シャトー・ラネッサン詳解
シャトー・ラネッサン
Chateau Lanessan
2003年 Crus Bouregeois superiurs
AOC Haut Medoc Commune キュサック・フォール・メドック
セカンド シュヴァリエ・ド・ラネッサン
Chevalier de Lanessan
前 レ・カレッシュ・ド・ラネッサン
Les Caleches de Lanessan
畑 面 積 32ha(全葡萄畑45ha~全敷地79ha)
年間生産量 25万~30万本
隣 接 畑 グリュオ・ラローズ(サンジュリアン)
オーナー GFAデ・ドメーヌ・ブーテイエ
GFA des Domaines Bouteiller
作付割合 カベソー60% メルロー36% プティ・ヴ4%
カベフラ 1%
平均樹齢 30年
植栽密度 10,000本/ha
収 量 55hl/ha
収 穫 1980年代以降機械摘み
発 酵 コンクリートタンク 12日~18日間
醗酵槽内マロラクティック醗酵
新 樽 率 33% 残り33%1年落ち、残り33%2年落ち。
樽 熟 成 12ケ月
コラージュ す る。
濾 過 す る。
特 徴 長命。どこか、ランシュ・バージュに似ている。
アッサンブラージュ
2003年 カベソー75% メルロ20% カベフラ0.5%
プティ・ヴエ4.5%
2011年 カベソー60% メルロ36% プティ・ヴエ 4%
2012年 カベソー51% メルロ40% プティ・ヴエ 9%
2013年 カベソー58% メルロ33% カベフラ 2% プティ・ヴエ 7%
2014年 カベソー50% メルロ43% カベフラ 2% プティ・ヴエ 5%
2015年 カベソー58% メルロ35% プティ・ヴエ 7%
2016年 カベソー50% メルロ35% カベフラ 5% プティ・ヴエ10%
2018年 カベソー52% メルロ42% プティ・ヴエ 6%
2019年 カベソー54% メルロ36% プティ・ヴエ10%
飲み頃が続く期間/ 収穫後7年から18年
○ 1994年 PP81~83 Wine Advocate April 1996
雑草、熟したカランシーフルーツ、中身のボディ、平均濃度以上にまともな、仕上げの適度なタンニンと赤身のワイン。 予想される飲み頃 2006年まで
○ 1995年 PP87 Wine Advocate ♯115 Feb1998
○ 1996年 PP88 Wine Advocate ♯122 Apr1999
○ 1997年 PP87
○ 1998年 PP86~87 Wine Advocate April 2000
このワインは濃いルビー色で、スパイシーでブラックカラントとチェリーフルーツ、中身、高いタンニン、そして厚みが良いですが、タンニンは完全に消散することはありません。 予想される飲み頃 2015年まで
○ 1999年 PP86~87 Wine Advocate April 2000
○ 2000年 PP86~87 Wine Advocate #128 Apr 2000
濃いルビー色をしており、スパイス、ブラックカラント、チェリーのミディアムボディで、高いタンニン、しっかりとしたテクスチャーを有するワインだ。
予想される飲み頃 2015年まで 👇追加
○ 2000年 PP88 Wine Advocate June 2010
おいしい、複雑な努力、完全に成熟した2000年 Lanessanは、杉の木、梅、嫌な土壌、湿った土、全身にミディアム、スパイスの多く、古典的なボルドーの個性のノートを提供しています。 予想される飲み頃 2020年まで
○ 2001年 PP87~89
○ 2003年 PP88 Wine Advocate August 2014
常にオー・メドックからより良い値と年齢に値するワインの一つ、ラネッサンの2003年は、杉の木、クレーム・ド・カシスと森林の床のノート、顕著な熟度、低酸性度、そして乾燥や欠陥のない丸くて寛大な口当たりをたくさん持っています。
予想される飲み頃 2019年まで
○ 2004年 PP87
○ 2005年 PP90~PP92 Wine Advocate #170 Apr 2007
ヴィンテージの大きな時間の記念碑的ワイン、これは私が今まで味わった中で最高のラネッサンかもしれません。それは深いルビー/紫の色合いだけでなく、ブルーベリー、ブラックベリー、カシス、および新しいサドル・レザーの香りを誇っています。素晴らしい集中力、甘いタンニン、美しい長さ、豊かさを持つフルボディのこの素晴らしいワインは、素晴らしい価値を表しています。
予想される飲み頃 2009年から2030年 👇追加
○ 2005年 PP90 Wine Advocate #176 Apr 2008
濃い紫色をしており、ブルーベリー、ブラックベリー、カシス、新しい鞍革のノーズで、フルボディで、しっかりとしたタンニンを有するワインだ。長期熟成型のワイン。(シャトー・ホームページでは2015年以降にお飲みになられる事を勧めています。)
予想される飲み頃 現在から2025年 👇追加
○ 2005年 PP89 eRobert Parker com June 2015
