レイニナ | ゴミ箱

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ディックとレイフォンは世間で言うと幼なじみという部類に入る関係でしたが、この二人の場合は少し捩曲がった様子を見せていました。
何が曲がっているかと言うと、世間一般が想像するような仲の良い関係ではないのです。
言い方を変えると、腐って切れるのを待つ関係。
ただの腐れ縁だったのです。
この腐れ縁というやつはくせ者で、どんなに逃れようとしても逃れられないものでした。
今回もこの腐れ縁は、その力を遺憾無く発揮したのであります。

「「………………。」」
二人は互いに睨み合ったまま微動だにしなかった。
二人の間に挟まれているバイト先の先輩——ニーナは戸惑いを隠せないでいた。
新人バイト二人が今にもキレそうな顔をしているのだから、その反応は至極当たり前だといえるだろう。
先に動いたのはレイフォンだった。
「何でディックが俺のバイト先のファミレスにいるのかなぁ?」
ディックはそれに怒りの顔から一変させ、笑顔で答えた。
「ここで俺も働くからって言えば満足か、レイフォン。」
どうやら二人は知り合いらしいと気づいたニーナは取り敢えず、今日の自分の仕事を片付けることにした。
「えー、私はニーナ、二人と同じホール担当だ、よろしく。これから簡単な仕事を教えるからちゃんと覚えるように。あと、ホールのことは先輩に聞いたり見たりして覚えてくれ。」
「「はい。」」
これがバイト初日のできごとで、今はバイトを始めてからもう半年が過ぎていた。
ニーナは休憩室で溜息をついていた。
半年前からバイトに入ったレイフォンとディックのことだ。
仕事はできるのだが、どうにも仲が悪い。
隙あらば足を踏みあったりしている。
見兼ねたニーナがレイフォンが料理が得意だと言うので、キッチンに担当を変えるようにすすめたのだが、丁重に断られた。
せめてシフトをずらそうとしても駄目だった。
シフトについては魔法でもかかって……………むしろ呪いがかかっているのではないかというほど都合が合わなかった。
他に何か手は無いかと思うのだが思い付かない。
おまけに自分のシフトと二人のシフトが被り続けるという不幸を味わっている。
「シフトをずらさせてもらおう。」
ニーナはまず自分の心労を回復させることを優先した。
机に伏せていると、同期のフェリが疲れた顔で休憩室に入ってきて言った。
「団体です…早く手伝ってください。」
ニーナはどうにか立ち上がると営業スマイルを貼付けてホールに繰り出した。

「最近ニーナとシフト合わねぇな…。」
ディックは社員のシフトが書かれた紙を眺めながら呟いた。
「一緒になりたくもないディックとは被り続けるのにね。」
レイフォンも隣に立ち、同じように紙を見ている。
にっこりと微笑んでいるレイフォンは腹の中で黒い笑みを浮かべていた。
つい先日、レイフォンは街中でニーナとばったり会ったのだ。
その時、普段は話さないようなことを喋り、ニーナに関する情報を得ることに成功していた。
ちゃっかりメールアドレスも交換した。
ディックよりは親しい関係を築けていることは、レイフォンに少しの優越感を与えた。