先日、渋谷Gladで行われたWHY@DOLLのレギュラー公演に行った時に、「WHY@DOLL ワンマンライブツアー 2018 WINTER FINAL~Show Me Tour Smile~」のDVDが販売されていたので買ってきた。これは3月24日(土)に白金高輪のSELENE b2で行われたライブを収録したものだが、当日は昼間に行われた一部がDANCE LIVE、夜に行われた二部がBAND LIVE、それぞれがDVD1枚に収められた2枚組となっている。
レギュラー公演の「CANDY LOVE」では「DVD、寝ないで観るよ~」的なコール&レスポンスがあったような気がするが、その後のMCではちゃんと次の日に支障がない程度に的なことも言っていて本当に素晴らしいなと思っていたのだが、私は少しでも観はじめると途中で止められる自信がなかったので、あえてこの日は観ないで寝た。翌日、朝からずっと仕事でなんとかSHOWROOMの配信までには間に合わせたくて、わりと根を詰めてやっていたところ、やはりそろそろ来る予感がしていた本格的な体調不良がやってきた。仕事がある日には大丈夫なのに、休みの前ぐらいに必ずやってくる。じつはレギュラー公演があった日も本調子ではなく、ずっと眠くてiPhoneの画面を見ながら寝てしまって地面に落とすということを何度もやっていた。しかしこの日までの2週間、これに行くことを最大の動機づけとしてやってきたにもかかわらず行けないというのはわりと本末転倒感が強いという思いもあり、行ってみたところやはりすごく楽しかったのである。
もう1つ、この日にDVDが販売開始されることを直前のメンバーかスタッフのツイートで知り、それが大きな動機づけにもなった。あの日のライブのDVDがリリースされることは知っていたし、楽しみにもしていたのだが、発売日についてはまったく意識していなかった。とはいえ2枚組、約4時間を観る時間をどこで捻出しようかという問題もあるにはあった。水曜日もSHOWROOMの「ほわどるに恋なのサー」は何とか最後まで観たものの、いよいよ体の具合がやばたにえん(じつは1日2回の薬を間違えて3回服用していた)だったので、そのまま寝た。そして、木曜は休みにしていたのだがやはり仕事に行こうと思っていて、ところが体調が引き続き良くなかったので、これはそろそろ休まなければいけないのだろうと観念した。もったいない。おかげでDVDを観る時間ができた。
私はWHY@DOLLなどのアイドルのライブに行ったりグッズを買ったりすることを家庭的には完全にステルスで行っているため、見つからないように細心の注意を払っている。最近ではメンバーからグッズの隠し場所を心配される始末である。ちゃんと理解を求めてオープンでやればいいのではないかという意見もあるのだが、やはりアイドルを応援するようなことに対して嫌だと感じていてほしいという思いもあったり、公認されたら逆に少しつまらなくなるのではないかという思いもあり、とりあえずこんな感じなのである(知らんがな)。ところが、自宅の構造上、たとえば私がテレビや机の上のノートパソコンでDVDを見ているところを、いつ家の人が通るか分からないという状況がある。なので、これまでアイドルのDVDなどを観るときは家に誰もいない日か、どうしても難しい場合にはわざわざ近所のインターネットカフェに行って観るなどしていた。
ところが、この日はそれほどの体力もなかったので、ノートパソコンで再生しているのだが小さい画面にしておいて、家の人が来そうになったら別の箇所をクリックしてあたかも別の作業をしているように見せかけるという、オフィスワーカーが内緒でネットサーフィンをしているかのような環境下で視聴をしていた。音声はイヤフォンで聴いているので、常に聴くことができていた。あと、本当に体調が悪かったのでところどころ机の上に突っ伏していたりしていて、ずっとフルで映像を観ていたとはとても言えない状態なのだが、それがまるで夢の中でWHY@DOLLがライブを行っているかのような感覚にもさせてくれて、これはこれでなかなか良かった。いや、後日あらためてちゃんと観るけれども。
