衝撃の、2021年の別府パレード | "楽音楽"の日々

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音楽、映画を中心にしたエンタテインメント全般についての思い入れと、日々の雑感を綴っていきます。

NHKの朝ドラ「ブギウギ」を楽しく見ています。

今週のハイライトは、劇場で披露したラインダンスですね。

 

 

予想を遥かに超える美しさとカッコ良さ。さらに、歌劇団の練習の中には、片足を上げて体幹トレーニングをする場面もあります。当時、こんなトレーニングをしていたかどうかは疑問ですが・・・。

これからも、楽しませてくれる展開を期待しています。

 

そう、「既視感」。

 

練習の様子も、パフォーマンスも、京都橘を思い起こさせてくれるんです。プロとアマチュアの違いはありますが。

 

 

数日前にアップされた、昨年の台湾でのパフォーマンスです。横から撮ったことで、ステップが素晴らしく揃っていることが良くわかります。まぁ、それよりも正面で観覧している北一女の生徒たちの反応が楽しくて、そればかり見てしまいます。

 

 

 
 
 

フラワークラウンさんのイラストです。いつも素敵なイラストをありがとうございます。

 

 

 

ということで(どういうこと?)、ファンの皆さんは今週末の別府でのパレードを楽しみにしていることでしょう。もちろん、私もその中のひとりです。

 

予習のつもりで、京都橘が初めて出演した2021年の「マーチング・カーニバルin別府」の動画を久しぶりに見てみました。st.taketoさんの動画で、どうぞ。

 

 

2018年に草津市のハロウィン・イヴェントに参加したことはありますが、ハロウィンの仮装をしてのパレードは、たぶん初めてのことじゃないかと思います。

旗で被り物を叩いて落としたり、いろんなハプニングがあってそれだけでも見どころ満載です。

 

この年は、コロナ禍でたくさんのイヴェントが中止になって、この10月31日のイヴェントで初めてのパレード・プログラムを見ることができました。また、この後全日本マーチング・コンテストで6年ぶりに金賞を獲得した、記念すべき年でもありました。その時のダイジェストをどうぞ。

 

 

京都橘らしいスピード感と精度の高いパフォーマンスで、文句のつけようのない完璧さは、私は大好きです。けれども、中には「京都橘が、エンタメを捨てた!」という批判の声もありました。私は、全国金を獲るための選択なら、大賛成でした。多くの団体が採用している「カンパニー・フロント」も初めて披露して、その出来も完璧でした。審査員にもわかりやすく京都橘の実力を見せつける、見事なプログラムでした。

 

あくまで私の考えですが、マーチング・コンテストのプログラムとパレードのプログラムを両方合わせて見た時に、ホントの京都橘の魅力が見えてくると思うのです。特に、この年のパレードの「はっちゃけ具合」を見ていると、うまくバランスを取っているなぁ、と思います。

そう断言できるほど、この年のパレードは衝撃的な素晴らしさでした。

 

京都橘のステージ・ドリルやパレードでは、伝統的な数十種のステップの組み合わせに新たなステップを付け加えて構成されています。毎年、新たなステップを見つけるのが楽しみなのですが、この年は目新しいものがいっぱい。コロナ禍の中でじっくり考えて、やりたいことを全部詰め込んだような賑やかさです。「はっちゃけ具合」では、歴代ナンバー・ワンだと思います。

 

 

まず、注目したいのが、スネアを担当しているこの年のメイン・ドラマーです。彼女のしっかりしたリズム感は、明らかにこの年の橘サウンドの要です。114期を支えた「こまれ」さんを彷彿とさせる安心感です。このパレードでも、彼女が叩かないところで走り出したテンポを、一撃で元のテンポに戻す場面も見ることができます。

この後、定期演奏会に向けてプロ・ドラマーの阿野次男さんの教えを受けて、彼女は覚醒します。定期演奏会での彼女のプレイは、記憶に残る強烈な素晴らしさでした。

 

