「'O Pulecenella(オ プレチェネッラ)」(☆☆彡)
横浜にも本物だけが持つ空気を味わえるトラットリアがあります。
その料理もピザやパスタなどが出てくるイタリアンとして本格派。
川沿いのリストランテでお客の談笑とともにゆったりと時間が流れる…長く過ごしたい気分になると思います。
住所:横浜市西区北幸2-13-1北原ビル1F
電話:045-314-1050
定休:月曜
営業:11時半~15時/18時~21時半
お店の看板でTRATTORIAというのはイタリアで見かけたまさにそれ。雰囲気があります。
少し薄汚れた元は白かったと思われる可動性のひさし、外に面する壁はなく、パタパタと開けるガラス扉で外壁が作られているのもまたトラッテッリアっぽい。ピンク色のような塗り壁。入り口を入るとまずオープンキッチンが見えます。
中は白い塗り壁のダークウッドの配色がビシッときまり、その西洋建築の内装にも手抜かりはなし。ここまできまっていると気持ちよい。
4回目の記録です。11月の夜に食事会で行ってきました。
19時からの予約でいただきました。3人という中途半端な人数だと店側も分量設定に困ったらしい。
まず出てくるのはパン。編んだバスケットで出されます。全粒粉のパンは独特の固さと美味さ。バゲットも通常のものよりも美味しいですね。自家製の窯を持つ店ならではでしょう。料理が運ばれてくる前からバターやオリーブオイルもないのにパクついてしまいます。
尾鷲産ヤハラガツオのブッタネスカソース 1890円
一見サラダにも見えかねない前菜。周囲に赤い玉ねぎを配して飾っています。ケッパーの入るブッタネスカの風味のするヤハラガツオはこの時期のものでしょうが実に良い。鰹は正直好きではないのですが、これは別物ですね~。上にはフェンネルや香りの強いイタリアンパセリ。
蝦夷シカのサルシッチャ(ソーセージ)仕立て 1890円
ごっついソーセージです。くせというか香りが強い、腸ではなく、薄切り肉で巻いているところがまた好み。これはricetta-casualeさんやnoodlesさんあたりが好きそう(笑)。下にはレンズ豆。付け合せには青菜と皮を剥いたチェリートマト。
ビアンケッティ Bianchetti 2415円
白魚、トマト、オレガノ、にんにく、ケッパーのピザ。あいかわらずここのピザは周辺の細かな焦げ目といい、生地の具合が素晴らしく、中のトマトソースとほうれん草、塊に入れられている白魚などの具も新鮮で美味い。ただ、本日はいつもよりも焦げの匂いが強め。裏目に出そうなくらいでしたが、同行者は満足してくれたよう。
マルゲリータ 2100円
水牛100%のモッツァレラ、トマト、パルミジャーノ。ナポリ郊外の町カセルタで完全手作りのものが空輸されて24時間以内に使われている新鮮なモッツァレラはさすがに風味が違います。考えれば、ヨーロッパは野菜の旨味が日本とは段違いによい。その土壌の草を食む水牛のチーズが日本のチーズとは異なる風味とコク深さを持つのも当然といえば当然ですね。それがたっぷり入り、トマトソースも変わらず新鮮で美味い。これに柔らかなバジルの葉です。
パセリを練りこんだ自家製キタッラ、真鯛のコンフィとウイキョウ和え サルデーニャ産カラスミをかけて 1995円
ゴツゴツした好ましい食感の緑色のキタッラ。パセリの風味が予想以上に利いています。これに崩した真鯛の身とウイキョウが合わさり、それらの風味が渾然一体となってカラスミとも競演。上にはフェンネル。香りの強い皿ですが、それが調和しているから絶妙。
タヤリン(ピエモンテ州:卵入り細麺) ジロール、プルロット、トランペットを和えて
タヤリンはカッペリーニよりもより細いパスタで、ほぼそうめんに近い。卵を使ったこのパスタは驚くほどにキノコの旨味も吸っていて、実に美味しい。上にのっている3種のキノコもそれそれの風味や味わいを口で繰り広げてくれるのですから、キノコの美味さを堪能できます。上にのっている緑は春菊かと思ったら、でかい葉っぱになったイタリアンパセリだそうです。
“モンブラン” ミルフィーユ仕立て オレンジ風味のジェラート添え 1050円
モンブラン?という感じのデザート。チョコレート生地のクッキー、栗のクリーム、メレンゲ、生クリーム、薄く延ばしたミルクチョコレートからなります。パウダーシュガーとココアパウダーはそれぞれに色合いをとりながら振られています。一緒についてきたのは栗のジェラート。したには軽いナッツでした。
パイナップルのクリームケーキとそのジェラート、チョコレートソース添え 945円
これは同行者が頼んでいたデザート。パイナップルのジェラートにパイナップルのクリームケーキ。口に含むと誰の口からも「ああ、パイナップルだ」と声が漏れます。上の飾りはドライにしたパイナップルと甘草。ソースもチョコレートとその甘草の透明なソースでなっています。さすがですね。この店は料理だけでなく、デザートも一流です。
かわらず良い店です。
その良い店がすぐとなりにピザなどを簡単に楽しめる形態の店をオープンさせるのだそうです。深夜までやってくれはしないとのことですが、まだまだここで楽しめそうです。
ちなみに同行者たちはメニューをもらっていました。日替わりでメニューはかわるから差し上げても結構だとのこと。太っ腹ですね。銀座あたりでやっていようが、写真も撮らせない店とは度量が違います。
こんな店こそが☆☆☆(三ツ星)にふさわしい。…が、あとは子供が駄目なことを何とかして欲しいですね。大丈夫な日を設けて告知するなどスペシャルな日も作っていただきたいと思います!!
