アレクサンドラ・セイヴィアー「ジ・アーチャー」について。 | …

i am so disappointed.

アレクサンドラ・セイヴィアーはアメリカはオレゴン州ポートランド出身のシンガー・ソングライターである。2017年にリリースされたデビュー・アルバム「ベラドンナ・オブ・サッドネスには、アークティック・モンキーズのアレックス・ターナーが全面的に参加していた。その後、アークティック・モンキーズはアルバム「トランクイリティ・ベース・ホテル・アンド・カジノ」で音楽性を大きく変えるのだが、それにはアレクサンドラ・セイヴィアーの音楽も影響していたのではないか、とも考えられる。というか、そう考えるといろいろと納得できる。

24歳の女性シンガー・ソングライターによるセカンド・アルバムなのだが、名盤の風格を漂わせてもいる。ヴィンテージなアメリカのイメージへの憧憬という点ではラナ・デル・レイが思い浮かぶし、エタ・ジェームスやアレサ・フランクリンといったオーセンティックなソウル・ミュージックからの影響という点ではエイミー・ワインハウスを連想したりもする。つい数ヶ月前、ラナ・デル・レイが「ノーマン・ファッキング・ロックウェル」という素晴らしいアルバムをリリースしたばかりだというのに、これにはこれの深い魅力が感じられる。

このノスタルジーのムードというのは、けしてマニアックではなく、実はポップなトレンドなのではないかと、そんな気がしてくる。なぜなら、昨今のこのタイプの音楽には、明かに懐かしい音楽から影響を受けてはいるものの、その解釈のされ方や血肉化され、再構築された上でアウトプットされた作品がとても素晴らしく、ポップだからである。

アレクサンドラ・セイヴィアーの場合、やはりノスタルジーの要素は強いのだが、その感覚が新しいというか、時流でもあるなと思わせるところがある。それはたとえば、時々感じられるニュー・ウェイヴ風味だったりもするのかもしれない。そして、ヴィンテージなムードへの憧れというのは、真実の愛というようなものを追い求める、ロマンティシズムでもある訳で、特にこのアルバムに収録されたピュアなラヴ・ソング(アルバムの最後に収録されたタイトルトラックなど)には顕著にあらわれている。









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