森永牛乳の木製牛乳箱と量水器の越境蓋 ~横須賀市~ | 路上文化遺産と消火栓

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町を路上観察すると路上や木造建築物に、昭和レトロを感じます。
マンホールの蓋や、ホーロー看板、木製牛乳箱などが見つかります。
ここでは、路上文化遺産と消火栓・防火水槽を取り上げます。

横須賀市内で古い水道蓋を探索中に、大小2軒の木造家屋で森永牛乳の木製牛乳箱を
見つけました。

これは森永牛乳の縦型黄色地木箱で、ここに表示された文字とマークは、薄っすらと「ウルトラプロセス」、「森永HOMO」、「エンゼルマーク」が記されていました。
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もう一つも森永牛乳の木製牛乳箱ですが、形は縦長から正方形へ、大きさも小さ目。
この木箱には、鮮明な「ウルトラプロセス」と、識別可能な「森永ホモHOMO牛乳」が記されていますが、「エンゼルマーク」は逆に不鮮明でした。




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ブログの開設から、10月26日で8年285日を迎えました。目標のブログ開設10周年まで1年80日です。




牛乳箱シリーズの第29弾&越境蓋の第15弾です。
今回は『森永牛乳の木製牛乳箱』です。



★1 森永乳業★
森永乳業は、1917(大正6)年9月1日 に日本煉乳株式会社として創立し、1920(大正9)年5月に森永製菓株式会社と合併しました。
・1927(昭和2)年9月に入って、森永製菓株式会社煉乳部から分離して、森永煉乳株式会社が新たに設立されました。

・1941(昭和16)年5月に森永煉乳株式会社を改称し、森永乳業株式会社となりました。
・その後、再び森永製菓と合併し、社名を改称して、1949(昭和24)年4月13日に 森永食糧工業株式会社から森永乳業株式会社が設立しました。

・森永乳業の商品は1929(昭和4)年12月に森永牛乳、1933(昭和8)年9月に森永チーズ、1937(昭和12)年7月に森永ヨーグルト、1947(昭和22)年6月に森永アイスクリームをそれぞれ発売しました。


★2 森永牛乳の木製牛乳箱★
森永牛乳の木製牛乳箱は、東京や横浜などでマンホールウォークをしているときに、極々たまに退色した黄色地の古い木製牛乳箱を見かけます。

馬明は、ここ横須賀市浦賀で、森永牛乳の木製牛乳箱と出会いました。
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大きな2階建て木造家屋で、路地側に森永牛乳の木製牛乳箱がありました(再掲)。
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この木製牛乳箱でユニークだったのは、横須賀市の水道シールと何か別のシールを貼っていました。こういう事例は初めてです。

木製牛乳箱の正面から向って左側面は、薄れた赤字で森永ヨーグルトが見られます。
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木製牛乳箱の正面から向って右側面は、画像が暗く文字を読み取れなかったので、画像処理をしました。

販売店は浦賀販売店 井出牛乳店で、電話番号は古い浦賀局の3桁数字でした。 
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住所は浦賀町でした。この木製牛乳箱は、浦賀町が横須賀市に編入される1943(昭和18)年4月1日以前に設置されたもので、少なくとも72年以上は経過したものです。 

色あせたエンゼルマークをご覧ください。
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エンゼルマークは赤地が紫外線などで退色され、曲線は白地になっていました。

大変鮮やかな森永牛乳のロゴマーク「エンゼル」をご覧ください。
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この木製牛乳箱は、藤沢市で撮りましたが、元々あった場所は上山田温泉で藤沢まで約170キロメートルの遠距離を越境した木箱でした。

もう一つ見つかった森永牛乳の木製牛乳箱を、ご覧ください。
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この木製牛乳箱は、平屋建て木造家屋にありました。

木製牛乳箱の正面をご覧ください。
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木箱の形は、先の縦長から正方形に変わり、大きさも小さ目でした。
この木箱には鮮明な「ウルトラプロセス」と、識別可能な「森永ホモHOMO牛乳」が記されていますが、「エンゼルマーク」は逆に何故か不鮮明でした。 

