フランス製1950年頃のJAZの目覚まし時計を入手しました。経年で錆びも回って、塗装も剥げた状態です。
尻尾のさがったマークは、1941年から 1967年の中期のものですが、鉄の部品を使いまわしていたりで、物資を大事にしていた時代の面影がありますので、1950年代頃と思いました。
まずは、裏蓋のサビ落としから。
錆は、粉が内側の機械にも影響しますので、枯らします。
続いて機械の分解をしました。
内側は、比較的綺麗です。
歯車を丸で抜くのが、フレンチスタイルでしょうか。金属面が多いので、重くはなるんですが、堅牢ですよね。
広がったホゾは、詰めて磨いて調整しました。
ゼンマイも錆と汚れを落として、油引いて滑りやすくしています。
乾いたら、組み上げです。このくらいから、ちゃんと動くかなと気分はワクワクし始めます。
歯車をきちっと収めて、ゼンマイを巻いてベル打ちの動きなどを確認。つまみの錆も気になったので、この後落としました。
慎重に機械に戻して、振りの確認。
今回も元気に復活しました。一安心の瞬間です。
続いて、針の蛍光塗料の欠損した部分の補修です。穴やヒビがありますので、使っていればまた落ちてきますので、紫外線硬化レジンに蓄光パウダーを混ぜて、色味を合わせて上から塗布しています。
予め、文字板や銅側、風防ガラスなどは、汚れを落としています。
稼働は、精度とも問題が無いようです。
36時間で、日差2分以内はクリアしています。
このまま、様子を見て問題なければ、Shopにあげようと思っています。
最初は、だいぶ草臥れた時計でしたが、古いなりに小綺麗になりました。機械の事を考えると新品の様に戻すのがベストですが、古い雰囲気も残しつつも大事ですね。
皆さんのご意見を訊いて勉強になりました。
ありがとうございました。