行政特区日本が成立してからというもの、ライは特派に顔を出す回数が激減した。
理由はユーフェミアの補佐。
ユーフェミアは書類の類が大の苦手であったし、ゼロについていくのも不可能に近いため、同じくらいの処理能力を有したライに助太刀を頼んでいるのだ。
「見つかりましたか?」
ライは補佐をするようになってから、一週間おきにこの言葉を口にする。
「まだ見つからないのです。どんなに優秀な者でも、あなたには追いつけない。代わりにならないのです。」
いつもと同じ答。
そうですか…と肩を落としながらライは部屋を出た。
執務室に入ると、忙しくゼロがキーボードをたたいていた。
「失礼します。訳あって遅くなりました。」
「構わないが、一応訳をお聞かせ願いたいのだが?」
「はい…実は僕のこの仕事を引き継げる人を捜しているのですが…。」
そう言うと、ゼロはこの時になって初めてパソコンの画面から顔を上げた。
「何故?」
「それは「ギアスと言う名の爆弾を抱えているからだろう?」
ライの言葉に重ねるようにC.C.が何処からともなく現れ言った。
「どういう事だC.C.。」
「そういう事だ。ちなみにライはお前がギアスを持っているのに気付いている。お前だってユーフェミアにギアスをかけたのに解けているのを不思議に思っていたではないか。」
「……確かに。という事はギアスの暴走を懸念してという訳か。」
こくりとライは頷く。
「どうだライ、ここでお前の秘密を暴露するのは、私とお前は同じ出だろ?」
「実験施設の事か。」
「でも私と違うのは、不死身でない事だな。」
「そうだ。この体は生身の人間と変わらない。」
どこまで話すべきかと考えながらライは話した。
ブリタニアと日本人のハーフという事と、ブリタニアの皇帝だったのは伏せながら語った。
「よく分かった。しかし、そういう事ならばなおさら代わられては困る。」
「何故?」
「何かあった時のために互いにそばにいるべきだと思うからだ。それに代表として喋るわけでも無い。予防策もあるだろう。だから代わりは必要無い。」
「という訳だ。残念だったな…ライ。」
にやりとC.C.は笑う。ライは二人を見て諦めた。
この二人に揃われては逆らうのは不可能に限りなく近いだろうと思って。
「……分かった、だからかわりに教えてくれないか…君はルルーシュ?」