渋谷のライブハウス、Gladで月に2回行われているWHY@DOLLの定期公演も、今回が年内最後となった。チケットは事前に購入していたものの、師走らしく片付けなくてはいけないことが山積みになりすぎていて、正直、今回は行くのをやめようかとも思ったのだが、新曲の披露もあるだろうし、やはりこれは行こうと15時を過ぎてからやっとこさ決心をした。
雑誌「ミュージック・マガジン」の1月号が12月20日に発売され、その号では毎年恒例の年間ベスト・アルバムが発表される。昨年はWHY@DOLLの「Gemini」も選ばれていたのだが今年はどうだろうと、少し楽しみにしていた。この雑誌は都心のCDショップなどでは少し早く店頭に並ぶため、いち早く手に入れたファンの方のツイートがタイムラインに流れてきた。それによると、今年も「Jポップ/歌謡曲」部門の8位に選ばれていた。
「ミュージック・マガジン」と同じ出版社から発行されている雑誌「レコード・コレクターズ」の最新号も先日、買ったのだが、裏表紙を見るとジャズのコンピレーションCDの広告が載っていて、「ジャズ生誕100周年記念企画!」という見出しが躍っている。2017年は「ジャズ」と明記した商業用レコードが初録音されてから、ちょうど100年なのだという。この年の終りにWHY@DOLLがジャズの影響を受けた新曲「Show Me Your Smile」を発表したというのが、何だかうれしいことである。
この広告で紹介されているコンピレーションCDの選曲・解説は原田和典さんで、「ミュージック・マガジン」でWHY@DOLLの取材記事を書いていた方である。今回の年間ベスト・アルバム、「Jポップ/歌謡曲」部門の選者の1人でもある。
タワー・レコード渋谷店でやはりすでに入荷していた「ミュージック・マガジン」1月号を購入し、いつもとは違うルートを使って渋谷Gladへ行った。
一部の1曲目は「あなただけ今晩は」で、衣装はおそらく以前に観たことのある清楚な感じのものである。この曲は昨年秋にリリースされたシングル「菫アイオライト」のカップリング曲だが、私がWHY@DOLLをライブではじめて観たヴィレッジヴァンガード渋谷本店でのリリースイベントでもやっていた思い出の曲である。ダンス・オリエンテッド小粋な曲であり、やはりWHY@DOLLのライブは良いなと改めて思ったのである。
そして、早くも新曲「Show Me Your Smile」をやるのだという。2日前、12月17日の初披露のライブには行くことができなかったので、私にとってはこれがはじめてになる。初披露の日の夜に早くもミュージック・ビデオが公開され、その内容も最高であった。現場に来られるファンだけではなく、遠くに住んでいたり、様々な事情で来られないファンへの配慮が感じられる。そして、その日にミュージック・ビデオを2回観ただけで感想のようなものをブログに書いたのだが、その後、地方に住むファンの方のツイートで、この曲の歌詞の中にも、現場に来られないファンの方にも向けたとも取れる内容が含まれていることに気づいた。それは、「 離れていても 私はいつもここにいるから」という部分である。
「Show Me Your Smile」は、まさにザッツ・エンターテインメントという感じの、メジャーなショービズ感溢れるゴージャスな楽曲である。それほどメジャーではないアーティストがこのような曲をやると、その目指す世界観に実質は追いついていなく、わりと残念になるケースも多いような気がするのだが、WHY@DOLLの場合は、これがバッチリとハマっている。ミュージカル風の動きもひじょうに美しい。そして、やはり「もしも私がこの世から消え去っても」「君と過ごした日々だけは輝くはず」の部分に、強く心を動かされる。
アイドルとは夢を追いかける職業であり、「人」に「夢」と書いて「儚(はかな)」いである。それだからこその美しさであり、尊さであることを、私はすでにどこかで知っている。だから、アイドルの方からこのようなことを歌われると、それはもうたまらない気持ちになってしまうのである。
続いて、WHY@DOLLのクリスマスソングである「パウダースノウ」、この曲もジャズの影響を受けた曲である。この曲が収録されたミニ・アルバム「NAMARA!!」がリリースされた当時、私はWHY@DOLLの存在そのものすら知らなかったわけだが、当時のアイドルシーンにおいては、かなり異色の作品だったのではないだろうか。
