八ヶ岳南麓のクルマで怖いのは高齢者でも若者でも県外ナンバーでもない | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

(クルマが見当たらなくなった石堂交差点)

 

 三連休が終わりようやく静けさを取り戻したヶ岳南麓。

 そんな中愛車で県道を走っていたところ、脇道に一時停止していた黄色っぽい軽自動車が突如目の前に進入してきてあわや追突寸前になった。

 衝突率わずか0.06%というSUBARU自慢の衝突回避システムがちゃんと作動するのか確認できる絶好のチャンスだったが、いざそういう場面になるとあわててブレーキを踏んでしまうのが人情というものだ。

 

(本文とは一切関係ありません)

 

 八ヶ岳南麓でヒヤっとするのは平日、しかも仕事のクルマが少ない昼間の時間帯だ。場所はレインボーラインとか国道141号といった名にしおう速度超過道路(ネズミ捕りも多い)ではなく、もう少し鄙びた生活道路が多い。

 

 金田一春彦通りや県道28号を走っていると、脇道にクルマが一時停止している。

 次の瞬間件のクルマは私の前をかすめるように幹線道路に進入してくる。

 こんな場面に遭遇したことは今日に限らず何度もあるし、どなたも同じような経験があるはず。

 

 1台やり過ごせば安全に幹線道路に入れるのに何故こんな無理をするのだろう。

 チコちゃんに代わって私が下した結論は「八ヶ岳南麓の自動車走行速度が東京などと比べてかなり遅いから」。

 

 我が北杜市は45,480人の住民(住民登録ベース2024年2月現在)が45,500台のクルマを保有する「1人1台」という典型的な地方都市である。またそのうち約半分の23,511台(2022年3月登録ベース)が軽自動車というのもいかにも地方都市らしい(注:クルマの登録台数が住民数を上回るのは法人保有のクルマや別荘族(非住民)が山梨ナンバーのクルマを保有するものも含まれていることによる)。

 

 さらにこのうちの8,072台が軽トラである。

 農作業の行き来で軽トラを使うおじちゃん、おばちゃんの運転速度は30kmなんてことはザラだから、幹線道路をノロノロ走ってくる軽トラがやってくるまでに幹線道路に入れる余裕は十分にある。

 例えば今日のヒヤリのケース、つまり右折待ちで停止しているクルマが50m先を時速60kmで走ってくる(←仮定の話です)フォレスターを視認したとしよう。

 これがいつもの軽トラなら交差点に到達するまでの時間は7秒あるが、このケースではわずか3.5秒。いつもの調子で幹線道路に進入するのはかなり危険な行為である。

 

 こういった危険な運転(もちろん速度を出し過ぎるヤツが一番悪いのだが)をするのは軽トラのおじちゃん、おばちゃんではない。

 スローライフの権化ともいうべき彼らは万事ゆっくりだから、幹線道路に進入する時だって右見て~、左見て~、もう一度右見てから場合によってはお称名をひとくさりしてからどっこいしょとばかり右折してくるから無理な進入などできやしない。

 

 経験則でいうと殆どの場合ヒヤリの相手方は女性ドライバー、それも40~50代の女性である。

 

 若い人は男女かぎらず動体視力がしっかりしているから「あ、バカが飛ばしてくらあ」と分かるので無理はしない。

 一方もう少し妙齢のマダムたちは脳内の刷り込み効果と視力の衰えで「クルマ発見→ここまで来るのは7秒後じゃんね→右折してい~さよ~」と即断してしまうらしい。

 仕事をこなし、家事をこなして買い物もしなければならない主婦の多忙さが焦りを生むのも事実だろう。彼女たちに軽トラの後ろにくっついてチンタラ走っている余裕はない。

 

(ゆっくり走るのは構わないけど道を譲る気働きが欲しい時もしばしば)

 

 「それって女性に対する偏見でしょ」というのもごもっともだが、女性ドライバーが起こす交通事故件数が非常に多いのも事実だ。

 

 2024年の山梨県内交通事故は792件。

 そのうち実に半分以上の451件が女性ドライバーによるものだという。

 しばしばニュースになる75歳以上の高齢者が起こした事故は145件、「よそもんは困ったもんじゃんね~」ととかく白眼視される県外ナンバーによる事故137件と比べてもその件数は群を抜いて多い(2023年通年もほぼ同じ比率)。「ちょっとぶつけてへこましたけどその場で示談で

済ました」なんてのも入れるとその比率はさらに高まるだろう。

 

 彼女たちが愛用する軽タイプの乗用車は北杜市内に13,023台走っている。

 脇道にパステルカラーの軽乗用車が停まっているときはゆっくり通過するように心がけた方がよさそうだ。

 

(八ヶ岳南麓では濃色や真っ赤な軽乗用車をあまり見かけないのが不思議)