動画でよがる ~ 年末年始、寝正月?いや、起き正月ですな、どちらかというと。編③ ~ | つっちーの“ひとりでよがって”

つっちーの“ひとりでよがって”

つっちーがひとりでアレコレとよがってます。
よかったらあなたもよがってね。

みなさん、こんばんは。
第3回目の今回は、実在の人物を描いた映画特集です。
なんだかしっくりこない特集名ですが、初めは「ノンフィクション映画特集」とするつもりでした。
しかしながら、ノンフィクションの意味をネットで調べたところ、明確な定義はつかめなかったものの、「虚構や創作を含まない」という記載がありました。

今回ご紹介する映画はすべて実在の人物を描いたものではありますが、作中に虚構や創作が含まれるか否かの判断がつきません。
まー、ほぼほぼ事実ではあるのでしょうけれど、ノンフィクションという言葉を使うことは控えました。
それにしても、もっと適切な表現が他にないだろうか・・・お、伝記映画?
まーいいや、面倒くさいのでこのまま進めさせていただきます。

ところで、人の生涯や半生が映画として描かれるということは、行為の善悪は別として、その人が何かしら大きなことを成し遂げたということだと考えられます。
言い換えると、人類の歴史にその名を刻んでいるということであり、近年80億人を突破し累計では1,000億人超という世界人口の中で、特定の人物の人生が映画化されるということはものすごいことですねー。
確率にすると、いったいどのくらいになるのだろうか・・・。

気が遠くなるようなお話はさておき、❝動画でよがる❞が出版化された暁には、その印税収入を元手に、助けを必要とする人々のための慈善活動に励み、ゆくゆくは『つっちー 慈愛に満ち満ちた男の生涯』などと、恐れ多くもわたしの伝記映画が公開される日が来たりして。
でも、善行を積むなんて到底無理だろうなー、むしろ何事もお金で解決するという愚行に走りそうな気がするわい。
ていうか、印税なんてたかが知れているだろうし、そもそも出版化なんて夢のまた夢・・・。

ハッと我に返ったところで、そろそろ本題へ。
まずは名前の一部が「つっちー」と似ているけれど、その行いや精神は月とすっぽん、というこの方の半生から見ていきましょう。
ネタバレに虚構や創作は含まれておりませんので、あしからず。

○『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』(フランス・イギリス/ゲオオンラインでレンタル)
ミャンマー民主化運動の指導者、アウンサンスーチー氏の半生をミシェル・ヨーが演じた映画。
ミシェル・ヨーは本作に並々ならぬ意気込みで臨んだようで、ご本人のしゃべり方や立ち居振る舞いを研究するのはもちろん、ビルマ語を習得し、容姿も彼女に似せるため体重を10キロ落としたとのこと。
まー、似ているかと言われればそうでもありませんでしたが。
映画ということで多少の脚色はあるかもしれませんが、本作では困難な状況に立ち向かう彼女を支える家族愛が描かれています。
公開されたのは2011年、以降現在までの間に彼女を取り巻く状況は大きく変わっておりますが、現在も民主化は実現しておりません。
昨年は健康状態の悪化が伝えられましたし、年齢的なことも考えると早々に自宅軟禁が解かれたうえで局面が好転することを願います。
ところで、アウンサンスーチーならぬ「あー胡散臭いつっちー」と自称するわたくしが大学時代に所属していたゼミは「ビルマ研究」でした。
何か高尚な考えがあったわけではなく、「単位が必ずもらえるともっぱらの評判だから」という理由で選んだものです。
当時はすでに国名がミャンマーに変わっていましたが、ゼミの教授は頑なに「ビルマ」と呼んでいました。
今思えば、軍事政権を認めないという意思表示だったのかもしれませんが、単位さえもらえればそれでよいという態度で日々望んでいたわたしに教授の思いが胸に響くはずもなく、あっという間に2年が経過。
教授はたいへん厳しい人ではありましたが、読書感想文レベルの卒論を提出したわたしでも目論見通り単位を取得することができ、無事卒業に至りました。
しかしながら、教授の教え子の中でも1、2を争う出来の悪い学生だったのは明白。
わたしの伝記映画が企画されるに至った場合、大学時代のエピソードは丸々カットしてもらおうっと。

