「CAMBUSA(カンブーザ)」(☆☆彡)
http://cambusa-2014.jimdo.com/
横浜発 驢馬人の美食な日々-CAMBUSA
 イタリア滞在期間6年のシェフの料理と生地にこだわるピッツァ職人の薪窯焼きピッツァの組み合せが特徴のイタリアン。
 現在一番横浜で注目を浴びているレストランです。

 王道系の味に外連味のない接客サービスは確かに秀逸。混んでいることで提供時間が長いことだけが問題かも。。。
 
住所:横浜市神奈川区鶴屋町2-11-2
電話:045-512-8882
定休:月曜(祝日は翌日)
営業:11時半~15時(14時LO)/18時~23時(21時半LO)
 
 煉瓦壁のビルの1階。2階まで達するガラス壁の前面で緑の葉が伝って覆っていました。向かって左には小窓が二つ。右側にガラス扉があり、入ってすぐはワインの並ぶカーヴ。白い壁は1階までが塗り壁。中央にキャッシャーとコーヒーを入れる機械が置かれ、奥にもテーブル席とシチリアのタイル貼りに見える薪窯を擁する厨房があります。
 白いテーブルクロスのテーブルにホタテ貝を模したような独特のデザインのダークウッドの椅子。テーブルの上には試験管にカーネーションです。

 

10年10月3日日曜日昼の来訪。

 ネットから予約したところ、電話で確認がかかってきました。12時半の予約です。
 もちろん、12時半で満席。
 サービスは井上さんという方がメイン。「オプレチェネッラ」 にいらした方だそうで、ぼくの顔も何となく覚えていらしたよう。「ア マシケラ ロ プレチェネッラ」 にも行ったことを憶えていらっしゃいました。
 
シチリア産ブラッドオレンジ Alrancia Rossa 735円
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 ぼくの1杯目。まあ、娘がかなり飲んでしまいましたが。
 タロッコオレンジでしょうか。濃厚で美味しいブラッドオレンジジュース。入っている氷が驚きで塊のブラッドオレンジの氷でした。薄まらないのでこれはうれしい。
 
アップルタイザー Appletiser 630円
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 家内と娘にタップルタイザー。
 
ジンジャーエール Ginger Ale Secco 630円
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 ぼくの2杯目はこれ。ウィルキンソンです。

 
Pranzo B 1995円
 突き出し、前菜盛り合わせ、ピッツァまたはパスタ、ドルチェ、カフェのコース。Cになると3150円で魚果肉がつきます。本日は肉が地鶏とのことでしたので、アラカルトから食べたいものをひと皿だけ注文させていただきました。
 
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 最初に付き出しはデミタスカップに南瓜のスープです。
 上にはミルクフォームと黒胡椒。この味が何とも良い。最初のひと品の味が好みだとこの後の期待が高まります。
 ちなみに娘の分も黒胡椒抜きで出してくださいました。
 
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 パンは外側がパリッパリで美味しい。
 

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 前菜の盛り合わせは5種類。
 手前左に茄子のグリルのマリネ。きつく焼き付けて香りを引き立たせ良い味にマリネされています。
 左のフリッタータはふんわりと言うよりもハムのような食感と香り。コーンなどの味もしっかり感じられます。
 奥のグラスにはタコのマリネ。刻んだセロリと人参と一緒にマリネし、ディルを添えています。
 右はトスカーナ風のレバーペースト。わざと粗めの口当たりにしていますが、そこが美味しい。レバーが苦手のぼくもこれは美味しいと思いました。パンにつけていただくのも良い食べ方。
 手前右にイサキのカルパッチョ。薄切りではなく刺身の厚さで刻んだディルのソースをかけています。
 
フンギ Pizza Funghi
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 通常のフンギにはモッツァレラチーズは使われていないのですが、特別に水牛100%のモッツァレラチーズをのせていただきました。
 シチリアのピッツァにしては薄めの生地。これが激旨です。
 中央は薄いけどへたれない生地。シメジにとろけるモッツァレラブッファラ。このチーズの美味さたるや素晴らしすぎます。
 また、娘のために鳥を模したピザ生地をつけてくださいました♪ この生地が美味しいのです。
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 そして、オリーブオイルをつけてくださいました。燻製の香りがついたオイル。1滴で凄いパワーです。
 
愛知県産アサリと自家製ドライトマトのスパゲッティー Spaghetti alla vongole bianco
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 娘がボンゴレ好きなのでこれを。秋刀魚とういきょう、松の実のスパゲティーも気になりましたが、食べ過ぎなので自重しました。
 1人前を二人にシェアしていただけました。
 アサリは絶妙な火の通り具合。プリッとしてジューシーで激旨。ドライトマトも適当な量。
 スパゲッティーの味は安心していただける王道系でした。

