(「晴」2024年4月4日オープン)
今月オープンしたばかりの和食の店「晴(はる)」を訪れた。
開店時間の1730で予約したのだが、生活習慣というのは恐ろしいものだ。
「晴」のすぐそばにある反省会でいつもお世話になる「心粋」の開店が1700なものだから、うっかりそれに合わせて家を出てしまった(汗)。
家に戻る気にもならないので30分ほど「心粋」でウダウダ、グビグビ。ついでにスマホの充電までさせていただいて、ど~もスミマセン。
小じんまりした「晴」の店内は8席のカウンター席のみ。主の仕事ぶりがカウンター越しに眺められるという割烹らしい佇まいである。
店の主越水さんはまだ30代の美青年だ。
(店も主人もピカピカ)
聞けば大将は清里生まれの純八ヶ岳南麓人。神楽坂の名店「石かわ」で修業を積み、晴れて故郷の地に錦を飾った由。
店内にはその「石かわ」や八ヶ岳南麓和食シーンのリーダー「八ヶ岳えさき」からの胡蝶蘭でいっぱいで、大将の人となりが窺われる。
コースは昼夜かかわらず6600円(税サ込)、8800円(同左)の2つ。
今宵は物は試しということで6600円のコースをお願いした。
まずは先付。
(軽く炙った芝エビとジュレに覆われた野菜はなんだっけ?)
実にいい味つけである。
ジュレを残すのがもったいなくて一同スプーンをもらった。
続いてやってきたのは汁物。
(海老しんじょ、新筍、コゴミの吸い物)
出汁の馥郁たる香りがなんともたまらない。大量のかつぶしと昆布を使った丁寧な仕事であることがよくわかる。
これだけ手間とカネをかけてこの値段でこれから先やっていけるのだろうか。ヒト事ながら不安になった。
和食はそこいら辺のイタリアンと違って冷凍モノをチン、というわけにはいかないから繁閑差が激しい八ヶ岳南麓で商売するのは大変だろう。
「おっしゃるとおりなんですけど、この価格で頑張っていきたいです」
がんばれ~。
(揚物 地元シイタケ他(なんだか忘れた)の天ぷら)
(焼物 富士桜ポークの味噌焼きラディッシュ添え)
続いてお造りである。
大将は備長炭を使って金目鯛に焼き目をつけ始めた。
(ひと手間かけてます)
「バーナーで炙ると幽かにガスの匂いがついちゃうんです」
そうだったの。
(金目鯛、コウイカ、太刀魚)
新鮮な魚の旨いこと。
大将は敷島(ってどこだ?)にお住まいで、毎朝魚市場で食材を仕込んでから店に向かうのだそうだ。
本日のご飯は筍ごはん。大将の後ろで土鍋が沸沸している。
(出来上がり)
どっさり炊きあがったご飯は各人お代わりをしてもまだ余っている。大将がおにぎりにしてくれてそれをお土産にいただいた。
デザートは・・・
(なんだっけ)
一同大満足。
八ヶ岳南麓の和食といえば私の馴染みは「岳」だが、どちらも甲乙つけがたい。
強いていえばボリュームの「岳」、味の「晴」というところだろうか。
(これと比べちゃ量は負けるに決まってる)
ちなみに店名は昨年秋に生まれたお子さんの名前からとった由。
お子さんも、お店も、すこやかに成長しますように。