続いて、「ラブ・ストーリーは週末に」である。これは今年の2月にリリースされたシングル「キミはSteady」のカップリング曲で、作詞を青木千春、浦谷はるな、つまりWHY@DOLLの2人が手がけ、作曲は吉田哲人さんである。1980年代のAORやシティ・ポップを思わせる、サックスのイントロが印象的である。このようなタイプの曲が当時、あまりにも流行りすぎたため、後に時代を感じさせるかなり恥ずかしいタイプの作風として認知されるようになった。逆に、そのようなわりとダサいとされがちだが、じつは抗うことができない魅力を持った曲を敢えて楽しむ、「Guilty Pleasure」なる概念も、特に欧米の音楽ファンの間ではポピュラーになった。少し前に、とある有名なNegiccoファンの方が良い意味でダサい洋楽のイベントをやりたいというような愛のあるツイートをしたところ、どんな音楽も好きな人にとってはカッコいいわけであり、ダサい音楽などは存在しない、というようなマジレスをされていて、悲しい気分になったことを覚えている。ちなみに私は、G.I.オレンジの「サイキック・マジック」を提案していた。
そんなことはどうでもいいのだが、やはりサックスは最高であり、たとえばジョージ・マイケル「ケアレス・ウィスパー」的なダサカッコよさを私はとても愛する者だが、「ラブ・ストーリーは週末に」のイントロには正直、そのようなトゥーマッチ感も当初感じ、それにしてもここまでやっていれば潔くて爽快ではないか、というような感想を持ったのである。そして、WHY@DOLLによるパフォーマンスを観て、私は何て次元の低いレベルの感想を持っていたのだろうと、大いに反省した。まるでバブルの頃のトレンディードラマのような純愛ぶりが徹底されている歌詞とメロディーを、当時のことなどはもちろん知らない1990年代生まれのちはるんとはーちゃん、WHY@DOLLは何の迷いもなく、本気でパフォーマンスしているわけであり、それがうっとりとするような魅惑の時間を現出させる。これは魔法だ。純粋に美しい。
「恋の魔法 かけられたみたい 君に惹かれていく どんな仕草も言葉も全部 I'm faling for you」
これはまさに、このパフォーマンスを観ている私のWHY@DOLLに対する思いそのものである。
続いて、ちはるんの推し曲である「シグナル」だが、新しいはじまりの前向きな気分を歌った爽やかな曲であり、「公園通り」「山手線」などが歌詞に出てくることから、Gladがある渋谷の街が舞台になっていると思われる。1990年代に大好きだった渋谷の街に、一時期はあまり来なくなっていたが、今年の夏以降はWHY@DOLLのおかげで結構な頻度で来るようになった。この曲もいろいろな現場で聴いてきたが、その思い出が頭の中を巡っていた。
「待ってますか? 知ってますか?そんな気持ちです」
この曲がリリースされた当時、私はWHY@DOLLを知らずにこの渋谷の街も通り過ぎていたのだが、今年、少しずつ知るようになり、おそらくずっと待っていたのではないかという気分になっている。おそらく、そのような人たちはまだたくさんいるのではないだろうか。
そして、一部の最後はアルバム「Gemini」から「LOVERS on EARTH」であった。「曖昧MOON」「セツナSHOOTING STAR」と共にプラネット三部作を構成する曲だということは最近になって知ったが、じつはこの曲をライブで観るのは今回がはじめてであった。スケールの大きなバラードで、曲そのものも大好きなのだが、一人のメンバーがソロを歌っている間の、もう一人のメンバーのダンスがなんかやたらと好きだ。
これだけの内容でチケット代千円(プラスドリンク代500円)は破格すぎるし、その上、握手会にまで参加できてしまうのだ。「Show Me Your Smile」が披露されてから私が現場に来たのははじめてなので、取り敢えずその感想を伝えた。ちはるんは気に入ってもらえて良かったというような感想、そして全力で拡散しますからと言ったところ、いつもありがとうございますと言われるが、たいしたことはやっていないし出来ないのだが、やれる範囲でやらなければという思いを強くしたのであった。それから、「LOVERS on EARTH」もはじめてだったと伝えたりしていたところ、スタッフの方が「ありがとうございまぁ~す」と言われたので、終了である。
