24歳の女性シンガー・ソングライターによるセカンド・アルバムなのだが、名盤の風格を漂わせてもいる。ヴィンテージなアメリカのイメージへの憧憬という点ではラナ・デル・レイが思い浮かぶし、エタ・ジェームスやアレサ・フランクリンといったオーセンティックなソウル・ミュージックからの影響という点ではエイミー・ワインハウスを連想したりもする。つい数ヶ月前、ラナ・デル・レイが「ノーマン・ファッキング・ロックウェル」という素晴らしいアルバムをリリースしたばかりだというのに、これにはこれの深い魅力が感じられる。
このノスタルジーのムードというのは、けしてマニアックではなく、実はポップなトレンドなのではないかと、そんな気がしてくる。なぜなら、昨今のこのタイプの音楽には、明かに懐かしい音楽から影響を受けてはいるものの、その解釈のされ方や血肉化され、再構築された上でアウトプットされた作品がとても素晴らしく、ポップだからである。
アレクサンドラ・セイヴィアーの場合、やはりノスタルジーの要素は強いのだが、その感覚が新しいというか、時流でもあるなと思わせるところがある。それはたとえば、時々感じられるニュー・ウェイヴ風味だったりもするのかもしれない。そして、ヴィンテージなムードへの憧れというのは、真実の愛というようなものを追い求める、ロマンティシズムでもある訳で、特にこのアルバムに収録されたピュアなラヴ・ソング(アルバムの最後に収録されたタイトルトラックなど)には顕著にあらわれている。
