・デュラス家~Durfort de Duras です。

 1824年畑の一部はデュルフォース・ヴィヴァンが取得していますが、同じ頃現在のラスコンブもシュバリエ・アントワン・ドゥ・ラスコンブ~Chevalier Antoine de Lascombesが取得したものと思われます。後の所有者ボルドー議会議員、海軍検事ジャン・フランソワ・ドゥ・ラスコンブは、ラスコンブのワインの質を上げるために財産をつぎ込んだようです。シャトーはほぼ1世紀に渡りラスコンブ家によって所有されます。

 

 フランス革命後にはナサニエル・ジョンストン、Loraique、ファーブル、アイルランド人ウィリアムジョンストンらが所有していたとされています。

1855年の格付けで2級を得ますが、当時の所有者はマドモワゼル・ユーとされています。

 1867年には、ナポレオン3世のもとでスエズ運河の所有をめぐるエジプトとの裁判時にフランスに有利な論拠を見出したショワ・デスト・アンジュ弁護士の手に渡ります。同氏はシャトーをジーン-ジュールズ、ジーン-マリーに遺贈します。現在ツタに覆われているシャトーは、ジーン・ジュールズによって建てられたものです。同氏は一時マルキ・ド・ベッケーをも取得していたようですが、1923年に亡くなられ、子孫が両者ともチャップリン社に売却します。

 

 1951年アレクシスリシーヌがシャトーを取得します。しかし、1971年にはイギリスのビール醸造業者バス・チヤリングトンに売却されます。

 チャリングトンも改革を行うべく、葡萄畑の拡大に力を注ぎますが、葡萄樹の選択を誤った様です。新しく地下室も造り、ステンレス鋼管製の圧縮空気による輸送システムも導入したとされていますが品質の向上を得ることはできなかった様です。そこで1985年にVannetelleを管理人に迎え、同氏は葡萄畑を徹底的に調査し、不良な葡萄樹からの葡萄の不使用、高品質果実のみの選別を徹底しますが、品質の向上は得られなかった様です。

 2001年、53%の出資比率を有する企業家イーブVatelot(6,700万ドル出資)を筆頭出資者とする、アメリカの年金基金グループ・キャピタル・コロニー(アメリカ、フランス、イギリスなどの各国の企業によって作られている投資組合)に買収されます。 新しい所有者は、アラン・レイノー、ミシェル・ロランを迎え、ゼネラルマネージャーにドミニク・ベーブ(Befve)を迎え、ブドウ園の大規模な再植林や、47階建ての重力供給バットルームと新しい樽熟成セラーを含む完全に新しいワイン製造施設の建設などシャトー全体の改修にも4,700万ドル投資を行いました。

 

 2011年9月3億$でLa Mutuelle「MACSF」(保険会社)に売却され、更に2022年後半ゲイロンローレンス  Gaylon Lawrence に売却されます。

 

ぶどう バトナージュに代わり、ローラー付き台に樽を乗せ転がすというオクソライン・ラック(Oxolineラック)を使用しています。

 2001年からエチケットを一新し、キャップシールは紫を使用しました。新エチケットにもシャトー正面の鉄門上部飾りは使われています。2022年再度エチケット変更。

 

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                                       Oxolineラック。

 

 

ぶどう シャトー・スゴンヌ

     Chateau Segonnes  セカンド
                                              AOC Margaux   
     


                  ダウン ワイン名変更 1997年ヴィンテージから


ぶどう シュヴァリエ・ド・ラスコンブ
      Chevalier de Lascombes        
                                                  AOC Margaux 
年間生産量  30万本

アッサンブラージュ

 2001年 カベソー70% メルロー30% 6.7万本   新樽率 20%

 2002年 カベソー60% メルロー40% 6万本     新樽率 20%
 2003年 カベソー40% メルロー60% 8万本     新樽率 20%
 2004年 カベソー45% メルロー55% 13%/abv   新樽率100%
 2005年 カベソー45% メルロー55% 13%/abv   新樽率100%

 2006年 カベソー55% メルロー45% 13%/abv   新樽率100%

 2007年 カベソー55% メルロー45% 12.5%/abv 新樽率100%
 2008年 カベソー50% メルロー50% 13%/abv   新樽率100%
 2009年 カベソー50% メルロー50% 14%/abv   新樽率100%
 2010年 カベソー55% メルロー45% 14%/abv   新樽率100%

 2011年 カベソー40% メルロー60% 13.5%/abv 

 2012年 カベソー50% メルロー50% 12.5%/abv 

 2013年 カベソー40% メルロー60% 12.5%/abv 

 2014年 カベソー50% メルロー50% 13.5%/abv

 2015年 カベソー45% メルロー55% 14%/abv 

 2016年 カベソー  % メルロー  % 13.5%/abv 

 2017年 カベソー40% メルロー60% 

 2018年 カベソー45% メルロー55%

 2019年 カベソー50% メルロー50%

 

      

 

 

 

ぶどう ル・オー・メドック・ド・ラスコンブ
      Le Haut Medoc de Lascombes
                                                 AOC Haut Medoc

畑 面 積   25ha、コミユーン・マルゴーの近く
2007年ヴィンテートージ、ファーストリリース

 

アッサンブラージュ

 2007年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 2万本 

 2008年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 2万本 

 2009年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 2万本  

 2010年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 1.5万本 

 2011年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 13%/abv

 2012年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 13%/abv

 2013年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 13.5%/abv

 2014年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 13%/abv

 2015年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 14%/abv

 2018年 カベソー63% メルロー21% プティ・ヴェ16% 14.5%/abv

 2019年 カベソー14% メルロー86% 14.5%/abv

 

     
    

 

シャトー・ラスコンブ詳解 1995年~2015年 その1 詳解はこちら

シャトー・ラスコンブ詳解 2016年~       その2 詳解はこちら

シャトー・ラスコンブ詳解 Chateau Segonnes 等 その3 詳解はこちら

 

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