続いて、はーちゃんにも同様の感想を伝える。はーちゃん曰く、この曲の歌詞は本当にファンの人たちのことだと思う。いつでもすごい笑顔を見せてくれるし、などと良い話をしてくれている間に、「ありがとうございまぁ~す」と言われたので、「あ、もう終わりみたいです」と言って、退散した。
その後、夜の渋谷の街に出て、iPhoneのLINEアプリにて仕事の案件をいくつか処理して、少し時間があることに気がつくと、何となくどうとんぼり神座のおいしいラーメンが食べたくなり、センター街に行った。実際に注文したのは煮玉子ラーメンだったのだが、なぜこの季節に大阪の有名ラーメン店の味を求めたのかというと、おそらく12月29日の深夜に放送されるテレビ番組「オールザッツ漫才」が観たいからなのだろう。この番組観たさにわざわざ新幹線に乗って大阪に行き、ホテルに泊ったりもするのだが、もちろんついでに5upよしもと(当時)で舞台を観たり、551蓬莱の豚まんや阪神百貨店梅田本店スナックパーク(当時)のいか焼を買ったり、道頓堀今井できつねうどんや新世界の八重勝で串揚げを食べたりはするわけである。よって、年末にはなぜか大阪の味が恋しくなるのである。
今年の12月29日はどうしても東京にいなければならないのだが、数年前のように東京のテレビ局でもネットしてはくれないものかとコンビニエンスストアに行き、テレビ雑誌の番組表を確認したのだが、やはり東京での放送は無いようである。悲しい気分でそのことをツイートしたところ、なぜか吉田哲人さんからリプライをいただいた。
二部は「菫アイオライト」からスタート。開演前に、実際には仕事ができる大人の風格を漂わせているにもかかわらず、ライブにおいては推しを楽しませるためにあえてオタクの演技をしてはっちゃけまくっている、とあるファンの方からペンライトをご提供いただくが、前回の定期公演において、私がペンライトを破損したことを知る、また別の心優しいファンの方からすでにいただいていたことなどを、説明するなどしていた。そして、1曲目からそのペンライトが活躍することとなったのである。
そして、WHY@DOLLが着ていたのが、映像や画像でしかまだ観たことのなかった新曲の衣装である。これがまた大人っぽくて、ひじょうに良い。私の隣で観覧されていたのが、人生においては私の先輩であるにもかかわらず、しなやかな若々さととびきりのフットワークを持つファンの方だったため、ピンク・レディーの「キッズ・イン・ザ・ダーク」だとか「マンデー・モナリザ・クラブ」のショービス感の話などを一方的にすることができて良かった。
続いて、「キミはSteady」であり、序盤にこんな強めのシングル曲を2連発で大丈夫なのだろうかという感想を持つのだが、こんな感じを以前にも覚えたことがあり、思い起こすと、アルバム「WHY@DOLL」をはじめて聴いた時であった。もちろん、その後に続く新曲がどれも素晴らしく、心配はまったくの杞憂に終わったわけである。
次の「Tokyo Dancing」で察したのだが、これはアルバム「WHY@DOLL」の曲順のセットリストなのであろう。もちろんこの曲は最高に盛り上がるのであり、渋谷Gladは「僕らの秘密のワンダーランド」と化した。そして、おそらくファンの間で最も人気が高く、ライブでも盛り上がる「恋なのかな?」である。この曲をライブではじめて観た時の感激はかなりのものだったが、いまだに色褪せることがなく、寧ろ楽しみが増している。本当に強力な曲である。
ここでMCになり、一部で予告していたちょっとしたコーナーになる。ほわどるのメンバーそれぞれによる今年の1文字を発表する。ちはるんは「伸」であった。今年は身の回りでおめでたいことなどがあったが、自分自身にはあまり無かったという。あえて言うならば、前髪が伸びたことぐらいだということで、「伸」らしい。しかし、それ以外では作詞を3曲やったりもしたし、来年はパフォーマンスを「伸」ばしたいということで、うまく締まった。
そして、はーちゃんは「初」ということで、それは今年はじめてやったことが多かったからだという。また、秋ぐらいにいろいろ考えている時期があって、初心に返ろうと思ったという意味も入っているようだ。好奇心は強いので、来年もどんどん新しいことにチャレンジしていきたいということで、楽しみである。
