さる2月のこと。
セルモーターの分解にトライしたものの、部品は用意してないし適正な工具も持っていなかったためやむなく断念した件。

あれからすぐに部品を手配し、分解に必要な工具も入手しました(6×7mmメガネレンチ)。
これでセルモーターのメンテができるようになりましたが、同時にオイル交換も必須なのは、前回の記事で説明した通りです。

つまりそのまますぐに着手すると、交換して間もないフレッシュなオイルを棄てる事になり…それはさすがにもったいないので
次のオイル交換時期まで作業を延期する事にしたのデス。

※前回だって1,600kmくらいで交換したのがいまだにモヤモヤする

それから2ヶ月経過。
距離にして4,000km以上。
もうオイル交換がもったいないと思う距離ではありません。

セルモーターメンテすっぞ。
(`・ω・´)








まずオイルを抜きませう。


マジェスティのオイルドレンボルトはココ。

ドレンパンの底にもそれらしき蓋がありますが違います。


溜まったオイルが抜けきるまで多少の時間が必要ですので、

続いてリヤホイールを外す作業にかかります。



前回に交換したばかりのこのタイヤ、実はもう既にスリップサインまで秒読み段階。


BATTLAX_SC(Bias)。
普通に走れば9,000kmの実績がある銘柄ですが、先月剣山エリアでゴリゴリに酷使したので凄まじく摩耗が進みました

たぶん6,000kmまでもちません…なので今、できればこのタイミングでタイヤも交換しておけばいいのですが、替えのタイヤは用意してないのでこのまま使います。



ホイールを外し、

 

配線カバーを外し、

 

セルモーターを引っこ抜きます。

オイルドレンを開放していても少量のオイルは出てきます。


ところでこのセルモーター、11万4,000kmを酷使しているのですが現時点で何の不具合もありませんし、その予兆すら発生していません。

しかし実際にセルモーターの寿命が判明するのは、セルボタンを押しても反応が無い(実際はリレーの音がしますが)事に気付いた瞬間しかないでしょう。

とゆーことはその時必ずエンジンは止まっている状態のはず。スクーターは構造上押し掛けができませんからセル寿命が即、自走不可能。ですから過走行スクーターのセルモーターは異常が出る「前」にメンテしておくに越したことはありません。


とは言え、セルモーターアッセンまるっと交換となればとっっっても高くつくので、消耗品のみを交換します。
・ブラシキット
・モーターの外筒用パッキン×2
・モーター組立ボルト×2
・クランクケースに挿すところのOリング

プラス、オイル交換に合わせ
・オイルフィルターのふたのOリング
・オイルフィルターのふたのボルト×3

もちろん全てYAMAHA純正部品。

(スパナは除いて)総額1万円ほど。

※これはしょうじき想像よりチョッピリ高くついてます。とゆーのも先代マジェスティ5SJに乗ってた頃のブラシが4,000円くらいだったんで、その感覚がいまだに私には残っているんですよ。でも8年も前の部品価格(単車は20年以上前)と比較する事じたいがおかしいので早いとこ忘れなきゃいけないですね。



ではセルモーターを分解します。


この2本のボルトを抜けばバラせます。M4で
六角頭の7mm。前回はそのサイズの工具を持っていないので断念しました。とゆーのもM4以下のボルトナットは基本的に小物取付以外に使ってないから今まで小さいモンキーやプライヤーで事足りてたんですね。


さてさて中身は?


む。意外と酷くない。
ブラシもまだ残っています。


でも交換するよ。


左は継続して使うパーツ群で、今回は右のパーツを交換しました。

これであと10年は戦える! By.マ

 

 

ちなみに4D9のセルモーターのギヤはオイルパンに浸かっているのでモーター内にエンジンオイルが入り込むのを防ぐためのオイルシールが存在します。

まあセルモーターは常時動いているワケではないのであまり消耗は進まないとは思いますが、もしこのシールがイカレても交換部品はありません。アッセンのみ。



ついでに5SJのセルモーターが手元にあったので比べてみます。

左が4D9、右が5SJのセルモーター。

共通なのはギヤの形状だけで、本体の直径も全長も端子位置も全く違うので互換性はありません。

過去にマジェスティ4HCと5SJのセルモーターを分解したことがありますが、走行距離は今の4D9の半分から3分の2なのに消耗度合いはもっと酷かったです。



元通り組み立てたセルモーターをクランクケースに取り付けます。


この時点でセルモーターの起動を確認しました。

本来は単体で行うものですが、それをやるにはアース取らないといけないから面倒なのでして。

 

 

セルモーターの端子のナットを緩めたり締めたりするのには薄型スパナが必要です。

車載工具のちゃっちぃスパナはこういうときに活躍します。

 

 

とともに、前回の懸念事項だったオイルフィルターふたのOリングとボルトも新品で組みます。

 

Oリングは見事にぺったんこだし、

 

ボルトは伸びていましたからね~。

しかしこんなトコのボルト伸びるかなあ?

高トルクな締め付けは不要なハズなのにね。
※Oリングの密閉は蓋に切ってある溝(隙間)で管理されています。従って蓋とクランクケースのクリアランスはゼロ。面圧で管理されているワケではありません(そもそもできない)から、不必要に締め付けてもOリングには無関係だし何の意味もありません。



ではオイルを入れます。オイル銘柄は前回と同じ。

MOTORHEAD RS-1
(2りんかんオリジナルブランド)
1㍑=1,580円 1缶購入 1缶前回余り


前回の残りが0.5㍑あるはずなのでジョッキにあけてみたところ…

なんか0.6㍑くらいあるぞ。この缶には1.1㍑くらい入ってたのか。それはありうるな。

 

 

とゆーことはやっぱりちゃんと全量を測って入れないとダメだよね。

ジョッキ計量で注入。

 

 

オイルレベルチェック。


今回はアッパーLEVELにおさまりました。


マフラーとリヤフェンダー取付は最後に。


いやほら。

先に全部組んじゃったら、なんかあってオイル注入前に作業中断したとき、オイル入れ忘れたまま走ってしまう可能性があるじゃない?ないか。

 

 

 


 

もうこれでセルモーターはあと10万kmは触ることはないので、次回からは元通りレッドバロンへオイル交換を依頼します。

これから先、自分でオイル交換をする機会はクランクケースカバーを開けた時に限るでしょう。

ステーターコイルかウォーターポンプ関連?

あんまり考えたくはありませんが。


(おわり)