長崎県庁本館と横濱ビルのオールドプレート ~送水口~ | 路上文化遺産と消火栓

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町を路上観察すると路上や木造建築物に、昭和レトロを感じます。
マンホールの蓋や、ホーロー看板、木製牛乳箱などが見つかります。
ここでは、路上文化遺産と消火栓・防火水槽を取り上げます。

長崎市へ行った幾つかある目的の一つは、古いマンホールの蓋を探すほかに、送水口のオールドプレートを見つけることでした。

長崎市内では古い水道小蓋を探すため、主に路地を歩いていましたので、官公庁がある街の中心街の散策は数時間ほどでした。
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この送水口のオールドプレートは、予想どおり1953(昭和28)年3月31日に竣工した長崎県庁本館の玄関先にありました。

オールドプレートはSIAMESE.CONNECTIONと表記され、メーカーはMURAKAMI
CO.LTDでした。

これとまったく同じ扇形プレート、送水口のデザイン、メーカー名が英語表記されたオールドプレートを、2年ほど前に横浜の横濱ビルで見つけていましたので、長崎県庁本館でも同じオールドプレートを見て驚きました。



馬明の路上文化遺産と投資のブログをご訪問くださいまして、大変ありがとうございます。


ブログ開設から、8月10日で8年208日を迎えました。ブログ開設10周年まで1年157日です。




これは長崎訪問記第12弾&送水口第3弾です。
今回は『長崎の送水口 オールドプレート』です。 
 



★1 長崎県庁本館のオールドプレート★
ここが長崎県庁の本館です。
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この建物は、日建設計工務が設計し、清水建設が施工し、1951(昭和26)年2月20日に 起工し、1953(昭和28)年3月31日に竣工しました。
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長崎県庁本館玄関先の赤紫色矢印で示した場所で、オールドプレートを見つけました。
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この場所に、重厚なオールドプレートがありました。
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オールドプレートをご覧ください(再掲も含む)。
鎖も錆びつき、緑青も見られて、オールドプレートの貫録は十分でした。
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このオールドプレートはSIAMESE.CONNECTION(送水口)と英語表記され、メーカー名はMURAKAMICO.LTDでした。
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SIAMESEとCONNECTIONの間にピリオド(ドット)を付けるのが、村上製作所の特徴です。

英語表記にピリオドがあると、送水口と翻訳されなくても、販売が国内用であれば、問題ないように思いますし、この表示もメーカーの考えた売りだったのかもしれません。
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このオールドプレートが現役かどうかは、不明です。
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後段で紹介する横濱ビルのオールドプレートとの大きな違いは、ネジ式の蓋が付いていること、でした。

新県庁舎整備の経緯によれば、新県庁舎の完成時期を平成29年秋頃予定し、跡地事業の着手も長崎市と検討を進めていくようです。なので、このオールドプレートもなくなる運命かもしれません。


★2 横濱ビルのオールドプレート★
横濱ビルは、横浜市中区の海岸通りにあります。
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この建物は、村田政眞設計事務所が設計・監理し、大成建設が施工し、1950(昭和25)年12月に竣工しました。
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横濱ビルのオールドプレートは1階外壁に、使われていないオールドプレートが2箇所あるのを2013年6月に見つけました。
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長崎県庁本館のオールドプレート(再掲)と比較して、ご覧ください。
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設置された年代も、デザインも同じで、使われた鋳型も同じでしょう。字体も大きな違いはありません。大きな違いは、横濱ビルのは蓋なし、明らかに現役でないのが、長崎県庁本館のオールドプレートとの大きな違いです。
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これらのオールドプレートには、いずれも村上製作所のロゴ(白矢印)が付いていませんでした。
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この送水口は長崎市内で撮ったものです。キャップもなし現役ではなさそうです。

こちらも同じく長崎市内の村上製作所製送水口です。
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赤いアクリルキャップが目を引きます。




※ 明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」は、「国際記念物遺跡会議」から5月4日、「登録が適当」と国連教育科学文化機関(ユネスコ)に勧告されました。

長崎市関係では、旧グラバー住宅、高島炭鉱、長崎造船所が登録申請されています。

ドイツのボンで開催中のユネスコの世界遺産委員会は7月5日、日本が推薦した「明治日本の産業革命遺産」(福岡など8県23施設)を世界文化遺産に登録することを決定しました。



皆様、長崎市内でオールドプレートを見ませんか!?