ライブに戻り、アルバムの曲順通りに「マホウノカガミ」で、いつもながらGladの音響、照明による演出が活きた、素敵なパフォーマンスである。「WHY@DOLL」の後半は、ファンと一緒に盛り上がるというよりは、聴かせる、魅せるタイプの曲が多く、いわゆる沸きというような要素が重視されがちな印象があるアイドルシーンにおいては、わりと異色なのかもしれないが、私がWHY@DOLLに感じている魅力というのは、寧ろ主にこちらの方にあるのである。
そして、ちはるんがステージから捌け、はーちゃんのソロ曲である「忘れないで」である。音源でこの曲を聴いた時の感想は、1980年代のディスコ・クラシックにニュー・ミュージックっぽいメロディーが乗った、とてもユニークな曲、というようなものであった。実際にイメージしたのは、パトリース・ラッシェン「フォーゲット・ミー・ノッツ(忘れな草)」と、松任谷由実が三木聖子に提供し、石川ひとみのカバー・バージョンがヒットした「まちぶせ」である。
配信番組「WHY@DOLL~ほわどるに恋なのサ~」ではじめてライブ・パフォーマンスを観た時には、このテンポの曲にしてはダンスがはげしいな、という感想を持った。そして、私が実際にライブの現場ではじめてこの曲を観たのは、札幌でのワンマンライブだったのだが、そのエモーショナルなダンスは、クールなルックスとも相俟って、22歳とは思えぬ色香を放っていたのであった。
おそらく久しぶりに観たであろう地元のファンの方が、「浦谷ってこんなに色っぽかったっけ」というよな、ため息にも似た感想を漏らしていたのが印象的である。
そして、今回もそのパフォーマンスは素晴らしいものだったのだが、新衣装がまたものすごくハマっていて、且つて無いレベルの良さを、私は感じていた。この路線はソロならではのものであり、ぜひ今後も続け、深めていってほしいと強く願う。
スタンドマイクがステージに用意され、「Dreamin' Night」である。コンテンポラリーなR&Bテイストの曲で、大人っぽい曲調、アレンジとちはるんのキャンディーボイスとの化学反応が絶妙な味を出し、また、振り付けもひじょうにカッコイイものである。曲の終わりのキマるところが、またすごく好きなのだ。続いて、「夜を泳いで」であり、これは地元にいる大切な人を思って歌った曲である。「Gemini」から「WHY@DOLL」に至る過程で、WHY@DOLLの音楽性の幅が広がったと思うのだが、それだけではなく、地方から出てきて都会でこれからやっていこうという気分から、故郷のことを思ったり過去を振り返ったりというような部分も出てきていて、それが表現により深みをあたえているようにも思える。その印象はこの「夜を泳いで」と、次のちはるんのソロ曲「Hello Hello Hello」によるものであろう。
「WHY@DOLL」をはじめて聴いた頃、まだWHY@DOLLのメンバーの名前すら知らず、「Hello Hello Hello」がソロ曲であることにも気づいていなかった。しかし、アルバムのティザー映像を観た時から、この曲は気に入っていた。まず、ダンス・ミュージックの影響を受けた楽曲が多い印象があるWHY@DOLLには珍しいアコースティックなサウンド、また、どこかノスタルジックな感じが、逆に新鮮であった。
トッド・ラングレンの「ハロー、イッツ・ミー」を思い出したりもしたのだが、それはタイトルや歌詞に「Hello」という単語が入っていることと、「ここにいると決めたの」からの連想であろう。
ちはるんのボーカルはとても甘く、かなりの癒し効果を発揮するものだが、それが都会的だったり大人っぽいサウンドやメロディーに乗ることにより、化学反応が起こり、それがWHY@DOLLの楽曲の魅力の1つにもなっていると思える。しかし、「Hello Hello Hello」においては、この声質をそのまま最大限に生かすような、ノスタルジックなカントリー調の楽曲になっている。
しかし、内容はとても強い意志を持ったものであり、それは「私が選んだ場所」「ここにいると決めたの」というような歌詞に象徴されている。ライブでは、ちはるんの甘い歌声ではあるが、しっかりとしたボーカルパフォーマンスを味わうことができ、これは表面的には天然でゆるふわなイメージだが、芯にはとても強く熱いものを持っているかのような、ちはるんの本質をよくあらわしているようでもある。
一方で、クールビューティーなルックスでありながら、内面に繊細さや脆さを感じさせるはーちゃんのパフォーマンスにも、同じことがいえるような気がする。
