学園祭も間近に迫っている今、軍が有ろうと無かろうと、少しでも手伝おうと、ライは生徒会の仕事をしていた。
自分の仕事は、普段からやっているだけあり、早く終わったので、ライはスザクと病弱なカレンの仕事をこなし、そしてなかなか進まないリウ゛ァルを手伝っていた。
部屋には、シャーリーとニーナにリウ゛ァルがいる。
仕事に資料が必要だったため、取りに行こうとしたが、場所がいまいちよく分からない。
ニーナ…は、パソコンのキーボードを忙しく打っている。邪魔したら悪い。
リウ゛ァル…は、先程も言ったとおり、仕事がなかなか進まず唸っている。
そうなると、暇そうにはしていないが、さして用も無さそうなシャーリーに聞いて教えてもらうのが良いだろう。
「シャーリー、少しいいか?」
「うん、いいよ。何?」
シャーリーは、にこりと笑うとライの方を見た。
「この資料の場所が、いまいち分からないんだが…。」
「これはね…って、これ量が半端じゃないよ。これはスザク君の、これはカレンの…それにリウ゛ァルのまで!駄目だよ、やるなら私にも言って?手伝うから。」
資料の事を聞いたのに叱られてしまった。
「いや…悪いかと思って。」
「そんな事無いから、言って!」
ずいっと顔を近付けられる。大きなくりっとした目に見つめられる。
「分かった。」
そう返事するしか無かった。その返事にシャーリーは、満足そうに頷いた。
「うんうん。じゃ、行こっか。」
「頼む。」
そう言うと、二人は資料のある部屋へと歩きだした。会話は、ほぼルルーシュの事。…恋する乙女は幸せそうだ。
資料を見つけ、そのほとんどをライが持ち、少しだけシャーリーに持ってもらった。
「もう少し持とうか?」
シャーリーが気を使って聞いてくる。しかし、教えてもらった事もあるし、女の子に沢山持たせるわけにはいかない。
ライは「大丈夫だよ。」と言って笑った。
重さは問題では無い、前が見にくいのが問題なのだ。体の感覚だけで足を進めた。
「ライっ!」
前方から声がかけられた。この声は…スザクか。
「スザク。」
「スザク君。」
二人は同時に声を発した。
ツカツカと近付いてくる足音。いきなり手にかかっていた重みが軽くなり、視界が開けた。
「また一人で無茶して。」
手にしていた資料をイーブンにされた。
「良かった。助かったね。」
シャーリーに、そう声をかけられ、つられてライは「あぁ。」と言ってシャーリーに微笑み、スザクに向き直った。
「すまない、助かった。」
「いいんだ、今日一人で特派にいて、日ごろあんまり仕事できないからって無茶してるんじゃないかと思ってたんだ。だから急いで来たんだよ。君、いつもクラブハウスに帰ってから仕事してるだろ?」
こんなに心配されるとは…情けないな。
隣のシャーリーへと目線を移すと目が点だった。
「シャ…シャーリー?」
「駄目じゃない!!ちゃんと休まないと、さっきだってスザク君とカレンとリウ゛ァルの仕事してたのに、自分のを日ごろからやってるって、いつ休んでるのよ!!」
一気にまくし立てられ、ライさ苦笑した。
「ちゃんと休んでるから大丈夫だって。」
困ってスザクを見ると、明らかに怒っていた。
「ライ、後から話しが有るから、君の部屋に行っていいかな。」
確定した事項を確認してくる怒りに満ちたスザクを前に、ライは静かに頷いた。