情報の真相
(1)人心は逆説で操れ
この世には思いもよらぬ必殺技がある。格闘技のことではない。戦時下に報じられた『大本営発表』などはその最たるものであろう。選挙では、優勢な側に限って「不利な戦い」を訴え、相手陣営からの嫌がらせを装い自らのスキャンダルをでっち上げることさえある。全ては「目的のためには手段を選ばず」といったところか。
少し古い話で恐縮ながら、2021年の東京五輪開会式で、その視聴率が驚異的な数字を叩き出したのを覚えているだろうか。ビデオリサーチによると関東地区の平均世帯視聴率は56.4%を記録。夏季五輪の開会式では、NHKが放送した1964.年東京五輪の61.2%に迫る高視聴率であり、全国では7千6百17万人が生で観たことになる。それも、情報の多様化からTV離れが顕著な社会にあって前回大会の数字に肉薄するのだから、1964年を上回ったといっても過言ではあるまい。
前大会当時(1964年)のテレビ局は、NHK総合、NHK教育、そして民放の数社だけであった。地方なら民放一社が当たり前の時代である。それも今、多様化著しく、BSも含めたら数え切れない。しかも、スマホやパソコンでの視聴数はカウントされない。こうした中でのこの数字に、一体、何があったのだろうか。コロナ渦、そして度重なる不祥事もあって、70%近くが開催に反対といった逆風に晒されていたはずだが・・。
やはり「反対運動」と「不祥事」による宣伝効果は抜群だったようだ。オリンピックのみならず普段からスポーツに関心を持たない層までがTV漬けにされている。緊急事態宣伝による在宅率の高さが効を奏したかといえば、そうでもない。コロナ渦で街中が閑古鳥だった一年前でさえ視聴率に差異はなく、ことに当時(21年夏)は「どこが緊急事態?」と言わんばかりの盛り上がりだったのだから。
〈ワクチン接種率/65歳以上(1回目)〉
コロナワクチンの接種率だって然り。出遅れはあったものの、65歳以上では90%以上が摂取したというから驚く。当初は、マスコミ各社で副反応の怖さを大々的に取り上げ、ネットでも『危険』一色だったのに、この数値である。高齢者の過半数が「打ちたくない」といった事前調査から一転、破竹の快進撃ではないか。世界各国が70%の壁に悩まされている中、若年層も同様な経過を辿っていることから、こうした裏には何があったのだろうか。
かつて種痘が大流行した。世界各地で「打つと牛になる」といった噂が駆け巡った。日本だって例外ではない。だが不思議なことも。こうした情報の出所は多く「お上から」だと言うのだ。人は皆、疑り深い。『安全』の連呼からは警戒心しか生まれない。そこで、最初に不安を煽り、徐々に警戒心を取り除く作戦をとったのだそうだ。結果は大成功。接種率は急上昇し種痘は撲滅されてゆく。
今回がどうかは分からない。しかし一連の流れだけは一緒だ。70%近くが開催に反対して、トラブル続きの東京五輪に、過半数が打たない筈だったコロナワクチンと、どちらも開けてビックリの結末ではないか。もし、これらが全て「お上の意図」なら、それこそ滑稽でしかない。想像の域を出ていない話ではあるが。
(2)ワクチン陰謀論の顛末
一方、その逆のケースも。数年前、こうした手法を駆使して急伸した勢力がある。コロナは格好の材料だったのだろう。ワクチン陰謀論を説いた組織のことだ。カプセルを「埋め込まれる」だけではない。人口削減計画であり、ことに移民の抹殺を狙った恐ろしい計画だというのだ。でも結果はどうだったか。当初、被害は低開発国に集中するものと見られていた。だがそうではない。圧倒的多数は先進国の米国に於いてであり、それも100万人以上が亡くなっているのだ。
米国の場合、死者の多くがヒスパニックで、フロリダといった移民の比率が高い地域に集中する。ならば彼(女)らもコロナワクチンの被害者かといえば、そうでもない。接種を控えた割合が突出して高いのだ。見方を変えれば『ワクチン拒否』による犠牲者なのである。
では、この過程で一体、何があったのだろうか。トランプは移民排斥を唱えて高い支持を集めた。メキシコとの国境沿いには万里(蛮離)の長城(壁)まで築いてしまった。トランプは怖い。本当に我々を排除するかも知れない。ならば尚の事、ワクチンなんて打てない。予防接種にかこつけて異民族を葬るのが目的なのだから、、。こう考えても不思議ではあるまい。
〈ナチズムの復興を唱えるQアノンを報じた記事〉
これは米国だけではない。世界に共通した傾向でもある。そしてこの背後には必ず『ハイネリッヒ13世』を(名乗る者を)首班とする『Qアノン』が登場する。しかも、ヒトラーがそうであったように、決して自らを帝国主義者とは言わない。あくまで平和主義者であり国民の幸せだけを願う改革派として振る舞う。日本でも某政党の代表が感化され『ワクチン陰謀説』に関する書籍を出版していたことから読まれた方も多いかと思う。
コロナワクチンが多数の犠牲者を出したことは確かであろう。でも、8割を占める接種者よりも、2割に満たない非接種者、ことに不法移民に偏るのは何故か。各国共に不法合法を問わず新たな越境者を狙い撃ちしているかの如くに。やはり「ワクチン陰謀説を唱えることで異民族を不安にさせ、その目論見通りになった」ということなのだろうか。これなら「米国のみならず欧州先進国であれ(不法)移民の多い国ほど死亡率が高い」といった摩訶不思議な現象にも説明がつく、
日本の場合、原則として移民(国籍取得)を認めない。認めるにせよ、その審査基準は世界一厳しい。あくまで“就労”である。それも集めるのに四苦八苦している悲しき実態。排除するどころか日本を目指す外国人そのものがいなくなりつつあるのだ。これ以上減らしたなら日本経済そのものが機能しなくなってしまう。だから致死率も世界最小の部類にあった、ともいえなくはないが、はて??



