イギリスではクリスマスの週のシングル・チャート1位の曲がクリスマス・ナンバー1と呼ばれ、ひじょうに栄誉あることとされているようである。毎年、この時期になると今年のクリスマス・ナンバー1は何になるか、という話題をメディアで見かける。今回はそんな歴代のクリスマス・ナンバー1、つまりクリスマスの週にシングル・チャートの1位だった曲の中から、好きな10曲を選んで発表してみたい。
10. KILLING IN THE NAME/RAGE AGAINST THE MACHINE
アメリカのオルタナティヴ・ロック・バンド、レイジ・アゲインスト・ザ・マシンの1992年のシングル「キリング・イン・ザ・ネイム・オブ」が全英シングル・チャートの1位に輝いたのはリリースされてから17年後にあたる2009年のクリスマスのことであった。当時、「Xファクター」というテレビ番組から生まれた曲がクリスマス・ナンバー1になることが多く、これを阻止するためにこの曲をダウンロードしまくって1位にしようというキャンペーンが実施された。それが成功しての結果である。以後、同様のキャンペーンは何度も試みられたが、いずれも成功には至っていない。
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RAGE AGAINST THE MACHINE
532円
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9. MAD WORLD/MICHAEL ANDREWS & GARY JULES
オリジナルはイギリスのニュー・ウェイヴ・バンド、ティアーズ・フォー・フィアーズで、1982年に全英シングル・チャートで最高3位を記録している。マイケル・アンドリュース&ゲイリー・ジュールズによるこのヴァージョンは、映画「ドニー・ダーコ」のサウンドトラックのためにレコーディングされた。1980年代のニュー・ウェイヴがサウンドトラックに多く使われたこの映画はカルト・ヒットとなり、この曲もシングル・カットされた。ティアーズ・フォー・フィアーズによるオリジナルがエレ・ポップ的だったのに対し、このヴァージョンではオーケストラをバックにしたバラードになっていて、曲の美しさがより際だっているようにも思える。2003年のクリスマス・ナンバー1である。
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Donnie Darko
1,224円
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8. SOUND OF UNDERGROUND/GIRLS ALOUD
テレビのオーディション番組から生まれたポップ・グループ、ガールズ・アラウドのデビュー・シングル。エレクトリック・ビートとサーフ・ギターのサウンドが印象的なこの曲は、2002年のクリスマス・ナンバー1に輝いた。
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Sound of the Underground
1,469円
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7. ALWAYS ON MY MIND/PET SHOP BOYS
エルヴィス・プレスリーやウィリー・ネルソンのヴァージョンで知られるラヴ・ソングを、1987年にペット・ショップ・ボーイズがエレ・ポップでカヴァーした。元々はエルヴィス・プレスリー没後10年のテレビ番組で披露したところ、好評だったためにレコード化したものらしい。
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DISCOGRAPHY
632円
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6. ONLY YOU/THE FLYING PICKETS
デペッシュ・モードを脱退したヴィンス・クラークがアリソン・モイエと結成したエレ・ポップ・グループ、ヤズーのデビュー・シングルとしてリリースされた「オンリー・ユー」は、1982年に全英シングル・チャート最高2位のヒットを記録した。しかし、翌年にリリースされたこのフライング・ピケッツによるアカペラ・ヴァージョンはより大きなヒットを記録し、この年のクリスマス・ナンバー1になったのだった。また、このヴァージョンは初めて全英シングル・チャートで1位になったアカペラ曲でもある。
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Lost Boys
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5. MERRY X'MAS EVERYBODY/SLADE
1970年代のイギリスで国民的バンドと呼べるほどの人気があったグラム・ロック・バンド、スレイドによる1973年のクリスマス・ソング。クリスマス・ナンバー1争いが注目を集めるようになったのは、この年にこの曲とウィザードの「アイ・ウィッシュ・イット・クドゥ・ビー・クリスマス・エヴリデイ」が1位争いを繰り広げたからだとも言われているようだ。
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Feel The Noize: Greatest Hits (UK)
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4. DO THEY KNOW IT'S CHRISTMAS/BAND AID
ボブ・ゲルドフとミッジ・ユーロがエチオピアの飢饉を救うために立ち上げたプロジェクトによるチャリティー・シングルで、当時の人気アーティストが多数参加したことで話題になった。カルチャー・クラブ、デュラン・デュランといったニュー・ロマンティクス勢からスティング、ポール・ウェラー、ボーノ、ドラムをフィル・コリンズが演奏し、バナナラマがコーラスで参加していた。この流れはアメリカでのUSAフォー・アフリカ、さらにはチャリティー・ライヴ・イヴェント、ライヴ・エイドへと繋がっていく。いまやクリスマスのスタンダードになったワム!の「ラスト・クリスマス」は、ジョージ・マイケルも参加したバンド・エイドのこの曲が1位だったため、最高2位に終わっている。1984年のことである。またこの曲はメンバーを変えて、1989年と2004年にもクリスマス・ナンバー1になっている。
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Do They Know Its Christmas
2,703円
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3. BOHEMIAN RHAPSODY/QUEEN
クイーンの代表曲である「ボヘミアン・ラプソディー」は1975年にクリスマスの週を含む9週間にわたってシングル・チャート1位に君臨したが、フレディー・マーキュリーが亡くなった1991年にもクリスマス・ナンバー1になっている。しかも、その翌年にも映画「ウェインズ・ワールド」に使われたことによって、最高2位まで上がっている。
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オペラ座の夜
2,621円
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2. DON'T YOU WANT ME/THE HUMAN LEAGUE
イギリスのエレ・ポップ・バンド、ヒューマン・リーグによる1981年のクリスマス・ナンバー1。翌年の夏にはアメリカでも1位となり、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの先がけとなる。当時、ものすごく新しいサウンドとイメージでありながら、歌詞の内容が恋愛もののデュエットというのがまた良かった。邦題は「愛の残り火」である。
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Dare
1,573円
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1. I WANT TO HOLD YOUR HANDS/THE BEATLES
当時、クリスマス・ナンバー1という概念があったのかどうかは定かではないが、1963年のクリスマスの週に全英シングル・チャートで1位だったのはビートルズの「抱きしめたい」である。この曲は翌年にアメリカでも1位になり、第1次ブリティッシュ・インヴェイジョンの先がけとなった。ビートルズは1964年に「アイ・フィール・ファイン」、1965年には「デイ・トリッパー/恋を抱きしめよう」で3年連続してクリスマス・ナンバー1に輝き、1966年はトム・ジョーンズ「思い出のグリーングラス」だったが、1967年には「ハロー・グッドバイ」で4曲目のクリスマス・ナンバー1を記録している。また、ポール・マッカートニーはビートルズ解散後も1977年にウィングス「夢の旅人/ガールズ・スクール」や、2004年のバンド・エイド20「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」ではベーシストとして、クリスマス・ナンバー1になっている。また、スパイス・ガールズは2006年の「トゥー・ビカム・ワン」から「トゥー・マッチ」「グッドバイ」によって、ビートルズと同じく3年連続のクリスマス・ナンバー1を記録している。
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THE BEATLES 1962 - 1966
1,446円
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