○『李小龍(ブルース・リー) マイブラザー』(香港/ゲオオンラインでレンタル)
ブルース・リー「マイブラザー」という邦題を見て、一瞬「ブルース・リーの兄弟の伝記映画なのかな?」と思いましたが、ブルース・リーの弟さんが製作総指揮・監修を務めたということで、つまり「ブルース、おお我が兄弟よ!」的な意味のタイトルと思われます。
とはいえ、原題はズバリ「李小龍」、彼の漢字名ですね。
英題が「ブルース・リー、マイブラザー」となっているため、邦題もそれに倣ったのでしょう。
本作では、彼の出生から渡米するまでの半生が描かれております。
演じるのはアーリフ・リー、おっ、偶然にも同じリーさんですね、彼はジャッキーの『カンフー・ヨガ』で準主役を務めたイケメン俳優ですが、ブルース・リー役はなかなかの適役でした。
私生活でもケンカが多かったらしいブルース・リーのこと、作中でも数度のファイトシーンはあるものの、カンフー映画ではありませんのでスカッとするアクションは期待せず、友情や恋愛のドラマメインで観ることをお勧めします。
なお、渡米後のブルース・リーを描いた映画『バース・オブ・ザ・ドラゴン』という映画があり、こちらは大いに創作を盛り込んだと思われるアクション映画ですが、彼と同じく詠春拳を学んだという主演のフィリップ・ンがこれまた適役で、アクションシーンも見応えがありますので未鑑賞の方はぜひご覧ください。

○『アメリカン・アンダードッグ』(アメリカ/ネットフリックス)
もう随分前のことですが、『シンデレラ・ボーイ』という映画がテレビで放送された際、「えっ、シンデレラって女子じゃないの?なぜにボーイ??」と不思議に思いながら観ていた記憶があります。
その後、なにかのきっかけでシンデレラボーイという言葉の意味を知ったのですが、本作の主人公であるNFLのレジェンド・クォーターバック、カート・ワーナーはシンデレラボーイの代名詞のような人物。
彼が活躍していた当時、ちょうどわたしはNFLに熱中していたため、この映画で描かれているエピソードのうち、スーパーマーケットでアルバイトをしながらNFL選手を目指していたことや、アリーナフットボールでの活躍などは耳にしたことがあります。
彼が活躍していた頃のセントルイス・ラムズ(現在はロサンゼルス・ラムズ)は破壊力抜群なオフェンスが魅力の本当に強いチームで、ワーナーのパスターゲットとなる選手もリーグを代表する選手が多く、有名企業にひっかけて「ワーナー・ブラザース」と呼ばれていました。
作中で描かれるアリーナフットボールの決勝戦では、わずか1ヤードに泣き優勝を逃したとのことですが、作中ではさらっと言及されただけの第34回スーパーボウルのタイタンズ戦がまさにこれと真逆。
7点を追いかけるタイタンズのラストプレイ(タッチダウンで1点差、タッチダウン後に認められるキックで同点→延長の望みをかけた最後の攻撃)でパスを受けた選手をラムズ守備陣がエンドゾーン手前2ヤードくらいでタックル、その選手は倒れこみながらもボールを持つ手を必死に伸ばしましたが、エンドゾーンにわずか1ヤード届かず、ラムズがスーパーボウルを制したという激熱なゲームでした。
この試合は、逆転劇ならぬ逃げ切り劇としては、私的にこれまで観戦したスポーツの試合の中でベストゲームであります。
当時は認知していなかった奥様関連のエピソードも含め、ワーナーのことを改めて色々知ることができて満足な映画でした。
なお、2年後の第36回スーパーボウルに再びワーナー率いるラムズが圧倒的な力で勝ち上がりましたが、この時はわたしが好きなニューイングランド・ペイトリオッツが下馬評を覆し初優勝。
クォーターバックのトム・ブレイディはシーズン前の時点では無名の選手であり、ワーナーの目の前で彼に勝るとも劣らないシンデレラストーリーを完成させたのですが、このシーズンは9・11のテロがあった年。
アメリカ国内で愛国心が強く叫ばれたその年にペイトリオッツ=愛国者が優勝するという、こちらも映画化されてもおかしくないくらいドラマティックなシーズンだったのですよ。
2月11日には今年のスーパーボウルが開催されますが、どのような熱いゲームが繰り広げられるのでしょうか。
めっちゃ観たいけれど、鑑賞手段が有料放送しかない・・・。

以上で実在の人物を描いた映画特集は終了、といいつつ三作とも映画そのものにほとんど言及していませんな・・・。
では次回は、実在してほしいようなしてほしくないような、ゾンビ映画特集です。