製作:2004
監督:緒方明
出演:田中裕子、岸部一徳、仁科亜季子、
杉本哲太、鈴木砂羽、香川照之
ストーリー>
大場美奈子(田中裕子)は、独身で一人暮らし。
ある事情があって結ばれなかった、中学時代の同級生
高梨槐多(岸部一徳)への変わらぬ思いを隠しながら生活していた。
高梨槐多には末期ガンで寝たきりの妻・容子(仁科亜季子)がいる。
あることをきっかけに、二人の隠された気持ちに気づいた容子は、
美奈子に、意外な頼みごとをする。
感想>
50歳になる大人の男女の、不器用な純愛物語。
田中裕子と岸部一徳のラブシーンは、はっきり言って格好悪い。
でも、その格好悪さが、2人の失われた年月をリアルに感じさせる。
美奈子の親代わりの女性のセリフ、
「長生きしなさいよ。
年をとってみないと分からないこともいっぱいあるんだから」
この映画を見て切なさに涙が出たという感想を持ったかたもいますが、
私にはまだ、そこまで分からない部分がありました。
若い人は、若さに奢ったり、分かった気でいる部分てあると思います。
槐多が老人に聞く。
「今、50歳なんですけど、83歳までって長かったですか?」
老人は「長かったよ」と答えます。
この答えに少なからずショックを受けました。
私は、毎年のように1年が短くなっていくように感じるから。
あっという間に一年が終わり、年を取るのって早いなぁと感じているから。
人生の中で、老後だけが長く感じるのでしょうか。
この映画を見て、年を取ることについて考えさせられました。
そして、ちょっとズレた感想かもしれないけれど、
ちゃんと年を取っていこうって思いました。
