またまた池上彰ネタですが、この人が「アメリカ追従」と言うと、なんか裏に隠してるのではないか?と思ってしまう。
まあ本気で「アメリカ追従」から卒業するとしたら、周辺諸国に対抗出来るだけの、軍事力という裏付けが必要となるはずなんですけど、「アメリカ追従からの卒業」と好んで口にする界隈の人ほど、日本の軍事力増強に反対するんだから面白い。
記事の順番から外れますが、日本はイスラエル関係と中東諸国関係において、そのどちらとも比較的良好な関係を築いているのだから、日本独自の外交政策を取るべきだと、池上彰氏は言っている。
ではなぜ双方との関係が良いのか?という要因において、池上彰氏はまともな事を言わないのですが、これは日本と中東地域の関係が、歴史的にも宗教的にも希薄だったからで、極端な言い方をすれば、イスラエルも含めた中東地域との関係性は、戦後からのものでしかない。
そのように希薄な関係性だったからこそ、今の比較的良好な関係を保てているというのに、ここで「日本独自の外交」とやらで、中東地域に頭を突っこんだとしたら、この関係性は壊れてしまうだろう。
上の地図は、アメリカ中心で描かれた地図ですが、池上彰氏が言うように、日英豪の3カ国が結束するという事は、地政学的にはアメリカを包囲する形となる訳で、ここに中国へ重心を大きく傾けた韓国を加えたとしたら、アメリカ包囲網に中国の影響力が加わるように見えるだろう。
そもそも昔の日英同盟に関して、なぜアメリカが破棄するようイギリスに持ちかけたのかと言えば、アメリカの東西から包囲される事を危惧したからという一面もある訳で、日英豪が仲良くする為には、この3カ国はアメリカの脅威ではないと、アメリカに知らしめる必要がある。
だとすれば、中国へ重心を大きく傾けた韓国と、日本は一定の距離を保つべきだろう。
日英同盟が破棄に至った経緯について、池上彰氏は知識として持っているはずだ。
それなのに、中東外交をあえて上げて、日英豪韓の協調とか言ってしまうのは胡散臭い。
そんな風に私は思ってます。