トレードマークは、菱形にTとOが重なっているように見えます。
菱形にTOは、武田時計が使っていたようですが、このマークは使われた形跡がなく、記録に出てこないマークで詳細は分かりません。
また、頭飾りや扉側の膠が外れて、ばらける状態ですし、蝶番が錆で劣化して折れています。
まずは、木材の部品を元のように膠で接着して修復しました。同時にガラスも外して全て洗浄しました。
錆びた蝶番は全て交換しました。
汚れを落として、チークオイルでメンテナンスしました。箱本来の美しさが戻ってきました。
まずは、ゼンマイを開放させて、汚れや錆を落とした後に、オイルを塗布しました。
ブラシで汚れた油と塵や埃を落としました。
まだ、アルミが新しい素材で珍しい頃、戦争の金属統制が始まる前後に作られた時計と思われます。
しばらく稼動の様子をチェックしましたが、問題はないようですので、箱に入れて再度稼動のチェックをしました。
他の修理もあって、凡そ1か月と結構ここまで時間はかかりましたが、ようやく完成しました。
完成で、時計がキリッとなるところが心地いいですね。
このため、スキャンデータから、現在、文字板を作成中です。
明日以降、文字板を交換した上で、精度に問題がなければ箱に入れたいと思っています。
完成しましたら、またアップしますね。