【新緑は大地鳴動の季節】
『花吹雪も束の間』
『今年もまた新緑の季節になった』
『そして・・・』
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この18日、長野県北部を震源に、M5.0の地震があった。最大震度で5弱を観測し一帯には緊急地震速報が発令された。前回、『桜の季節(開花期)に大地震はなく、その直後から増える傾向にある』と書いたが今年もまたこうした経過を辿るのだろうか。今回のは決して大きなものではないものの、やはり桜の開花シーズン(主にソメイヨシノ)が終えた直後のことである。このところ地球規模でも大きな地震が相次いでいることもあり何やら嫌な予感がしないでもないが。
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《参考》
〈 暫く静かだった地球規模での地震(M7超)も、この一ヶ月だけで下記の如くである〉
★04月05日、ニューギニア付近、M7.2
★03月30日、南太平洋トンガ諸島、M7.3
★03月28日、ミャンマー 北部、M7.7
★03月25日、ニュージーランド付近、M7.0
また、この(4月)23日には、トルコ最大の都市イスタンブールでも、M6.2の地震が発生。多数の怪我人が出ている模様だ。
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やはり、桜の季節に地震は少ない。桜も散って新緑の季節になるや増える傾向にある。9年前(2016年)もそうだが花見も終えた頃合に熊本地方を大地震が襲った。そして桜前線を追うかの如くに地震も北上し、5月の茨城県南部(M5.5、最大震度5弱)を経て、6月には内浦湾(北海道)でも最大震度6弱を観測している。
理由はともあれ、桜花のシーズンに大地震(M7超)はなく、新緑と共に巡ってくる傾向にある。あくまで震源域であり、遠方で発生した(巨)大地震の余波は除くものの、桜の開花期に合致した大地震は歴史的にも見当たらないのだ。
〈善光寺地震〉
だから、この季節に大地震が、、というのではない。過去から導き出しただけで科学的根拠もない。しかしこれから増えることだけは確かだ。大地震は年末から3月に多く、4、5月は少ないとはいえ、それも歴史に残る巨大地震であり、善光寺地震や熊本地震といった規模では4月から5月にかけてに発生している。
1800年以降(4月から5月)に発生した規模の大きな被害地震を見てみよう。そして、これらも桜の散った直後のことである。
☆1847年05月08日、善光寺地震、M7.4
山崩、河川決壊など、死者1万から1万3千人
☆1925年05月23日、北但馬地震、M6.8
豊岡市で最大震度6。死者428人
☆1939年05月01日、男鹿地震、M6.8
死者27人
☆1974年05月09日、伊豆半島沖地震、M6.9
南伊豆町、最大震度5。死者30人
☆1983年05月26日、日本海中部地震、M7.7
日本海に大津波、死者104人
☆2013年04月13日、淡路島付近、M6.3
淡路島で最大震度6弱
☆2016年04月14~16日、熊本地震、M7.3
最大震度7、死者258人
❋【ことに伊豆地方はこの時期に多い】
この50年を遡っても・・。
★1974年5月9日、伊豆半島沖、M6.9、震度5
(重複)南伊豆町で最大震度、死者30名
★1980年6、7月、伊豆東方沖群発、M6.7
熱海市で最大震度5
★1989年6月~、伊豆東方沖群発、M5.5
伊豆東部火山群の海底火山が噴火
★1998年4~5月、伊豆東方沖群発、M5.9
伊豆大島、熱海、伊豆市で最大震度4
★2000年6~8月、新島、神津、三宅島で群発
三宅島で7月に噴火、最大震度6弱
★2006年4月21日、伊豆東方、M5.8、震度6弱
伊東市、伊豆市など伊豆半島で被害多数
このように4月から6月には伊豆(諸島含む)富士火山帯を揺らすケースが多く見られる。今年はどうなるだろうか。こうした中では関東地方もよく揺れる。歴史に残る関東の大地震も伊豆地方(諸島)を起点にすることが多い。新緑の行楽シーズンは比較的安泰とはいえ、その逆もまた然り。油断は禁物ということか。
因みに、意外と知られていないが、1293年05月20日にはM8超の巨大地震が南関東を襲っている。鎌倉地震と称され死者は2万3千人に及んだ。当時は人口希薄な関東地方にあって稀にみる被害地震でもある。
❋【この絵巻に登場するのは地震だけではない。同時期の事象として、暴風大洪水、大干魃・飢饉・疫病までが描かれている。コロナ(疫病)を含め、どこか近年と瓜二つなのが気になるところだ】
この地震の数年前(1290年9月27日)には中国・河北省でも死者10万人に達する渤海地震があった。近年でも、2008年5月12日にM8の四川大地震(2013年にも大きな余震)発生しており、死者行方不明8万7千人という甚大な被害を出したばかりだ。コロナ渦の後遺症に加え、トランプショックで世の中が大混乱に陥っている只中でもあり、日本列島に限らず『歴史は繰り返す』にならねば良いが・・。
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《余談》
【プロ野球、観客数急減の怪】
プロ野球も開幕から一ヶ月。スタートダッシュに成功したチームに、ケガ人続出で出遅れたチームと今年も又、悲喜こもごもである。それだけではない。プロ野球の観客動員数は景気のバロメーターとも言われている。その観客動員に異変が現れているのだ。
パ・リーグならソフトバンクホークスであろう。ホームのペイペイドームは収容人員40142人を誇る(甲子園と東京ドームに次ぐ)球界屈指のスタジアムであるが、それでもこの数年はほぼ満員に近い状態で推移していた。それがどうだ。空席ばかりが目立つではないか。公式発表でも3万人やっとなのだ。ケガ人続出による成績に比例したのか、そうでないのか、どうしてしまったのだろう。
セ・リーグは広島カープだ。カープ女子に代表されるように、セ界でも「チケットが取れない」人気チームの代表格であるにも拘らず、このところはそれもない。マツダスタジアムの収容人員は33000人だが、こちらも2万人台の前半では寂しい限り。序盤とはいえ投打共に好調で首位争いの真っ只中にあるのに。新球場効果が薄れたのか、それとも・・。
今や連日の満員にある大相撲も少し前までは深刻な状況に陥っていた。国技館でさえ土日を除けば半分も入らない。地方場所なら尚のことで桟敷席までがガラガラだった。モンゴル旋風の余波ではない。リーマンショックの影響でもない。不祥事続きだったにせよ、こうした兆候は、それ以前から現れていたのだ。やはり、プロ野球に見る不可解な現象も、忍び寄る『野球離れ』の前兆なのだろうか。