 
岩手県産二戸短角牛の炭火焼き フルーツトマト、クレソン、パルミジャーノ添え 25年熟成バルサミコのアクセント Tagliata di manzo 2940円
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 カトラリーで出てきたナイフはsanbonet(http://www.shimizu-tableware.co.jp/sambonettop.htm )。繊細な羽根のようなナイフでした。
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 25年熟成のバルサミコは箱ごと見せてくださる。ACETO BALSAMICO(http://www.balsamico.it/ )とあります。
 肉は刺しの入りも適当な赤身。これを塊でグリルしてタリアータといってもやや厚めに切ってくださっています。中の色といい素晴らしい。このグリルの味は「ルッチョラ」と同等の素晴らしい出来映えです。
 塩胡椒にスライスしたパルミジャーノ。周辺に25年もののねっとりした甘さと酸味に深みあるバルサミコも。上にはクレソンです。
 アラカルトで頼んで良かった♪
 
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 ドルチェはガトーショコラ。上にはアイスのように見えますが生クリームです。これはしっかりチョコレートが感じられ普通に美味しい。
 
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 最後はカプチーノでお願い。表面にはアートが。うさぎの帽子をかぶった女の子みたいです。
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 家内は紅茶。結構ダークな色合い。味は見ていません。
 
 ちなみにトイレは中央のキャッシャーの真向かいに。扉を開けて中は洗面と便器が扉なしにつながる構造。こちらも良い感じです。
 
 さて、ダイニングは2階まで吹き上げで広々していると思いましたが、収益が上がったら2階スペースに席を作る計画もあるようです。特別な席になりそうですね。今から楽しみです。
 別な機会を設けて夜に再訪を期したいなぁ。
 
 サービスも子連れにも優しく素晴らしいけど、進行が遅いのが欠点かも。早めでお願いしてみると良かったのかな? そのため総評は☆☆(二つ星)に。再訪によりより評価が上がることは必至。味に関しては素晴らしいものがあります。


11年3月18日夜の来訪。

 前々からの約束通りビビット・ベビーママご夫妻と月様とこの店に。
 以前の高い窓際の客席は取り壊され、現在工事用の網がかけれています。入り口を入って厨房脇左側の階段を上がって2階へ。ペンキ塗り立てな匂いがまだ残っている2階は思ったよりも広いか。中央に飲み物のカウンターがあり、周辺に席が配置。階段を上がった場所には個室も用意されているので子供も気兼ねなく来ていただけると井上さんがおっしゃって下さいました。
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 テーブルの上には花を飾ったガラスの小瓶と飾りに見えた自家製のグリッシーニ。香ばしい小麦の香りが良いのです。
 
 テーブルの上には名前入りのナプキン。席を離れると良い演出があります。
 
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 飲み物はまずアップルタイザー。

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 次はブラッドオレンジです。ブラッドオレンジの丸い氷が秀逸。
 
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 パンは濃い味のバゲットとクルミのついた丸いパン。どちらもそれだけで食べられる美味しいものです。
 
Menu Degustazione B 6825円
 前菜、ピッツァ又はパスタ、メイン、ドルチェ又はチーズ、カフェのコースです。メインのないコースは4725円です。
 内容はプリフィクス。今回はパスタを1.5人前に増やして2皿いただいてみました。
 
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 最初に出されたのはジャガイモのスープ。とろみの強い温かいジャガイモのスープは濃厚な旨味。上にはオリーブオイルと揚げたジャガイモのスライス、黒胡椒です。
 
イベリコ蓋のホホ肉、舌、耳のテリーヌ“ネルヴェッティ” フランス産タンポポの軽いサラダとサルサヴェルデ添え Nervetti al verde.
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 こりこりした軟骨成分も美味しいイベリコ豚のテリーヌ。ネルヴェッティは腱の部分のことらしいけど。
 酸味と旨味のあるサルサヴェルデが添えられていて実に美味しい。「Checchino dal 1887」@Romaでシェフが食べたそれの再現でしょうか。
 これに添えられえいるのはなんとタンポポ。ホワイトアスパラのように日に当てずに育てたものでそうで、エグみが格段に少ないのだと。なるほど、ほろ苦い野菜と言った感じでタンポポとは思えない!! チコリに近い印象です。

  
神奈川県 軽く炙った天然カンパチと根菜、ルッコラのサラダ イタリア産ビーツのソース Insalata di ricciola, vinaigrette di rapa rossa.