この日のセットリストがアルバム「WHY@DOLL」の曲順であったことはMCで明かされたのだが、はーちゃんのママは夜にアルバムを最初から最後まで通して聴いてから寝るのが日課なのだという。そして、もちろんアルバムのラストに収録された「恋はシュビドゥビドゥバ!」が歌われた。
この曲を作曲・編曲した吉田哲人さんが、ライブを観にきていた。「WHY@DOLL~ほわどるに恋なのサー~」でもファンに混じってコメントをしたり、先日、はーちゃんが札幌に帰った時に少しだけやったストリーミングも視聴していたのだという。
ここで本編は終了となるが、アンコールに応え、ふたたびWHY@DOLLがステージに登場した。25日に渋谷CYCLONで行われるクリスマスライブには、アコースティックのコーナーがあることが発表された。また、その翌日、26日の新星堂サンシャインシティアルタ店でのイベントが今年のライブ納めになるということである。
そして、新曲の「Show Me Your Smile」を一部に続いて披露したが、私がこの新衣装でこの曲のパフォーマンスを観るのはこれがはじめてであった。この衣装はいくつかの候補の中から、はーちゃんが即決したのだという。今回はレトロな感じの衣装にしたかったということである。確かにレトロな感じは出ている。しかし、それはけして懐古趣味ということではなく、人を楽しませる大衆芸能がより大きな役割を担っていた時代の雰囲気を、現在によみがえらせるというか、そんな感じなのである。
かつて、私にとってポピュラー音楽の鑑賞は日常における最大の関心事であった。しかし、大人になっていろいろなことに忙殺されがちになってくると、そんなことばかりには没頭してはいられない。もちろん好きな音楽もたくさんあるにはあるのだが、日常生活における重要度はしだいに低くなっていた。昔の音楽が良くていまの音楽が良くないという意味ではもちろんまったく無くて、変ったのは私を取り巻く環境やその影響を受けた意識の方に他ならない。そんな私に、あのポピュラー音楽に夢中だった頃の興奮をよみがえらせてくれたのが、2017年のWHY@DOLLであった。そこにはいろいろな偶然の運命が介在していたことは間違いないが、とにかく出会ってしまったのである。
「Show Me Your Smile」はこれまでの、そして、まだ見ぬ新しいWHY@DOLLファンをも魅了し、大衆芸能が本来持っていた力、つまり暗くて冴えない現実に光をあたえ、しらけた表情を最高の笑顔に変える魔法を持った、素晴らしい曲であるように思える。
新衣装でのパフォーマンスを、はじめて観た。リアルタイムでは知らないはずの古き良き時代のエンターテインメント、どこか懐かしさを感じるが、それはまた安心感でもある。明るい未来だとか、何かに守られている感じである。しかしこの時代、もちろん世界は不安だらけであり、クソッタレな現実に満ち溢れている。このような状況で、何がわれわれを明るく、希望に満ちた気分にさせてくれるのか。それは、その存在を絶対的に肯定してくれる者の存在であろう。
WHY@DOLLは「clover」において、このように歌った。
「何万語も費やして it's all right わかり合おうとしたけれど その笑顔が答えだよ」
たとえば、接客業において、なぜ笑顔が重要とされるのか。それは、サービスをする側が顧客の存在を全面的に肯定しているということの、最高のメッセージになるからである。内面から湧き起こる気持ちによって、自然に溢れる笑顔の力ははかり知れないものである。それは、現代社会において、とても必要とされるものである。
「これは本当にみんなのことだと思う」
一部が終わった後の握手会において、WHY@DOLLのはーちゃんこと浦谷はるなさんは、「Show Me Your Smile」の歌詞について、私にこう言った。
「Wish upon a star 君と2人で 果てなく続く道 歩いてく Show Me Your Smile どこにいても見せてくれる 魔法の笑顔」
「Oh It's My Dream 離れていても 私はいつもここにいるから Show Me Your Smile 君と2人で生きてゆく 同じ星を見つめる 魔法の笑顔」
そして、物語は続いていく。
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