1980年11月8日付、つまりいまから40年前の今頃の全英シングル・チャートにランクインしていた曲の中から個人的に好きな10曲をカウントダウンしていきたい。
10. Dog Eat Dog/Adam & The Ant
海賊ルックとジャングルビートで人気を博したアダム&ジ・アンツの初のトップ10ヒットで、全英シングル・チャートで最高4位を記録した。日本のニュー・ウェイヴ好きからも人気が高く、音楽雑誌の表紙を飾ったりもしていた。
9. Enola Gay/Orchestral Manoeuvres In The Dark
OMDの略称で知られるオーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダークのヒット曲で、全英シングル・チャートで最高8位を記録した。日本では「CNNデイウォッチ」のテーマとしても知られるシンセサイザーのイントロは軽快だが、内容は第二次世界大戦における広島への原爆投下を題材とした反戦ソングである。
8. The Tide Is High/Blondie
「コール・ミー」が原宿のタケノコ族にも人気があったというブロンディの次のシングルで、これも全英、全米のシングル・チャートでいずれも1位を記録した。ジャマイカのレゲエ・バンド、パラゴンズのカバーで、邦題は「夢みるNo.1」である。
7. Baggy Trousers/Madness
ザ・スペシャルズらと共にスカ・リバイバルを盛り立てた人気バンド、マッドネスの全英シングル・チャートで最高3位を記録したヒット曲。学生時代の思い出がテーマになっている。この翌年には日本でもホンダシティのテレビCMに出演し、お茶の間に知られることになった。
6. Ace Of Spades/Motörhead
ヘヴィー・メタル・バンド、モーターヘッドのエネルギーに溢れたロック・チューンで、タイトルが「スペードのエース」であるように、トランプやサイコロにまつわる例えが出てくる。全英シングル・チャートでの最高位は15位だったが、フロントマンのレミーが亡くなった直後にリバイバルヒットし、リリースから35年を超えて13位に更新された。
5. (Just Like) Starting Over/John Lennon
主夫として育児に専念していたジョン・レノンが5年ぶりにリリースしたアルバム「ダブル・ファンタジー」からの先行シングルで、イギリス、アメリカなどのシングル・チャートで1位を記録した。このロッカバラード的な楽曲で順調な再スタートを切った矢先、ニューヨークの自宅マンション前で銃撃されるという悲劇が襲った。これが生前最後のヒット曲である。
4. Celebration/Kool & The Gang
ディスコ・ファンク・バンド、クール&ザ・ギャングによるご機嫌なパーティーチューンで、全英シングル・チャートで最高7位(全米では1位)を記録した。いまや様々なお祝いごとでの定番曲にもなっている。カイリー・ミノーグがカバーしたりもしていた。
3. Master Blaster (Jammin')/Stevie Wonder
スティーヴィー・ワンダーのアルバム「ホッター・ザン・ジュライ」からの先行シングルで、全英シングル・チャートで最高2位を記録した。レゲエ・ミュージックからの影響が強く感じられ、この頃、ニュー・ウェイヴでもメインストリームもジャマイカ生まれのこの音楽ジャンルが、いかに注目されていたかというのがよく分かる。
2. Don't Stand So Close To Me/The Police
アルバム「ゼニヤッタ・モンダッタ」からの先行シングルで、全英シングル・チャートで1位を記録した。邦題が「高校教師」であるように、若い男性教師と女学生との間に生じる絶妙に微妙な関係性について歌われている。実際に教師の経歴もあるフロントパーソンでソングライターのスティングは、リリース当時にはこの曲に個人的な体験が関係していると語っていたようだが、後には否定している。「ドゥドゥドゥ・デ・ダダダ」の日本語バージョンが発売されるなど、ポリスは日本でも当時からわりと人気があった。
1. Fashion/David Bowie
アルバム「スケアリー・モンスターズ」からシングル・カットされ、全英シングル・チャートで最高5位を記録した。トニー・ヴィスコンティとの共同プロデュース、ロバート・フリップもギタリストとして参加してのファンク的なニュー・ウェイヴ・サウンドはカッコいいとしか言いようがない。80年代以降のポップ・ミュージックに強い影響をあたえた音楽専用ケーブルテレビチャンネル、MTVの開局はこの翌年だが、デヴィッド・ボウイは映像の面でもこの頃から先を行っていたことが、ミュージックビデオを観るとよく分かる。