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 これは味見させていただく。ガラスの皿に弾力ある天然カンパチ。蕪などの根菜にルッコラを添えています。
 ビーツのソースが美味しい。
 
グリルしたロワール産ホワイトアスパラガスとスペックのバッサーノ風 Aspargi bianchi alla bassanese con speck.
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 これも味見させていただく。グリルして焦げ目をつけたホワイトアスパラはとってもジューシーで美味しい!! その上に燻製にした生ハムであるスペック。ぎゅっと詰まった旨味に塩気が美味しいなぁ。
 パッサーノは北イタリアのヴェネト州で白アスパラガスが有名。
 添えられているのはパルミジャーノのせんべいと自家製のタルタルソース。タルタルと言っても通常のものと違います。パッサーノ風はゆで卵とアンチョビとケッパーを見jん切りにしてオリーブオイルとまぜたものをのせた食べ方らしい。
 
リモーネ Limone +525円
 あひるさんお勧めのピッツァなのでこれだけは外せない。
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 薪窯で焼かれた小振りなピッツァ。上には広島県瀬戸田産永井さんの有機レモン、モッツァレラ、自家製豚バラ肉の香草塩漬け。+314円でカセルタ産水牛100%のモッツァレラブッファラになるとのことでお願い。
 これが確かに美味い!! レモンの爽やかな酸味が新鮮な味わい。これに豚バラのパンチェッタの小片が加わり、モッツァレラブッファラの美味さがいつまでも口の中を満たしてくれる。生地は薄くとも具をしっかり受け止めてへたれません。
 
グラニャーノ産リングイネ“グラニャネージ” ボッタルガと有機レモンの香り Linguine di gragnano al limone con bottarga.
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 パスタは5種類提示されます。どれも食べたいにゃ~。
 Pastai Gragnanesi社はパスタ作りの中心であったグラニャーノにある小さなパスタ屋さん。
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 このリングイネはいつも食べているリングイネとは全く違う。幅広のタリアテッレみたい。ソースをよく吸っているのに口当たり良くとても美味しい。基本はアーリオオーリオで上にはたっぷりとスライスしたカラスミ。ねっちりとして旨味と塩気が強いそれは頼んで正解♪

 

ペコリーノトスカーノを詰めたファゴッティーニ、空豆のクレーマと、グアンチャーレ、自家製セミドライトマト添え Fagottini di caccio crema di fave e guanciale.
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 ファゴッティーニは中に詰め物をした自家製パスタ。癖のないペコチーノチーズを詰め込んでいます。茹でる段階から出汁で茹でているのか出汁の味がします。その出汁と同じ出汁でのばしているような空豆のペーストを下に。茹でた空豆、酸味と旨味の鮮烈な自家製のプチトマトのセミドライトマト。上にはカリカリにしたベーコンです。一つ一つの味がはっきりしていて、重なり合って美味さを高め合います。
 
ケベック産仔牛のコトレッタ・アッラ・ミラネーゼ フルーツトマトと、ルッコラのサラダ添え Cotoleta alla brace.
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 ミラノ風カツレツというと普通はお肉をたたいてのばして薄くするのですが、これはそのまま子牛肉の赤身を棒状のままカツにして切ってあります。赤身はロゼに染まる火の通り。うすくつけられた衣もカリッと美味しい。
 添えられているのはとても甘いフツーツトマトにルッコラ。
 味付けはオリーブオイルに塩胡椒とシンプル。それがよい。

沖縄産“ロイヤルポーク”と季節野菜の炭火焼き Maiale alla brace
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 これは味見だけでしたが、秀逸。ロイヤルポークは脂身までぎっちりとした食感でおいしい豚肉です。炭火で焼いたその香りがとても素晴らしい。

カンブーザ風ティラ・ミ・スー、ピスタチオのジェラート Tiramisu'della casa con gelato al pistaccio.
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 フワッとしたマルカルポーネクリームに苦みあるカカオパウダーのティラミス。下にはスポンジです。充実した王道系のティラミス。
 添えられているのは自家製で口溶けの良いピスタチオのジェラート。「イカロ」でいただいたジェラートを思い出します。とても美味しい。
 
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 飲み物はマッキアートを。
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 小菓子はチョコレートのクッキーと白い砂糖菓子。

 

 あらためて思ったのは接客の良さです。左利きに気がつきフォークやナイフの位置を直したり、お客を憶えてくれていてお店と客というよりも人と人との交流にきちんとなっている。
 上質なサービスに充実の料理。やはりこの店の一般評価が高いのもうなづけた。
 厨房のスタッフもホールの人数も十分に増えたのか、お客というよりも個人としてきめ細かな接客をしてくださいますし、料理の出るスピードも格段に早く感じました。評価は見直し☆☆彡に。横浜の名店として数えて良いお店だと思います。
 表から1階の工事が終わってペンキ臭さが抜けた頃には☆☆☆になりそう。必ず家族で再訪しよう。

 

カンブーザ イタリアン / 横浜駅神奈川駅反町駅
夜総合点★★★★ 4.5
昼総合点★★★★ 4.5