京都橘では、曲の合間をつなぐドラム・マーチは毎年更新されます。詳しい人なら、ドラム・マーチを聞くだけでどの年のパレードだと判別できるかもしれません。私は、そこまで追及はしてませんが。そのドラム・マーチにおいて、私が初めて見るプレイがありました。それは、シンバルです。ここでは2人います。以前から、複数のシンバルがいれば、それぞれ違うプレイで微妙なアンサンブルを作り出していましたが、ここで中央にいる彼は、シンバルのヘリで叩いた直後に脇でミュートする技を見せています。見た目だけではなく、それによって作り出される音もちゃんと聞こえてきて、とても効果的です。

 

話題になった「Handclap」におけるストレッチは、とても楽しいですね。けれども、京都橘の精度があるからこそ、バラバラな動きが引き立つのです。他の団体がやるのは、とても危険なことですね。

 

この後は、13曲を繋げた怒涛の「ディズニー・メドレー」です。よくもこれだけ詰め込んだものだと感心する密度の濃さです。

ここでの目玉は、前年から2年連続の「The Nightmare Before Christmas」からの選曲「This Is Halloween」です。ハロウィン・タウンに住む主人公が偶然訪れたクリスマス・タウンで騒動を起こすシュールなストーリーなのですが、私のお気に入りの作品です。ゾンビとは全く関係ない世界観なのですが、京都橘が選択したゾンビ・ダンスは見事にイメージにハマって、思わず笑ってしまいます。「Sound of Wind Band」さんが捉えた、振り切った演技をご覧ください。

 

 

また、隊列の前後が入れ替わる振り付けも、以前にはなかったように思います。「Supercalifragilisticexpialidocious」では、歌いながら全力で踊っています。こんな姿も、初めて見る気がします。こんなに踊る?

 

そしてラストは定番のサンバですが、この曲は初めて知りました。人気作曲家・福田洋介氏の曲「ブルースカイ・カーニバル」は、とっても親しみやすい曲で大好きになりました。「う〜、サンバ!」から続く「キャーッ!」がないことで、コロナ禍だという現実に引き戻される哀しさ。それでも、オレンジの悪魔はいつもの全力パフォーマンスで、見る者を元気にしてくれるのでした。

 

このパレードの動画はたくさんアップされているので、お気に入りを探してみるのも楽しいでしょう。

私のお気に入りを、ひとつだけ。「Belle-raphon」さん撮影の、GoProによる広角撮影です。彩度が高過ぎるのはちょっと残念ですが、青い空に緑の木々、それに映えるオレンジのユニフォームが素晴らしいコントラストです。

曲名のテロップが左下に表示されるのも、嬉しい気遣いです。

 

 

やっぱり京都橘の隊列の美しさは、広角撮影だと一層晴れますよね。

 

 

 

蛇足です。

この時の1年生が、現在3年生。初めて見るパレードなので、1年生の顔はわかりませんでした。けれども、改めて見返してみると、新たな発見がいくつもあります。

昨年と今年のドラムメジャーの姿も新鮮ですが、気になったのが今年のカラーガードの3年生二人の姿です。カラーガード隊の中に、二人の姿がありません。ソバージュ風の豊かなポニーテールが印象的な彼女は、専門の楽器であるスーザフォンを吹いています。さらに、カラーガードの(たぶん)リーダーを務めている彼女は、バナーの更に前でプラカードを持っています。気になる方は、もう一度見返してみてください。

 

 

 

さて、今年の「マーチング・カーニバルin別府」のゲストは、京都橘と縁のある安斉かれんです。前夜祭で橘との共演することがアナウンスされていましたが、主催者のホームページでの最新情報では、安斉かれんはパレードにも参加するそうです。いったいどんな演出になるのか?期待と不安が半々、といったところが正直なところです。

けれども、いつも我々を驚かせてくれる京都橘のことです。大きなサプライズがあるかもしれませんね。

皆さんご一緒に、期待しましょう。