31. SUZANNE/LEONARD COHEN
元々は詩人であったレナード・コーエンが1966年に出版した詩集「パラサイツ・オブ・ヘヴン」に収録していた詩をジュディ・コリンズが取り上げ、それがきっかけでレコード・デビューが決まった。デビュー・アルバム「レナード・コーエンの唄」の1曲目に収録されたこの美しいラヴ・ソングは実在の女性について書かれているが、現実的にはプラトニックな関係であったというところがまた素晴らしい。
エリオット・スミスが1997年にリリースしたアルバム「イーザー/オア」の1曲目に収録された曲で、映画「グッド・ウィル・ハンティング」でも使われていた。悲しみについて歌うことが多かった印象があるエリオット・スミスの楽曲の中でも、とてもオプティミスティックな内容になっている。「僕は一人の女の子の瞳を通して世界に恋をしている」という歌い出しからして最高である。
ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズの1997年のアルバム「ボートマンズ・コール」からの先行シングルである。ピアノとベースだけをバックにニック・ケイヴが歌うストレートなラヴ・ソングであり、神や天使といった宗教的なイメージも楽曲に荘厳さをあたえている。
34. INTO YOUR ARMS/THE LEMONHEADS
レモンヘッズが1993年にリリースしたアルバム「カモン・フィール・ザ・レモンヘッズ」からの先行シングル。元々はオーストラリアのデュオ、ラヴ・ポジションズの曲としてリリースされたが、メンバーのニック・ダルトンが加入したレモンヘッズがカバーし、ビルボードのモダン・ロック・トラック・チャートで9週連続で1位を記録した。飛びこんでいける君の腕があるから、僕はもう孤独ではないというような内容の、パワー・ポップ的な素晴らしい曲である。
宇多田ヒカルが1999年にリリースしたデビュー・アルバム「First Love」のタイトルトラックで、シングル・カットもされた。当時、16歳であった宇多田ヒカルが歌う初めての恋が終わった痛み、そして、そこから前向きに自分を立て直していこうとする姿勢、それをイノセントでありながらニュアンスに富んだボーカルが見事に表現している。
アリアナ・グランデが2018年にリリースし、アメリカ、イギリスをはじめ多くの国のシングル・チャートで1位を記録した。元恋人の死に影響されて書かれた可能性が高く、歌詞には過去の恋人達が登場するなど個人的な内容ではあるが、終わった恋と恋人達に感謝を込めて、次に進んでいこうというポジティヴな内容は、失恋の痛みを知る世界中の多くの人々の共感を呼んだ。
デヴィッド・ボウイがブライアン・イーノとの共同プロデュースで制作した1977年のアルバム「ヒーローズ」(リリース当時の邦題は「英雄夢語り」)のタイトルトラックにして、先行シングルである。アルバムは「ロウ」「ロジャー(間借り人)」と共に、録音された都市名からベルリン三部作と呼ばれているが、この曲の歌詞はベルリンの壁で落ち合う恋人達にインスパイアされて書かれたものだという。
オアシスの1995年のアルバム「モーニング・ストーリー」からシングル・カットされ、イギリスのみならずアメリカでもトップ10に入るヒットを記録した。当初、作者のノエル・ギャラガーはこの曲は当時の恋人のことを歌ったものだと語っていて、そうすると一人の女性の存在に人生の救いを求めている男の歌になり、多くのリスナーはそのように聴いてもいるが、後に想像上の友人に救われる曲だと言い換えられている。
令和最初のバレンタインデーが近づいているからということを口実に作りはじめたこのリストだが、ラヴ・ソングとはバレンタインデーや結婚パーティーに相応しいものだけとは限らない。恋愛とはそれがもたらす痛みをも含めて、尊いものだといえ、ゆえに「愛しているから 愛さないで」「心から血が 流れ出して止まらない」という歌詞を持つ、GREAT 3の2002年のこの曲も選んでしまうのである。
大森靖子が2006年にリリースしたアルバム「TOKYO BLACK HOLE」の収録曲で、多機能トイレから暇な時にメールするだけだが大事すぎて気持ち悪い相手に対して歌われた不器用なラヴ・ソング。「あんな奴に殺されるのは ちょっとダサいからスーサイドやめた」「笑笑でもいいから帰りたくない」などのフレーズが刺さるが、メロディーがすごく良い。





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