「私はあざといんじゃなくて可愛いんです」について。 | …

i am so disappointed.

先日、読売テレビで放送された「音力-ONCHIKA-」という番組で、ハロー!プロジェクトが取り上げられていた。大阪でコンサートが行われた時に収録されたもののようだが、その中でグループ中最もあざといメンバーがカメラに向かって関西弁で告白するという企画があった。

モーニング娘。’20からは加賀楓、横山玲奈、北川莉央、岡村ほまれ、山﨑愛生が出演していた。レポーター的な立場で出演していた吉本新喜劇の宇都宮まきが「一番あざといメンバーは誰でしょう?」と質問すると、加賀楓が「私の中でのあざといは、まあ横山」と即答した。これを受けて横山玲奈が言ったのが、「ちょっと待ってください。私はあざといんじゃなくて可愛いんです。そこを勘違いしないでほしいです」である。

おそらく同時期に収録されたと思われる関西テレビの「ギュッとミュージック」においては、出演した石田亜佑美、小田さくら、横山玲奈、森戸知沙希の中で1番恋のライバルにしたくないメンバーはという質問に対し、自分自身と回答。理由は顔が可愛い子がライバルになったら大変だから、MCの和牛がぶっ込んできたな、アイドルとしてそういう意識は大事、というようなフォローを入れ、小田さくらがでも自分は横山玲奈よりも森戸知沙希の方が可愛いと思うというようなことを言って、オチを付けた。

すでにかなり以前の話になるのだが、モーニング娘。では道重さゆみが鏡に映った自分を見て「よし、今日も可愛いぞ!」などと言っていることを先輩メンバーからいじられていた。これは自分自身に自信を付けるためにやっていることで、母から教わったことだというのを後から知った。ビジネスマン向けに書かれた自己啓発本にもよく書かれている手法である。

ハロー!プロジェクト内では道重さゆみが私が一番可愛いというようなことを言って、先輩メンバーに突っ込まれるという図式が定番化し、それは実に微笑ましいものであった。

2006年の時点でグループの中でも人気が高い方でもなかった道重さゆみはこの年の秋から東海地方ローカルで始まったソロラジオ番組「今夜もうさちゃんピース」でトーク力が少し注目され、翌年、明石家さんまがメインパーソナリティーを務めるMBSラジオ「ヤングタウン土曜日」から藤本美貴がグループ脱退と同時に降板すると、新レギュラーに抜擢された。2009年の正月に放送された「小学生クイズ」にグループを離れ単独で出演すると、数々の珍回答で大爆笑を巻き起こし、これが影響してか数ヶ月後からバラエティー番組への単独での出演が増えていった。

その中に「ロンドンハーツ」の「格付けしあう女たち」があったのだが、道重さゆみは当然あたえられた仕事を一生懸命に頑張ってやる。私が一番可愛いという鉄板キャラだが、そこには突っ込んでくれる先輩メンバーもいなければ、オーディエンスの層も違いすぎる。当時のモーニング娘。といえばメディアへの露出もそれほど多くはなかったため、キャラクターも浸透していない。そこで何この生意気な子娘はという印象をあたえてしまい、女性週刊誌の女が嫌いな女ランキングに入ってしまったりもしていたのである。

その後、道重さゆみの本質的な部分が一般的にも少しずつ知られていったこともあり、この興味や関心の絶対値は逆ベクトルになっていった印象も受ける。そしていま、女性が自分の容姿に自信を持ち、それを公言することは、それほど嫌悪されることではないどころか、むしろ清々しいとさえ感じられるようなところもある。この間の変化として、女性アイドルを応援する女性のファンがとても増えたな、という印象を受ける。女性同士が格付けしあい、それを男性がネタとして消費する類いの精神性は、今日でも無くなったとはまったくいえないが、少なくともそれが正しくはないし時代遅れだという認識は以前と比べ、広がっているように思える。

先月、最新シングルの「KOKORO&KARADA/LOVEぺディア/人間関係No way way」をリリースするにあたって、モーニング娘。’20はYouTubeの公式チャンネルに様々な動画をアップしていた。その中でウソ発見器を用いたものがあった。石田亜佑美の質問に対し、それがウソでも本当でも「YES」と答えなければならない。ウソ発見器が答をウソだと判定した場合には、手に電流が流れる。