古典的なメドック、ラネッサンの2005年は、美しい、ほとんどポイヤックのような、セダリー・ブラック・ブラック・カラント・フルーツを展示しています。カベルネ・フランとメルロとプチ・ヴェルドーのタッチで、ワインはフルボディで肉質の中程度で、森の床、ブラックカラント、杉の木があります。2005年のメドックでは、美味しく、柔らかく、驚くほど親しみやすいです。色は健康なダークプラム/ルビー/ 紫色。
予想される飲み頃 現在から2030年
○ 2006年 PP88 Wine Advocate Feb 2009
これは、多くの場合、分類された成長品質に非常に近いワインを判明し、この一貫したプロパティからもう一つの非常に良い努力です。黒いルビー/パープルは、セディリー、ローストハーブとアンダーブラシと混ぜた黒のカラントノートをちりばめ、このミディアムボディワインは優れた濃度と比較的甘いタンニンを表示します。
予想される飲み頃 現在から2021年
○ 2008年 PP87 Wine Advocate May 2011
ローストハーブ、ブラックカラント、アンダーブラシ、森林の床の進化した香水は、非常に良い果物と純度を持つ魅力的な、しなやかな食感、ミディアムボディのワインが続きます。 予想される飲み頃 2019年まで
○ 2009年 PP89 Wine Advocate February 2012
杉の木、甘草、木のスパイスを使った熟したブラック・カラント・フルーツはすべて、この寛大に恵まれた濃縮された低酸ラネッサンに存在します。タンニンは絹のような、全体的な印象は優雅さ、ふっくらと美しい強度の一つです。これはヴィンテージの記念碑的ワインであり、今後数年間で改善し、優れた評価を得る必要があります。
予想される飲み頃 現在から2032年
○ 2010年 PP87 Wine Advocate February 2013
ダールビー/プラム色、杉の木、土、アンダーブラシの進化したノートで、このワインは、ミッドレベルのMedocの古典的なタバコの葉と黒のカラントを持っています。それはミディアムボディで、良い熟度を持っています。
予想される飲み頃 現在から2028年
○ 2011年 PP85 Wine Advocate April 2014
よく知られているクル・ブルジョワ、ラネッサンのタンニックと厳しさは、良い純度、十分な熟度、タフな質感仕上げを示しています。
予想される飲み頃 2020年まで
○ 2012年 PP86 eRobert Parker com April 2015
メドックワインの一部のためのこのタフなヴィンテージでまともな努力、ラネッサンの2012年は、タンニン、クランベリーとブラックチェリーフルーツ、梅とブラックカラントにいくつかの素晴らしいしなやかさを持っています。それは地球、ハーブ、スパイスでミディアムボディです。 予想される飲み頃 現在から2025年
○ 2013年 PP90~PP92 ニール・マーティン erobertparker.com #224
2013年のラネッサンには、最近のヴィンテージよりも目的意識の高いラネッサン、よく統合されたオーク材を持つパンチの効いたフルーツ主導のブーケがあります。口当たりは、細かいブラックベリーとラズベリーフルーツ、細かいタンニンでミディアムボディで、滑らかで調和のとれた仕上げにつながり、口の中にうまく残ります。ご存知のように、これは長い間最高のラネサンです。
○ 2014年 P86 Wine Advocate
2014年ラネッサンはまだ私が樽から観察した非常に活気に満ちた、高調の花束を提供しています:肉質の赤い桜とイチゴの果実は、オレンジの花のタッチでレースされ、多分当時示されたよりも花が少ない。口当たりはエントリー上のわずかに乾燥した、粒状のタンニンとミディアムボディです。それはバランスが取れていますが、バレル成熟の間に得ることを望んでいた深さと物質が欠けているだけです。そのため、思ったより早く飲むラネサンになると感じています。
○ 2015年 PP86 LPB Wine Advocate Feb 2018
色の中程度のガーネットパープル、2015年ラネッサンは、粉砕チェリーと素朴な底流と暖かい梅の香りのノーズを持っています。それは構造に快適な噛みと素朴な仕上げとミディアムボディです。
○ 2016年 P90 Wine Advocate
2016年 Lanessanは、私がバレルからこのヴィンテージで遭遇した最も複雑なHaut-Medocでなくても、印象的な焦点を当てた黒いフルーティブのグラファイトの香り、非常に花のブーケを持っています。口当たりは滑らかなタンニン、よく判断された酸味、調和のとれた、魅力的で少しタリー仕上げの黒い果物の多くでミディアムボディです。これは20年の喜びを与えるべき偉大なラネッサンです。これは非常にお勧めし、私はそれがボトルに一度私のバンドスコアのトップに着陸することを期待しています。 👇追加
○ 2016年 P90 LPB Wine Advocate Nov 2018
ミディアム・ガーネットパープル色の2016 Lanessanは、杉、土、ハーブのコアを持つノーズにカシスとプラムを提供しています。ミディアムボディの口蓋はしっかりしていて、粒状で、良い表情で生き生きとしています。
○ 2018年 PP89~PP91+ Wine Advocate
黒サクランボ、カシス、桑、ハーブ、アース、紅茶のヒントで鼻に焼いた梅が深いガーネットパープルです。ミディアムからフルボディ、それは仕上げにオークが突き抜けて少し歯ごたえとハーブです。
○ 2019年 PP89~PP91 Wine Advocate
