【複製】芦坊 NO.659 映画で英語のお勉強 英語弁講座58
久しぶりの第58弾をお届けします(文末に前回講座へのリンクを貼っています)。英語が苦手な方もご安心ください。英語抜きでもお楽しみいただけるように日本語訳、解説をたっぷり付けています。ネタ元は、「西森マリーのバイリンガル映画道場」(ジャパンタイムズ)です。4つの映画から、気の利いたセリフ、笑えるセリフなどを、お気楽に、「お勉強」していただこうという趣向です。どうぞ最後までお付き合いください。なお、< >内は、日本語字幕です。★「ドライビング Miss デイジー」から★こちらは、作品の1シーンです。 72歳になるちょっとガンコな未亡人ミス・デイジーがお抱え運転手のホークにプレゼントをあげようとするシーンのセリフです。 Wait a minute.This isn't a Christmas present.You know I don't give Christmas presents. I just happened to run across it this morning. Well,go on. Open it up・・・ Jews haven't any business giving Christmas presents.<クリスマス・プレゼントじゃないのよ/私はクリスマス・プレゼントなどあげないわ/今朝、偶然出てきたの/早く開けてごらん/ユダヤ人だからクリスマス・プレゼントじゃないのよ> 意は通じますね。時期的に重なったけど、クリスマスプレゼントと思わないでね。私はユダヤ教徒だから、断じてそうじゃない。たまたま、あったから・・・という言い訳が笑いを誘います。★「バックドラフト」から★ 兄のスティーブンは父のあとを継いで消防士になっている。弟のブライアンが、その兄の下に、新米の消防士として配属される。ブライアンが、兄の隣に座っている黒人の消防士に挨拶するシーンです。 I am Brian. ーー I'm sorry.<ブライアン:「ブライアンだ」/黒人消防士:「気の毒に」> 自己紹介ですから、互いに名乗り合うのが普通です。I'mのあとに名前が来るかと思ったら、sorryと来ました。「(あんたの兄貴みたいな仕事に厳しい上司のところに配属されて)気の毒に」というわけで、ちょっとしたボケで、笑えました。★「クレイマー、クレイマー」から★ 父親のTedと息子のBillyとの寝る前の挨拶交換です。 Billy:Good night. Ted:Sleep tight. Billy:Don't let the bedbugs bite. Ted:See you in the morning light.<「おやすみ」「眠るんだよ」「パパもね」「じゃ、明日の朝」> 2つ目までの言葉は、親が子供を寝かしつける時の定番の言い回しで、韻を踏んでいます。 3つ目のBillyの言い回しは、「ナンキン虫に噛まれないようにね」という意味で、本来、親が子供に言うものです。息子のBillyが親に言ってるのが、可愛いですね。★愛と追憶の日々」から★ お金のないエマは、スーパーのレジ係の女性に冷たくあしらわれました。その事でエマの友人サムから責められたレジ係と、サムとのやり取りです。 Cashier:I don't think I was treating her badly. Sam:Then you must be from New York. <レジ係「私のどこが悪いの?」 サム:「ニューヨーク生まれか?」> サムやエマのように中西部や南部出身の人々にとって、ニューヨーカーは、冷たくて、つっけんどんで、人情味がない人間だと映るんですね。そんな社会的な背景を知っていて理解できる皮肉たっぷり、辛口のセリフです。 いかがでしたか?少しでも「お勉強」になれば幸いです。なお、冒頭でご紹介した前回講座へのリンクは<芦坊 NO.634>です。併せてご覧いただければ幸いです。それでは次回をお楽しみに。