今年初めての投稿になりましたが、ようやく年末年始の時計修理が完成し一区切りつきました。
この連休にまとめてShopの方にあげました。
このほか、年を越しながら整備をしたアンソニアの時計は、機械の調子もよく、簡易清掃と注油で復活しました。
機械のみをアメリカから輸入し、箱は日本の職人が作ったものに組み込んでアセンブリで作られたアンソニア時計ですが、当時のトレードマークなしの文字盤に戻して完成しました。
金箔もはげ落ちて、経年の枯れた風合いのままですが、当時の木目を模した刷毛目の職人芸が素敵です。
東京江戸川にかつて工場があった栄計舎製で、戦後占領下に輸出用に作られたオキュパイドジャパンの印字があります。
波板には一部亀裂がありますし底のシェラック塗装が一部剥げて気になるところですが、目立たないのでそのままとしました。
イングラハム の時計と一緒ですが、動画はこんな感じです。
スッキリとした、デザインが素敵です。
さらに、明治時計製のグレシャム型の丸時計をオーバーホールしました。
オリジナルではありませんが、他の部品を転用して加工して取り付けました。
最後は、明治40年頃の製造の角型のセストーマス製の枕時計をオーバーホールしました。
セストーマスのカタログでは、jokerの名前が付いています。目覚まし機能はありませんが、ベルを打って時打ちするタイプです。
スモセコの針や時間の緩急を調整する部品がありません。
文字板には、昭和2年に修理記録があります。
緩急針は他の時計の部品を加工して転用しています。元気に復活しました。
文字板の黄ばみが気になりますが、針の妨げにはならないようですので、オリジナルを生かすことにしました。
このような具合に、まとまった時間で年末年始の修理作業もなんとか一区切りついたところです。
よろしければ、Shopの方もご覧頂ければ幸いです。