ウランを巡って日本と中国とで権益競争が勃発 | 路上文化遺産と消火栓

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町を路上観察すると路上や木造建築物に、昭和レトロを感じます。
マンホールの蓋や、ホーロー看板、木製牛乳箱などが見つかります。
ここでは、路上文化遺産と消火栓・防火水槽を取り上げます。

みなさん、こんにちは。

 

定期的に「馬明の中国株で資産大膨張」をご覧いただきまして、大変有り難うございます。

 

今日は中国企業と日本企業とがウラン資源国での権益競争を話題にして、取り上げました。

 

ウランは石油価格高騰と、二酸化炭素ガスを排出しないクリーンなエネルギーとして、地球温暖化対策としても原子力発電が見直しされ、ウランの需要量は今後ますます拡大してきます。

 

中国株投資を考えると、ウラン権益を保有する銘柄が一体、どこなのか、非常に気になりますね。
私も先日、とある証券アナリストにウランを取り扱っている、銘柄名を質問しましたが、ご存知ありませんでした。

 

結論から、言えば、中信泰富(CITICパシフィック 0267)です。

 

ここ中信泰富は、中国国際信託投資公司の子会社でコングロマリットに分類されています。
詳しくは、中信泰富 基本情報をご覧くださいませ。
昨日、IPOでH株とA株同時上場した中国で7番目の総資産規模を誇る中信銀行と同じシティックグループです。

 

他にも数社ありますが、香港市場で株式公開はされていません。
また、五砿資源 (1208)もウラン権益を保有するとの噂もあるようですが、確認までには至っていません。

 

いずれにしても、原子力発電所の建設で需要が逼迫するウラン権益を確保する銘柄は、中国株投資をする観点からも、これから引き続き監視する必要があるでしょう。

 

1 ウランの価格
  1ポンド(約0.45キロ)当たりのウラン価格は、100ドルを超え、急騰している
  2004年4月 17.75ドル ⇒ 2005年10月 33.0ドル  ⇒ 2006年4月 41.5ドル
  ⇒ 2007年4月6日 113ドル

 

① ウラン価格急騰の原因
・ 中国やインド、韓国等を中心とした、新規原子力発電所の建設による需要の逼迫
 ⇒ ウランの先行き調達難を警戒する各国が早期確保に走っている
・ ロシアが解体核兵器から出るウランを西側諸国の原発用供給協定の更新を政治の駆け引きにしている
・ 京都議定書の二酸化炭素削減の達成で、地球温暖化防止に貢献 
・ 一部のヘッジファンドが鉱山会社からウランを直接買い付ける取引に参入し、価格上昇をけん引

 

2 日本の発電電力量のエネルギー源別推移
  日本の発電電力量のエネルギー源別推移を表に示す。
イメージ 1

  この表からわかるように、発電電力量のなかで占める原子力発電の比率が、昭和60年から一番高かくなりはじめているのがわかります。この原子力発電の構成比率が一番高いのが、平成10年度の36.84%でした。

 

3 日本のウラン確保のための戦略
① 日本のウラン需要量
  世界のウラン需要は年間約67,000トンで、日本の需要量は約8,700トンです。
  原子力発電所は、2006年4月現在で55基運転しています。

 

② ウラン確保のための資源外交
・ 小泉前首相が2006年にカザフスタンを初訪問し、関係強化で合意
・ 甘利明経済産業相に原発関連企業20社の首脳がカザフスタンを訪問し、官民協力の資源外交 
 ⇒ 「互恵的関係」をうたった共同声明:カザフスタンと日本企業とでウラン供給契約、日本がウラン加工技術をカザフスタンに供与契約の締結を30日に予定。

 

③ ウランの権益確保
・ 三菱デベロップメントがカナダ・サスカチュワン州アサバスカ盆地の「ウェスト・マッカーサー鉱区」で権益を持つキャンアラスカ・ウラニウムとの間で、50%の権益を得ることで合意(2007.4.11)など 他にも多数あります。

 

4 中国のウラン確保のための戦略
① 都市部での電力不足
・ 中国では都市部を中心に慢性的な電力不足に陥っていり。2020年までに30基前後の原子力発電所を建設する予定

 

② ウランの権益確保・・・サーチナからの情報を引用
・ 2006年9月、中鋼集団がオーストラリアのペピンニニ社と同国でのウラン鉱山開発で提携
・ 2006年10月、中国国際信託投資公司(CITIC)が豪子会社を通じ、南豪州でウラン探査を手掛ける資源開発会社の豪サザン・ゴールド社に約220万豪ドルを投じて7.5%を出資
・ 2006年12月、中国国際信託投資公司(CITIC)が豪子会社を通じ、南豪州でウラン探査を手掛ける資源開発会社の豪マラソン・リソーシズ社の株式6.25%を約360万豪ドル(約3億4000万円)で取得。これに先立つ10月には約220万豪ドルを投じ豪サザン・ゴールド社に7.5%を出資
・ 2007年2月、中国国際信託投資公司の子会社、中信泰富(0267)が豪ウラン探査会社の株式15%を取得

 

みなさん、ウラン銘柄の投資について、どのようにお考えでしょう?

 

※ 株式投資は自己責任です。