価 格 Chateau Lanessan
2008年 £22 2015年 £20
2009年 £25 2016年 £19
2010年 £22 2017年 £17
2011年 £16 2018年 £18
2012年 £15 2019年 £12
2013年 £15 2020年 £11
2014年 £16 2021年 £ WINE SEARCHER 2021.9.13記
ラネッサンはオー・メドックのアペラシオンの中でも傑出したワインの1つだろう。メドックのワインの格付けをやり直せば、おそらく5級シャトーの地位が真剣に検討されるワインである。
ラネッサンはサン・ジュリアンのコミューンのすぐ南、グリュオー・ラローズの広大なブドウ畑の反対側のキュサックに位置し、深みのある色と、逞しくてスケールの大きな枠組みを持つ、噛みごたえのある舌触りの、強烈な風味に富んだワインを造っている。フィネスに欠けると言って非難されるかもしれないが、この弱点は、豊かでガッツのあるブラックカラントで埋め合わせてもなお余りあるだろう。
40haの畑は、新しい作付けににより毎年面積を増やし続け、2万ケースを超える生産を上げている。シャトーを所有、経営するのはブーテイェ家である。1983年に私がある友人とともに味わった、快い1920年が証明するように、ラネッサンは極めて長命である。もっともこの1920年は疲れていたが・・・。
最近のヴィンテージの最高の成功作には、1970年、1975年、1978年、1982年、1986年、1988年、1989年も、1990年、1995年、1996年、2000年、2001年がある。ワインは力強く、独立した存在感があって、スタイルと個性において、どこかポイヤックの5級シャトー、ランシュ・バージュに似ている。
私はラネッサンには一貫性がないと前に指摘したことがある。ラネッサンの出来栄えにムラがあるのは(人が為し得る唯一の批判)、ワインの熟成に古い樽を使うというシャトーのこだわりに原因の一部がある。もしかしたら毎年の新樽比率が低いので、こんなにたくましいワインが生まれているのかも知れないのだ。ここを訪れたい人のために一言。1890年以来、同じ一族がずっと所有している美しいシャトーは、現在美術館として一般公開され、数々の馬車やバグの収集を展示している。
1310年、ヘンリー・ラネッサンのモンタルニュー夫人の地所売却記録があるようです。1793年にはジーン・デルボスが取得し、シャトー名をラネッサン・デュボスクと称していたようです。以降デルボス家が所有し続けますが、子孫(娘)の婚姻により、ブティエ家となっています。
そんなことから、1793年から8世代続くブテイエ家が所有としている表記もあります。当初24haであった葡萄畑は現在80ha、総敷地面積145haで森に囲まれています。畑の内45haがラネッサンとセカンド用に栽培されています。
『このシャトーを紹介する際に外せないのは、1855年にメドック地区の格付けに際し、あえてサンプルを提出せず、 格付け対象外になりました。
当時ラネッサンは、第4級に匹敵する高い評価を得ていたにも関わらず、当主ルイ・デルボーがその自信ゆえに、審査用のワインが提出しなかったため、格付けを逃してしまったそうです。』
とのエピソードがあちこちに記述されていますが、パリ万博用の試飲サンプル提出協力要請はありましたが、短期間での格付け決定は、過去の実績及び販売価格をベースにおいて決定されており、サンプル提出の有無が格付けに影響はしておりませんし、現に格付けシャトーでサンプル未提出シャトーがあり、リストには未提出シャトーも掲載されていますので、このエピソードはワイン物語と思われます。同様のエピソードはクリュ・ブルジョワ・シャトーのいくつかにも記述されています。
シュヴァリエ・ド・ラネッサン
Chevalier de Lanessan
AOC Haut Medoc
レ・カレッシュ・ド・ラネッサン
Les Caleches de Lanessan
AOC Haut Medoc
畑 面 積 13ha
作付割合 カベソー45% メルロー50% プティ・ヴ 3%
カベフラ 2%
平均樹齢 20年
樽 熟 成 30%
1999年ファースト・ヴィンテージ
価 格 Les Caleches de Lanessan
2008年 £ 6
2011年 £15
2013年 £15
2014年 £11
2015年 £14
2017年 £17
2018年 £17 WINE SEARCHER 2021.9.13記
セカンド、カレッシュ・ド・ラネッサンのカレッシュは馬車の意味の様で、シャトー内の馬美術館の馬車が描かれており、図柄を毎年変えていたのですがついにネタ切れか2005年ヴィンテージ辺りから同一絵柄を使用しているようです。
ヴォヤージュ・ド・ラネツサン
Voyage de Lanessan
AOC Haut Medoc
樽 熟 成 12か月
セパージュ
2010年 カベソー35% メルロ60% カベフラ 5%
価 格 Voyage de Lanessan
2011年 £14 WINE SEARCHER 2021.9.13記
兄弟シャトー
Chateau de Sainte Gemme 詳解はこちら Chateau Lachesnaye 詳解はこちら
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