妹に圧し掛かられて正直身の危険を感じる起こされ方をした後、帝人君から甘楽あてにラブコール。
池袋に来たら正臣君からは何かよく分かんないけどナンパ?みたいなことされた。
ワゴンの中から狩沢が身を乗り出してきて『臨也総受本』って書かれた本を渡された。
情報屋だからなんとなく中身の察しはつく。
だから大きく振りかぶって投げ返してやった。
溜息をつきながら公園に入ると後ろから抱きつかれた。
その感覚に何だか覚えがあって、振り向くとそこには幽君がいた。
幽は時々こうして自分を抱きしめに来るので別段どうこうとは思わなかった。
幽と別れて一人でぶらぶらしているとドタチンに会った。
一緒に飯でもどうかと誘われたけど、狩沢のことを思い出して遠慮しておいた。
どんな些細なことでもネタにされてはかなわない。
そんなことをやっていたら、シズちゃんに会わないまま新宿のマンションに帰ってきていた。
何だかぽっかり胸に穴が開いたような感覚に陥りながら溜息をついた。
「シズちゃんに会えないのはやっぱりつまんないな。」
エレベーターの中で鍵を取り出して自分の部屋の前に来て俺は絶句した。
扉が無い。
マンションの扉を破壊する知り合いなんて俺は一人くらいしか心当たりがいない。
きっと中にはふてくされた顔をした平和島静雄がいるのだろう。
そう思うだけで口角が上がるのを止められなかった。