前回の続きです。
それでは「幽界」の先にある「霊界」とはどのような世界なのでしょうか。
簡単に言えば、「霊界」は精神だけの世界です。
魂だけの存在なのだから、精神の世界なのは当たり前では?そう思う人もいるかもしれません。
霊界は単に肉体がないというだけでなく、肉体や物質の喜びから、さらにその先の精神の喜びだけを探求する世界です。
そこは欲望や他人への妬み、憎しみ、そういったものが浄化されている美しい世界です。
また「霊界」では同じ質やレベルの魂が集まり、ひとつの共同体を作ります。
これは現世での学校や会社のようなものではなく、あらゆる違いを超越し、魂の親和性だけでつながっていることができる場所。
常に他の魂と一体感を感じることができるため、孤独や悲しみ、嘘などは一切存在しません。
そこでそれぞれの魂は、さらに高いレベルの精神的な成長を目指していきます。
辛い体験にも意味がある?この世は魂の修業の場
実は「幽界」や「霊界」にも細かい階層があります。
死後、「幽界」に入った魂は、レベルが高い人ほど「霊界」に近い場所に行くことができ、より高い次元に進みやすくなります。
ただこれは死後の世界だけの話ではなく、現世を生きている人とも無縁ではありません。
死後、最初にたどり着くのが「幽界」だという話をしましたが、実は現世で高いレベルに達した魂の中には、すぐに「霊界」に行けるものもあります。
それは現世での修行をきちんと終えることができた魂です。
現世は死後、霊的に成長するための魂の修業の場。
現世で起きる辛いことや悲しいことは、すべて魂を成長させるために存在していることなのです。
目の前の出来事に怒ったり泣いたりするだけではなく、それがどのような意味を持っているのかに目を向けることができたとき、魂はさらに飛躍のときを迎えているのです。
過去、現在の辛い出来事や理不尽な出来事も、魂が成長するための糧になるともいえないでしょうか?
いわゆる因果応報も、天罰という捉え方もあるかもしれませんが、罰というよりは試練を通して自己の在り方を見つめ直すための転機、学びではないかと私は個人的に感じてます。
もちろん、辛い体験だけでなく、幸せな体験をしたっていいです。その体験にも生まれてきた意味があります。
ネガティブな体験も、自分が本当に望むこと、何が幸せなのかに気付くためのものでもあります。