コーナーの冒頭、石田亜佑美がタイトルをコールすると森戸知沙希だけが「イェーイ」と反応、「あれ?どうしたの?」と微妙な空気が流れる。それを察した横山玲奈が「やったぜ!みんな、新曲発売だよ!新曲発売だよ!私はウソなんてつかないからね。私はウソなんてつかない」とハイテンションでまくしたてるが、元の場所に戻ると小面に背中を向けたままである。それを森戸知沙希がそっと裏返す。何やら落ち込んでいるようなのを慰めてもいる。

コーナーの主旨説明に対し、小田さくらが「本当に嫌だったら正直にNOって言っていいですか?」と聞くが、石田亜佑美が間髪入れずに「ダメです。そういう遊びではありません」と答える。横山玲奈が「だって、ウソつきたくないもん」と訴えると、触ってもいないのにウソ発見器が反応した。

そして、1人目の回答者に選ばれたのは森戸知沙希で、質問は「正直、メンバーの中で一番可愛いと思っている」で、ルール通りに「YES」と答える。そして、ウソ発見器は反応しない。やっぱり森戸知沙希は自分が一番可愛いと思っているのかとざわつくのだが、思っていないが呪文をかけたら乗り切れたと説明したところで終了する。

動画は回答するメンバー1人につき1本が制作されていて、2人目は羽賀朱音で名前を呼ばれても「誰?」ととぼけるなどして、3人目の野中美希は怖くてガチで泣く。まだ呼ばれていない横山玲奈がここで勝手にコーナーを締めようとするが、そのまま続行で4人目に呼ばれる。

アシスタント役の加賀楓に「私はもうやるから黙って。平常心に戻す」などと言って空中に謎の四角形のようなものを描いたりしながらウソ発見器に手を置くが、回答以前に静電気にビビって絶叫する。

「横山玲奈ちゃんへの質問です」の時点で真顔で「YES」、「正直、メンバーの中でズバ抜けて可愛いのは森戸さんよりも、いやいや私だ」という質問には一瞬だけ満面の笑顔で「YES」。自分が一番可愛いという設定の横山玲奈ならばもちろん「YES」であり、ウソ発見器も反応しないはずだが、しっかり反応してしまう。「あー違うんだーあーこれはおかしいよー」と動揺する横山玲奈に小田さくらが「いままで無理してたんだね」と的確な突っ込みを入れると「してないよー」、そして、ウソ発見器に対して「ウソつきー、ウソだねー。痛いよー。痛いんだよー。痛かったなー」、石田亜佑美が「よこやんには易しい質問だと思ったんだけどさ」と言うと「私も思いましたね」、ここでまたしても小田さくらが「だから謙虚なんです、本当は」と絶妙なフォローを入れると、「謙虚なんです」とすぐに乗っかる。たとえ「マネーの虎」の小林敬社長がいたとしても、「謙虚になれよ」とシャウトさせる隙もあたえなかったであろう。佐藤優樹がずっと間近で見守っていた。

横山玲奈のボケに対して小田さくらの突っ込みというパターンが定番なのか、単なる野次馬にすぎない私にはよく分からないのだが、たとえば昨年の秋ツアーにおけるグッズ紹介の動画がある。出演しているのは譜久村聖、小田さくら、横山玲奈だ。クッションのように見えるカバーの中にメンバー全員の写真がプリントされた大きなブランケットが入っているというグッズなのだが、横山玲奈は取り出し口のような所に手を入れて構えると、「盾」などと物ボケをはじめる。すかさず小田さくらに突っ込まれていた。

やっとのことで中からブランケットを取り出すのだが、メンバーの写真がプリントされていない裏側を見せて「白いブランケットでーす」、すかさず小田さくらにきれいに突っ込まれていた。

他に小田さくらに横山玲奈が少女漫画によくある顎クイをされるのだが、下唇が前に突き出るというやつや、横山玲奈が小田さくらの発声練習を真似して周囲に受けているが、牧野茉莉愛は一生懸命に練習をしているものなどがあった。