そんなわけで、やっとパッケージにかかっている薄いビニールのようなものを破いて、開けてみたのだが、2枚のディスクがそれぞれピンクと黒、「Show Me Your Smile」の衣装の色になっている。すごくおしゃれで良い。あと、ディスクに鼻を近づけてみると(なぜそんなことをしたのかはよく分からないのだが)、かつての輸入盤レコードの匂いがする。あれはインクの匂いだとか言われていたのだが、このディスクにも同様のものが使われているということだろうか。それはさておき、DISC 1を再生してみる。まずはオフショットから収録されているのだが、SELENE b2に向かう途中、曲がり角の工事中みたいなところをWHY@DOLLの2人が歩いている様子が映っている。外観がライブハウスらしくなく、なかなか分かりにくかったのだが、前日に下見をしておいてよかった。この道をちはるんとはーちゃんも通ったのかと思いながら、さらに観ていく。MCで話題になったはーちゃんのヒモが切れてしまった紙袋の実物も2ヶ月越しに見ることができて感激である。紙袋を使うあたり庶民的であり、しかしその紙袋がじつにセンスの良いものだという、こんなところにもWHY@DOLLらしい魅力が垣間見られるのだ。メイクやリハーサルの様子、また、マネージャーさんの動きなど、当日の演者サイドの感覚を追体験するようでとてもおもしろい。
当日のライブは背景のビジョンも生かされた、とてもカッコよくて楽しいものであった。一部はわりと後ろの方で観覧していたため、ステージ全体を見られてはいたのだが、パフォーマンス中はやはりメンバーを目で追ってしまう。もちろんメンバーのパフォーマンスが観たいのだが、背景のビジョンも見ないのはもったいないという気分だったが、このDVDでだいたい把握することができて良かった。何台ものカメラが切り替えられるWHY@DOLLのパフォーマンス映像というのをあまり観ることがなかったので、そこもひじょうに楽しめた。
昨年のツアーファイナルライブもDVD化されていて、そこに収録された映像はつい1年数ヶ月前のものなのだが、その頃、私はWHY@DOLLの音楽は聴いていたものの、まだライブやイベントには行ったことがなく、メンバーの顔と名前すら一致していなかった。なので、あくまで歴史的な資料という感覚で観ていた。このようにDVDになる日のライブはたいてい私が行きにくい曜日に行われるので、このDVDを観ている時にも、またこういうライブがもしあるとしたら絶対に観に行きたいのだが、果たして実際に行けるのだろうか、という思いをいだいていた。いつもより大きな会場で繰り広げられるライブはとても楽しそうで、ぜひこの中に参加したいと思わせるにじゅうぶんであった。また、昨年も一部がDANCE、二部がBANDという構成だったが、特にBANDの方はアコースティック以外はまだ体験したことがなかったので、絶対に行ってみたいと思っていた。
昨年のライブは一部と二部でほぼ同じセットリストだったので、今年も同じような感じかと思っていたのだが、大きく違っていた。私なりに理想的なセットリストを考えたりもしていたのだが、どうしても聴きたいのに入らない曲が多すぎる。それもそのはずで、昨年から今年にかけて、WHY@DOLLのレパートリーはアルバム「WHY@DOLL」に収録された「菫アイオライト」「キミはSteady」以外の8曲、シングル「Show Me Your Smile」に収録された2曲と10曲も増え、しかもそのすべてが観たい曲ばかりである。さらにスペシャルゲストミュージシャンでもある日高央さんが書き下ろした新曲もあるのだという。昨年と同じ曲数で収まるはずがない。
今年は一部と二部とでまったく違うセットリストであった。一部と二部とを合わせ、延べ39曲(!)がパフォーマンスされたが、そのうち重複しているのは本編では「MAGIC MOTION NO.5」「shu-shu-star」「恋なのかな?」、アンコールも含めると「菫アイオライト」「キミはSteady」の計5曲だけである。
また、最高の振りコピ曲である「MAGIC MOTION NO.5」がBAND LIVEにおいては、あのイントロや間奏での特徴的な振りつけなしで歌われたり、通常は音源が使用される「clover」「shu-shu-star」のスキャット部分をWHY@DOLL自身が歌っているのも良かった。私はWHY@DOLLの特に「Gemini」以降のシティ・ポップ的な路線が大好きなのだが、それらが極上の生バンドで聴けたのが本当に良かった。私がアルバム「WHY@DOLL」収録曲の中でも特に大好きな「Dreamin' Night」は電気じかけのR&Bという感じでたまらなくカッコいいのだが、今回のBAND LIVEではこれが生演奏され、特にミュートされた管楽器が醸し出す1990年前後あたりの深夜のJ-WAVE感がものすごく良かった。この曲の前にマイクスタンドがステージに用意され、ファンたちの「お、何だ?」的なノリに対し、はーちゃんがマイクスタンドを使う曲は1曲しかないでしょ的な返しをする。それを聞いたファンが「新曲?」などと言っているのだが、この夜にリリースが発表されたAwesome City Clubによる新曲がマイクスタンドを使う曲になることは、この時点ではメンバーも知らなかったのだろうか。
