レアメタルの高騰は中国の政策の影響が大きい | 路上文化遺産と消火栓

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町を路上観察すると路上や木造建築物に、昭和レトロを感じます。
マンホールの蓋や、ホーロー看板、木製牛乳箱などが見つかります。
ここでは、路上文化遺産と消火栓・防火水槽を取り上げます。

みなさん、こんばんは。

 

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日本の先端産業では、レアメタルを世界の30%以上も消費し、これからも拡大傾向にあります。
最近ではレアメタルの価格が市場で高騰しており、そのため、日本はレアメタル資源確保のための外交戦略が重要となっています。

 

レアメタルについては、(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構 希少金属備蓄グループ 審議役 馬場洋三氏が詳しく解説されています。
この解説によれば、
レアメタル資源は、特定の国に偏在し、供給不安が顕在化している、資源国の国家戦略によって、供給量や価格など大きな影響を受け、供給の脆弱性が問われています。

 

1 レアメタルの供給構造は極めて脆弱性
① レアメタル資源の埋蔵量は、一部の特定資源国に極端に偏在している。
→ 中国が世界に占めるレアメタル埋蔵量の割合は、タングステン62.1%、アンチモン43.9 %、モリブデン38.4%、レア・アース30.7%と、このことからも、中国はレアメタル資源の大供給国がわかります。

 

参考:中国以外のレアメタル資源の第1埋蔵国
 レアメタル資源は、ニオブはブラジル97.7%、タンタルは豪州93.0%、白金族(PGM)は南アフリカ共和国88.7%、リチウムはチリ73.2%、コバルトはコンゴ民主共和国48.6%、マンガンはウクライナ46.7%、バナジウムはロシア38.5%、クロムはカザフスタン35.8%、ニッケルは豪州35.5%、ボロンはトルコ35.3%と各国に偏在しています。

 

② 中国はレアメタルの大生産国(2003年)
  中国がレアメタルで世界の総生産量に占める割合は、レア・アース94.7%、タングステン83.2%、アンチモン
81.5%、バナジウム58.3%、インジウム33.9%と、これらが世界第1位の生産国です。

 

③ 中国のレアメタル資源の政策変更
  中国は目覚ましい経済発展に伴い、レアメタル大消費国に変化し、2005年8月22日の通達で「輸出奨励から国内需要を優先する方針」へ政策転換したことにより、
 → バナジウム、モリブデン、インジウム、アンチモン、タングステン等の価格が高騰した。 
 → さらに中国は高付加価値化政策を掲げ、タングステン鉱石の輸出禁止、輸出品は中間物、最終素材(W金属粉)へと高付加価値を上げることで、日本などの輸入国が価格面で大きな影響を受けた。

 

2 日本の各種産業でのレアメタルの利用
① レアメタルの主な用途
・ ステンレス鋼 クロム、ニッケル、モリブデン、チタン、コバルトなど 
・ リチウムイオン電池・ニッケル水素電池 リチウム、ニッケル
・ 液晶 インジウム
・ 超硬工具 タングステン、コバルト、モリブデン、バナジウムなど
・ 自動車用触媒 プラチナ、パラジウム、ロジウム
・ 発光ダイオード ガリウム、ヒ素
・ 光触媒 チタン
・ 燃料電池・太陽電池 プラチナ、モリブデン、ニッケル、チタン、ガリウム、テルル、ゲルマニウム、タンタルなど

 

日本の備蓄7鉱種の国家備蓄実施状況は下記の表のとおりです。
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② レアメタル安定供給の方策
・ レアメタルの探鉱・開発の促進
・ レアメタル鉱山会社・製錬会社との信頼の醸成・関係構築
・ 最終製品からのリサイクル技術の開発
・ レアメタルの機動性・融通性ある備蓄の実施
・ 未利用資源及び代替資源の開発

 

茨城県高萩市にある国家備蓄倉庫でのニッケル地金の保管状況は次の写真のとおりです。
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レアメタルの詳細は上記のホームページをご覧くださいませ。

 

みなさん、日本のレアメタル戦略について、どのようにお考えですか?

 

※ 株式投資は自己責任です。