Good bye, Good girl. | …

i am so disappointed.

昨年暮れ、早朝に1人で仕事をしていたのだが、何か音楽でも聴こうとApple Musicの新着をチェックしていたところ、テンテンコのアルバム「工業製品」を発見した。
 
テンテンコはアイドルグループBiSの元メンバーとしても知られるクリエイターだが、当時、私はアイドル界にそれほど詳しいわけではなかったので、よく知らなかった。
 
昨年、NegiccoのぽんちゃがDJ Meguとして出演するという「RELAX」というクラブイベントに行った。大好きなラッパーのECDも出演するということで、私にとってはひじょうにコストパフォーマンスの高いイベントであった。
 
初めに小柄な女性がひじょうに実験的なDJをやっていて、かなり面白かったのだが、実はそれがテンテンコであり、このイベントの主催者でもあったようである。
 
その後、「放課後シンパシー」というシングルが配信され、わりと気に入っていたのだが、カップリングで堀ちえみの「Wa・ショイ!」をカバーするセンスにも好感を持った。
 
「Wa・ショイ!」は1985年夏のヒット曲だが、ヒップホップと音頭をミクスチャーしたような、なかなかユニークなアイドルポップスであった。シングルでリリースされ、オリコン9位のヒットを記録したにもかかわらず、その異色さゆえか、「MYこれ!クション 堀ちえみ BEST」などの選曲からは漏れていた。
 
アルバム「工業製品」を軽い気持ちで聴いたのだが、期待を大きく上回る刺激的な作品であった。実験性とポップさの加減がちょうど良く、1980年代前半のニュー・ウェイヴのような感覚で聴くことができた。
 
しかし、実はこのアルバム全体を通してはそれほど何度も聴いてはいない。なぜなら、収録曲の「Good bye, Good girl.」があまりにも気に入りすぎて、そればかり聴くようになってしまったからである。
 
その割には先日、このブログで発表した年間ベスト・トラックに「Good bye, Good girl.」は入っていなく、年間ベスト・アルバムの方には10位に「工業製品」が入っている。
 
「Good bye, Good girl.」の、どこがそんなに好きなのだろうか。歌詞に「代々木八幡」という地名が出てくるのがとても親しみがわくのだが、それはそうとして、1980年代のある時期に大流行していたような打ち込み主体のいわゆるテクノ歌謡的なテイストを感じる。おそらくこの辺りは狙ってやっているのだろうが、曲が純粋に良いので、企画倒れに終わっていない。当時のリアルタイマーすらを納得させる出来栄えである。
 
インターネットでテンテンコについて少し調べてみると、私が地方都市のサブカル高校生だった頃に愛読していた「ビックリハウス」の「大語海」を読んでいたり、本拠地を横浜に移転する前の大洋ホエールズの野球帽をかぶっていたりする写真が出てきて、頭がクラクラしてきた。
 
プロフィールを調べてみたところ、1990年生まれの26歳ということである。この辺りの世代の人たちには、とにかく人生を変えられまくっているので、そこでさらに興味がわいた。
 
「Good bye, Good girl.」をYouTubeで検索してみるとミュージックビデオがあったので早速観てみたのだが、すさまじい内容であった。アナログのビデオテープで撮ったかのような編集や、昭和50~60年代を思わせるようなファッションや風景が次々と出てくる。これは本当にあの頃の映像なのではないかと錯覚するのだが、「妖怪ウォッチ」が映り込んだりもするので、やはり最近のものなのだろうと思う。
 
このあたりが1粒で2度おいしい的に楽しめるので、長生きはするものである。
 
工業製品工業製品
1,620円
Amazon