木製牛乳箱の正面から見た左側面をご覧ください。
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こちらは、(乳酸菌)飲料 森永マミーでした。

左側面をご覧ください。
販売店は井出牛乳店で先ほどの木箱と同じですが、所在地は横須賀市浦賀町で番地も違い、電話番号は3桁から4桁に変わっています。
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ここの森永牛乳木製牛乳箱は、浦賀町が横須賀市に編入された1943(昭和18)年4月1日から、丁目の住居表示変更された1976(昭和31)年4月1日までに設置された新しいものでした。

木箱の設置が割りと新しいにもかかわらず、エンゼルマークは透かし彫り状態でした。
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こちらは、ご参考までに横須賀で初めて見つけた近藤牛乳の木製牛乳箱です。
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★3 量水器の越境蓋★
越境蓋とは本来あるべき都市の蓋とは別に、他都市から仮置きされた蓋を指します。

浦賀で水道蓋を探索していると、数多くの越境蓋と出会いました。  
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これは、2番目に見つけた森永牛乳の木製牛乳箱の手前にある量水器も越境蓋でした。

この越境した蓋をご覧ください。
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これらは、川崎市の量水器です。横須賀市は他でも川崎市の量水器を2回見ました。

こちらは、2枚とも神奈川県営水道の量水器です。
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浦賀には横須賀市の量水器は、もちろんあります。
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これは横須賀市、川崎市、神奈川県営水道の量水器にある紋章を比較したものです。
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浦賀の一部エリアで見た量水器に限れば、神奈川県営水道の量水器が横須賀市量水器
よりも数は多かったようです。
※ 横須賀市には、横浜市の量水器も越境しています。

※ こちらでは、森永牛乳の牛乳瓶の変遷をご覧になれます。


皆さん、『街角で木製牛乳箱』をご覧になりませんか?


牛乳箱シリーズは、第1回千住の牛乳箱、2回明治牛乳販売店の古い看板、3回タカナシ乳業の牛乳箱、4回明治乳業の牛乳箱、5回明治乳業の木製牛乳箱1、6回明治牛乳の木製牛乳箱2、7回森永牛乳の木製牛乳箱、8回上山田温泉から越境した森永牛乳木製牛乳箱、9回雪印牛乳の木製牛乳箱が函館に、10回森永牛乳木製牛乳箱を新聞・郵便受けに活用、11回きれいな雪印牛乳の木製牛乳箱を発見、12回森永牛乳の木製牛乳箱を東京で初見、13回閉店した森永牛乳販売店、14回森永牛乳の木製牛乳箱が鎌倉に、15回ロゴが目立つ明治牛乳木製牛乳箱、16回雪印牛乳木製牛乳箱が鎌倉に、17回明治牛乳木製牛乳箱が秦野に、18回柳川牧場木製牛乳箱、19回雪印牛乳木製牛乳箱が神田に、20回近藤牛乳の木製牛乳箱、21回秦野の森永牛乳木製牛乳箱、22回雪印牛乳木製牛乳箱が函館に、23回近藤牛乳の木製牛乳箱が横須賀に、24回小樽で森永牛乳の木製牛乳箱を発見、25回名糖牛乳の木製牛乳箱、26回森永牛乳の木製牛乳箱 ~横浜~、27回明治牛乳の木製牛乳箱 ~横浜~、28回森永牛乳の木製牛乳箱~熊本市~があります。
越境蓋シリーズは、第1回神奈川県本庁舎に下水君の越境蓋が!、2回千駄ヶ谷町水道の止水栓を発見!、3回日本水道の止水栓を発見! 、4回北区十条にある高松市の越境蓋は有名、5回日本水道の止水栓を千住で発見!、6回横浜市量水器の越境、7回武蔵野市量水器が新宿に越境、8回札幌市量水器が小樽へ越境、9回玉川水道量水器が藤沢市へ越境、10回厚木基地に東京からの越境蓋、11回川崎へ芦屋や横浜からの越境蓋、12回秦野に東京からの越境蓋が!、13回綱島の桃まつりと東京都桝蓋の越境、14回東京からの越境蓋があります。
こちらの記事も併せてご覧ください。