06年9月7日夜に久々に行ってきました。
近くに住む友人を呼び出し、二人で食べています。21時近くで、電話するとすぐに入れるということでした。
コースではなく、アラカルトで注文。二人だと分けてくれるからありがたい。
伊産ポルチーニ茸の盛り合わせ Conposicione di funghi porcini 2100円
ポルチーニのスープ。グラスに入った濃厚なポルチーニとバターの風味を味わえるスープ。いやはやこれには参るくらい美味しい。ポルチーニの良さを余すことなく活かしていますね。上にはクリームの泡と粗挽き胡椒。
トリフォラートはじゃが芋の器に香草と共にオリーブオイルでソテーしたシンプルなポルチーニ。これがまた香りと食感が良い。きのこの持つ地の風合いが心地よく味わえます。
ポレンタ付け焼きはとうもろこしの粉で衣をつけた形で丸いんです。味の記憶はないけど、これまた美味しかった気がします。記録をおろそかにするといけませんね。このメニューまた食べないと。
メッツァ ノッテ Mezza Notte 2310円
かわらぬ薪窯の香りも良いナポリピッツァ。周辺の焦げは秀逸ですよね。「レスタジ」よりも良い。
フンギも頼みたかったけど、前菜がキノコなので、あえて替えてみる。水牛100%のモッツァレラ、プチトマト、ルッコラ、パルミジャーノのピザ。プチトマトの酸味も水牛のモッツァレラも素材一つ一つがうまいなぁ~。バジルではなく、やや苦味のあるルッコラというのがまた別の味わいがあります。
パッパルデッレ 茨城県産ホロホロ鳥とちりめんキャベツのマルサラ風味 Pappardelle ragu di faraona con cavolo verza al marsarla 1890円
太くやや厚めのパッパルデッレはガッツリいただけて良いが、これを活かしているのはもちろん、ホロホロ鳥の旨味とマルサラ酒の風味のソース。激美味い。ややとろみのあるソースが主張の強いパッパルデッレと共に美味くなじんでます。これにちりめんキャベツとホロホロ鳥の淡白な身。うーむと唸る友人が面白かった。地元でもこんな外れに良い店があるとは知らなかったと感心することしきりでした。
網脂で巻いた宮崎県産甘茶豚フィレのポルケッタ仕立て イチジクの赤ワインソース Pietto di maiale alla porchetta salsa di fichi 2625円
甘茶豚フィレ肉は中央がロゼの良い焼き上がり。丸焼のことをポルケッタというらしいですね…。この豚肉の美味さも感心するが、粒粒が入る甘いイチジクの赤ワインソースもまた美味。付け合せはズッキーニ、栗、パプリカです。
グラスに入った、冷たいデザートの盛り合わせ Cremino al bianco di caffe’/Cassata/Gerato di Vaniglia con vincotto 840円
右はコーヒーの実を乗せたクリーム。ソースはオレンジ色だけど、なんだったかな?