かと思えば、ゲスト・ミュージシャン、越川和磨さんが紹介された後、この曲もバンドでやるのははじめてだが最近の曲ではないという紹介の後で「サンライズ~君がくれた希望~」という流れもひじょうに感動的である。札幌から東京に活動拠点を移したばかりの頃の曲で、北海道で撮影された当時のビデオをビジョンに映すという演出も最高である。それにしても、このレパートリーの幅の広さでありながら、何をやっても明らかなWHY@DOLL色というのが本当にすごい。はる色に染まっている(レギュラー公演のこのタイトルがメンバーの青木千春、浦谷はるなの両方に「はる」が入っていることから来ていることにじつはしばらく気づいていなかった)。他にもこのような最近のWHY@DOLLの音楽性とは少し違った、縦ノリでロック的な曲がパフォーマンスされるのだが、ファンはかけ声やコールでひじょうに盛り上がる。主に男性の野太い声で発せられがちな「オイ!オイ!」とか「オーッ!」というのを時々メンバーがやっているのがすごく可愛くて良い。
日高央さんが書き下ろした「Dancin' For Broken Hearts」は事前にネオアコだとか(共に1980年代にポール・ウェラーと関わりがあったトレイシー・ヤングやD.C.リーの名前が出ていたことから)ザ・スタイル・カウンシルだとか様々な憶測を呼んでいたのだが、これまでのWHY@DOLLの曲にはないタイプのネオ・ソウル的かつ、あえて言うならばある意味において「渋谷系」的でもあるクールでスタイリッシュなポップスである。このタイプの曲ははじめてではあるのだが、たとえば「曖昧MOON」の間奏のオルガンソロに漂うミック・タルボット風味であったり、ミニアルバム「NAMARA!!」のカフェミュージックテイストなど、私がWHY@DOLLの音楽を自然に好きになれたのには、その一部にザ・スタイル・カウンシル的な要素があったからなのではないかという気がひじょうにしている。そういった意味でこの曲にはものすごくキタコレ感が強いし、音源化を切望もするのである。また、この曲の次に発表された新曲がニュー・シングルの「Sweet Vinegar」であり、共にマイルドな心の痛みをテーマにしているのは偶然なのだろうか。
他にもBAND LIVEの1曲目、「Show Me Your Smile」のザッツエンターテインメント感はまさにこの編成で演奏されるためだったのではないかというぐらいのハマりようだし、「Hello Hello Hello」のオカリナが入った新アレンジも良かったり、観れば観るほどまた新たな感想が出てくるとは思うのだが、あの最高に楽しかった一日が真空パックされ、いつでも追体験できるというだけでも私にとっては最高のコンテンツである。そして、それでもやはりDVDではライブの楽しさのごく一部しか追体験できないという事実もはっきりと実感できるわけであり、となるとまたライブに行きたくもなる。
今月はもう行ける日程がないので、また次の機会を楽しみに頑張ろうと思っていたのだが、「ほわどるに恋なのサー」を観ていたところ、急遽、来週の火曜日がレギュラー公演になった的なことを言っている。経緯はどうあれ、すでにスケジュールは作成してしまっているのでいかんともしがたい。何とかならないものだろうかと思い、確認してみたところ休みにしていた。とはいえどうせ仕事をするのだとは思うが、レギュラー公演には最高の状態で行けるようにいろいろ調整していきたい。
このDVDはライブ会場の他に、ウェブサイトでも購入が可能なようである。
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Show Me Your Smile
300円
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WHY@DOLL
2,564円
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Gemini
1,200円
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NAMARA!!
1,647円
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サンライズ~君がくれた希望~
2,500円
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