1989年のアルバム・ベスト10. | …

i am so disappointed.

1989年にリリースされたアルバムの中から現在の感覚で好きな10作品を選び、カウントダウンしていきたい。

 

10. RAW LIKE SUSHI/NENEH CHERRY

 

最高にカッコいいシングル「バッファロー・スタンス」をヒットさせたネナ・チェリーのデビュー・アルバムで、全英アルバム・チャートで最高2位を記録した。ダンス・ミュージックやヒップホップの要素を取り入れたハイブリッドなポップスであり、リリースから30年が経過した今日でもじつにフレッシュである。

 

 

Raw Like Sushi Raw Like Sushi
589円
Amazon

 

9. FULL MOON FEVER/TOM PETTY

 

ザ・ハートブレイカーズを率いて1970年代から活動していたトム・ペティの初のソロ・アルバムで、全米アルバム・チャートで最高3位を記録した。本来のルーツ・ロック的な志向に、ジェフ・リンのプロデュースによるビートルズ的な風味も加わり、ポップな作品に仕上がっている。トラヴェリング・ウィルベリーズで一緒に活動したジョージ・ハリスン、ロイ・オービソンもゲスト参加している。アナログレコードやカセットでA面が終わったところで、CDにだけそれを知らせるセリフのようなものが入っていたが、デジタル配信でも聴くことができる。

 

 

Full Moon Fever Full Moon Fever
528円
Amazon

 

8. NEW YORK/LOU REED

 

1980年代にはヴェルヴェット・アンダーグラウンドが伝説のバンドとして再評価されていたが、その中心人物であったルー・リードのソロ活動にはそれほど目立ったところがなかった。しかし、その最後の年に素晴らしいアルバムがリリースされた。シンプルなサウンドに、ロックの吟遊詩人とでもいうべきルー・リードのヴォーカルがじつに味わい深い。

 

 

New York New York
613円
Amazon

 

7. DISINTEGRATION/THE CURE

 

1970年代後半のポスト・パンクのシーンから登場したザ・キュアーだが、1980年代の半ばにはよりポピュラーな存在になっていた。この状況に危機感を覚え、ロバート・スミスは初期のダークな作風に立ち返ったが、これが後にバンドにとっての最高傑作とも呼ばれる作品として結実したのだった。全英アルバム・チャートでは最高3位を記録し、このようなアルバムの中にあってとびきりポップな「ラヴソング」はシングル・カットされ、全米シングル・チャートで最高2位という、このタイプのバンドにとってはかなりの快挙を成し遂げた。

 

 

Disintegration (Dlx) Disintegration (Dlx)
4,728円
Amazon

 

6. TECHNIQUE/NEW ORDER

 

インディー・ロックとダンス・ミュージックの融合を早くから試み、成功していたニュー・オーダーが、当時のレイヴ・カルチャーに影響を受け、アシッド・ハウスなどの要素も取り入れたアルバムで、全英アルバム・チャートで初の1位を記録した。ポップ・アルバムとして優れているのみならず、あの時代の空気感をヴィヴィッドに記録した作品としても重要である。

 

 

Technique Technique
1,649円
Amazon

 

5. LIKE A PRAYER/MADONNA

 

マドンナの4作目のアルバムであり、ポップ・アイコンであるだけではなく、シリアスなアーティストとしての認知を広めるきっかけとなった作品である。シリアスな女性ポップ・アーティストの活躍が目立つ今日、このアルバムの価値はより高まっているように思える。自らの生い立ちや家族との関係を告白した内容を持ち、宗教やセクシュアリティーといった問題を扱い、フェミニズム的な強いメッセージも発している。それでいて、ポップスとして超一流であり、アメリカ、イギリスをはじめ、多くの国のアルバム・チャートで1位にも輝いた。

 

 

Like a Prayer Like a Prayer
497円
Amazon

 

4. 3 FEET HIGH AND RISING/DE LA SOUL

 

ギャングスター・ラップが注目され、ヒップホップにはどこかマッチョ的なイメージが強かった当時、よりコンシャスでポジティヴなイメージを持ったデ・ラ・ソウルの登場は衝撃的であった。ダリル・ホール&ジョン・オーツやスティーリー・ダンなどをサンプリングするセンスも含め、日本のヒップホップファンにも勇気と希望を大いにあたえたといわれている。

 

 

 

3. PAUL'S BOUTIQUE/BEASTIE BOYS

 

当時、全米アルバム・チャート最高14位とはいえ、前作でありでビュー・アルバム「ライセンス・トゥ・イル」の1位と比べると失速感は否めない。コマーシャル・スーサイドなどともいわれた、セカンドアルバムである。ダスト・ブラザーズによるトラックはサンプリングの坩堝であり、その上にのったビースティ・ボーイズのラップも、よりコンシャスなものになっている。年を経るごとに評価が高まり、現在ではクールなアルバムとしての評価が定着しているようなところがある。

 

 

Paul’s Boutique Paul’s Boutique
1,118円
Amazon

 

2. DOOLITTLE/PIXIES

 

ニルヴァーナが「ネヴァーマインド」を大ヒットさせ、ポップ・ミュージック界の様相に変化をもたらすのはこの2年後だが、轟音と静けさとのギャップなど、大きな影響をあたえたといわれるのがピクジーズであり、カート・コバーンもそれは認めていたと思う。シュールレアリズムの影響を受けるなど、独特な歌詞と、その風貌もひじょうにユニークであった。アメリカはボストンのオルタナティヴ・ロック・バンドだが、全英アルバム・チャートの方で最高8位を記録した。全米アルバム・チャートでは最高98位止まりだったが、その影響ははかりしれない。

 

 

Doolittle Doolittle
2,091円
Amazon

 

1. THE STONE ROSES/THE STONE ROSES

 

ストーン・ローゼズのデビュー・アルバムで全英シングル・チャートでは最高19位を記録したが、2009年の再リリース時に最高5位と、記録を更新している。レイヴ・カルチャーを背景としたインディー・ロックとダンス・ミュージックの融合、マッドチェスター・ムーヴメントを象徴するバンドでありアルバムだが、ダンス・ミュージックからの影響をそれほどダイレクトには感じさせない。ダンス・ビートを取り入れ、ヒットしたシングル「フールズ・ゴールド」は、オリジナル盤では収録されていない。ややアブストラクトで、それが味でもあるイアン・ブラウンのヴォーカル、ギターのジョン・スクワイアによる超絶技巧、そして、マニとレニによる強固なリズム・セクションはレイヴ・カルチャーを通過したからこそと言えなくもないような気もするが、実際にはよく分からない。1960年代的なロック・ミュージックの魅力をアップデートし、次の世代に繋げたという点においてはブリットポップへの影響をもふくめ、ひじょうに重要なのだが、それ以前にとにかく良い曲と演奏がたっぷり入った、最高のポップ・アルバムでもある。