中央は冷たいヌガーかな?と思うようなシチリア島のアイスケーキ、カッサータにベリーのソース。ヌガーは苦手なので当然、このカッサータも苦手でした。
左はブラスに巻いたバニラアイス。ビンコットというぶどうジュースを濃縮した甘いソースがかかっていたようですが、あっという間になくなったのでよくわからず(笑)。
05年10月29日の夜に家内を連れて再訪しました。
夜は暗い。店の外観はこちらのほうが良いかも。2階の余計な店が見えなくなりますから。
客の入りは十分です。人気あります、特に女性に。
メニューはコースではなく、アラカルトで好きなものを頼みました。
前菜は好きなものを行ってくれれば盛り合わせで出してくれると聞き、以下の2品を注文しました。一つの長い皿に盛り合わせてでてきます。
AntiPasti-1)フォアグラと、伊産ウサギのテリーヌ 赤玉葱の自家製マルメラータ添え 1890円
右側です。きめ細かで旨味の濃いウサギ肉にフォアグラのテリーヌ。脂の分量も適度で上質な口当たりは食べやすくて奥さんにも好評。下には葉もののサラダがしかれています。
AntiPasti-2)ジャガイモのクレープにはさんだプロシュートコットのムース パルミジャーノのソースで 1890円
左側です。ソテーされた円形のジャガイモのクレープの間になめらかなプロシュートコットのムース。プロシュートコットは豚のモモ肉をボイルして冷却したお肉。熟成させていないのかな? 口当たりよく、パルミジャーノのチーズのソースと相性はばっちり。チーズの風味に肉の味わい。食べ終わった後も口の中に美味しさの余韻がしばらく残り、この店に来たらぜひ食べていただきたい一押しの料理に。
Pizze)フンギ(色々なキノコ、プローヴォラチーズ、パルミジャーノ) 2625円
薪釜で焼いた本格的ナポリピザ。満遍なく焦げています。が、力強く美味い!! 「サルーテ」のようなもっちり感は少ないものの、ピザの生地はイタリアで食べたそれに匹敵する美味さです。これにチーズとキノコの香りの競演が素晴らしい!!! ソースにもキノコが使われています。美味い~!!
聞きなれないプローヴォラ(Provola)ですが、水牛の乳から作られるコクのあるチーズだそうです。これがナポリ郊外の町カセルタにて完全手作りで24時間以内に空輸されてきていて鮮度抜群だそうで。
PrimiPiatti-1)仏産鴨モモ肉のラグーのタリアテッレ(自家製手打ちパスタ) クリームソース 1890円
パスタを選ぶときにもとの麺を見せていただき、平打ち麺を選択。
クリームソースの口当たり良く、タリアテッレも美味しい~。鴨モモ肉は細かで臭みなく食べやすい。パルミジャーノもたっぷりかかっています。
PrimiPiatti-2)ホタテ貝と生ハム、サフラン風味のリゾット 1890円
生ハムで全面覆われていますが、その下には帆立の貝柱を使ったサフラン風味のリゾットです。ここにもパルミジャーノ、そしてイタリアンパセリです。もちろん、じっくりしたホタテの旨味とサフランの味わいは穏やかに美味しいですね。
Dolci-1)栗袴のクレープ カスタニャッチョ風 マロングラッセ添え 840円
チョコレートソースのかかる栗のクレープ。オレンジピールが添えられています。
Dolci-2)自家製ジェラート(バニラ&紅茶) 630円
軽いクッキーの器にバニラ2玉と紅茶のジェラート。
このほかに夜はCoperto(席料、パン代)として525円がかかります。
05年10月はじめの来訪が初回。
平日の昼に一人でここへ。目の前にコインパーキングがあるので便利です。(補足:後日なくなってしまいましたが、ちょっと離れればあります)
11時半過ぎに予約して行ったのですが正解だったかも。12時20分で先客二組ぐらいだったのが、食べている間に満席になっていきました。人気振りがうかがえますね。
注文は出来るだけいろいろ食べたかったのでMenuCに。
Menu C 3150円
Antipasto Misto
白い皿に5品の盛り合わせ。バゲットにのせられたレバーペースト、小さなカップに入れられた刻んだ野菜のミネストローネ、白い豆とツナの和え物、玉葱入りのキッシュ、蛸のトマト煮(だったかな?)。
Pizza o Pasta
ピザかパスタを選べますが、パスタでお勧めを伺い、エビ、ルーコラ、チェリートマトのリングイネ Lingine gamberi e rucolaを選択。エビは新鮮なものではないみたいですが、チェリートマトの使い方が良い。酸味と旨味あるリングイネでこれにして正解と思わせる良い茹で具合と味付けでした。
Pesce o Carne
魚はホウボウ、肉は豚肉のグリルと聞き、豚肉を選択。
長方形の白い皿で、左がサラダ、右が同じくサラダに見えますが肉です。パルメザンチーズにクレソンがのせられて見えませんけど。豚肉は中央がロゼの焼き具合。柔らかく優しい味。塩胡椒が中心で、下にはなめらかなマッシュポテト、オリーブオイルがかけられています。
Dolce Caffe'
パイナップルのパンナコッタ、パッションフルーツのソースと伺いましたが、酸味のある優しい甘みのヨーグルトのふわふわパンナコッタにミキサーにかけたパイナップルのジュースとパッションフルーツのソースをかけたものでした。さいの目に切られたりんご、キウィ、パイナップルなどのフルーツが添えられパウダーシュガーがかけられています。昼のデザートとしては適当で愛らしい。
飲み物はカプチーノを選択。ハートをかたちどったものが出てきました。
ちなみにパンは丸いパンで編んだ可愛い籠に入れられてきました。外側は超パリパリ。中はもっちりふんわりしていてヨモギが練りこまれているみたいでした。ジュースはブラッドオレンジを注文しています。
きっと夜のお勧めコースも美味しいに違いないと思わせる雰囲気を持っています。