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これを聴いて死ねっ

ヘヴィメタルやハードロックを中心に作品紹介を行うサイトです。


「The Nude Ballet」 1998

デンマークのメロディックデスメタルバンドWithering Surfaceの2ndアルバム。
ジャケットの雰囲気とは些か異なり、イントロ後の2曲目からオーケストラヒットが飛び出すなど割と全体的にキャッチーなつくりのメロデス。同時期のIn FlamesをややUG寄りにした感じか。叙情性や泣きメロの質はまずまず高く、ヴォーカルが時折ダミ声で普通に歌ったり、女性ヴォーカルの導入もあり、引き出しは多い。
ただ厳しい事を言うと、あの手この手で聴かせようと言う努力が逆に散漫な印象を与え、イマイチ作品に没入出来なくなっている側面がある。信念は何処にと言う感じ。結局のところ、オーソドックスですが切迫感がよく出ている2曲目とか6曲目が一番光っているのでは、なんて思ってしまいます。

「Under the Spell」 2011

アメリカのスピードメタルバンドSpellcasterの1stアルバム。
メロスピと言うほどメロディックではない、あくまで直線的な疾走感を主体とした正直なスピードメタルをプレイ。俺のギターを聴けぇぇ!!なギタリストの頑張りが古き良きメタルの趣でよろしいんじゃないでしょうか。”Ride The Sky”なイントロの3曲目には笑ってしまったが。Iron Maidenばりのツインリードも取り入れている。歌メロが結構活きており、ヴォーカルの健闘ぶりもなかなか。だがもう一歩演奏に力負けしているかな。高音シャウトが使えるのでぜひともJohn Cyriisを目指してくれ。
既に2ndも出ていますが、試聴してみたところかなり好印象。近く購入しようかと考え中。

「Far Away from the Sun」 1996

スウェーデンのブラックメタルバンドSacramentumの1stアルバム。
DissectionやLord Belialのメンバー他、名の知れたバンドの人間が多く在籍していたとあって、音楽性を変化させつつも良質の作品を輩出してくれました。
内容としては非常に悲愴的な泣きのツインリードを携えて疾走するメロブラ。メロディを聴かせると言う事に最も主眼を置いていたのはこの1stで、チリチリとしたギターがダークで鬱な旋律を流麗に奏で続ける。伝家の宝刀、三連符メロディに悶絶必至。情感を煽る手口が上手い人達です。どことなくペイガンっぽさを漂わせる瞬間も。メロデス好きが聴いても必ずや琴線に触れる事でしょう。おすすめです。再発もされているので入手はまだまだ可能。ジャケットも良し。




「The Coming of Chaos」 1997

2ndアルバム。音圧が上昇。またドラムの音が鋭角的になり、タイトでスラッシーな激しさが強調されています。一方で前作のこれでもかと言う悲愴性は減退してしまっていますが、メロディの聴かせ方が上達しており、常に垂れ流しではなく押しと引きのメリハリでグッと惹きつける手腕が見事。特に3曲目”Awaken Chaos”はこのバンド屈指の劇的キラーチューンに仕上がっています。ラストの大曲はノイジーかつアンビエントな異色作で、なかなか気味が悪い。



「Thy Black Destiny」 1999

3rdアルバム。前作の路線をさらに押し進め、よりスマートで洗練された音に。と言うかこれはもうブラックスラッシュならぬブラックデスラッシュだな。根暗な雰囲気も消え、ヤケクソ染みている程にドカドカズカズカブッ飛ばす姿は宛ら両手にMG42構えた狂戦士。肉切る力は一番です。それでもリフは依然メロディックであり、押しと引きで情感を煽り立てる手口も健在ですが、しかしまぁデビューからたった数年でこの変わりようは笑えてきます。それは兎も角、ブラックメタルファンのみならずとも聴く価値のある高品質盤です。

「Saprophyt」 2002

ドイツのデスメタルバンドTears of Decayのアルバム。
結構探して買った記憶があるのですが、なぜそんなに欲しかったのかよく覚えていない…
基本はオーソドックスなブルータルデスメタルで、そこに所々チョッパーベースが登場したり茶目っ気のあるリズムを取り入れたりと小細工を効かせています。カンカンしているスネアのブラストビートが始まると途端にゴアグラインドの臭いが漂いますが、一方でドロドロしたギターのリフをよく聴くと微妙にヨーロピアンな湿り気があり、このアンバランスさが独特の個性となっています。ヴォーカルはガテラルに接近している低音グロウルと高音喚き声を併用。タイトにブッ飛ばしている曲ばかりなのでスカッと聴けます。改めて聴くと悪くない。

「Reign of Terror」 1987

アメリカのヘヴィメタルバンドWild Dogsの3rdアルバム。
振り返る景色など無いとばかりにただただ突っ走る男気炸裂な作品。これぞアメリカンメタルの底力。フリーウェーを我が物顔で爆走するバカでかいトラックみたいな音です。突き出た腹が食い込むジーンズにゴツいリボルバー突っ込んでいるオヤジが出てきそうなやつ。修羅の道を行くギターやDeen Castronovoのパワー溢れるドラミングのステキ具合もさることながら、バラードなんぞハナから歌う気無いヴォーカルの人の脂汗迸る熱い歌唱が寄与するところは大きい。今作限り、その後のメタル畑での活動が無いのが勿体無いなぁ。
軟弱メタルなんぞお呼びでないと言う方にうってつけ。”Spellshock”のすごさを聴け。