(満開の桜上空を通過するANA385便(羽田→米子)高度10,900mからは一面の桜が見えているのだろうか)
ここ数日の暖かさで八ヶ岳南麓の桜前線は一気に高度を上げた。クルマで走っているとあちこちで桜が満開だ。
目に留まったのは綿半から大泉方面へ向かう道の左手。八ヶ岳をバックにソメイヨシノがまさに百花繚乱。
(日蓮宗来佛山上行寺境内 標高792m)
(駒ヶ岳を望む絶好のロケーションでもある)
境内は無人である。
上野や目黒川の桜は言うに及ばず、八ヶ岳南麓でも「〇〇の××桜」と呼ばれる桜の名所はどこも人だかり。一方ではこんなよいロケーションでも訪なう人もなく盛りを迎える桜もあるというのに。
名にしおはば 来佛山のあださくら
人に知られで 来るよしもがな(詠み人しらず)
さらにちょっと行くと、満開の桜の下で一風変わった形状の建物が建設中だった。
(焼窯のような南アジアのパーゴラのような 標高850m)
(ベトナムレストラン「直」4月17日仮オープン)
たまたま居合わせた大工さん、店のオーナーの娘さんと思わしきお嬢さんに話を聞くと、ベトナム生まれのマダムが作る本格ベトナム料理レストランとのこと。
本オープンは4月27日だが、当面は予約はとらない由。行列はイヤだがさっそく行ってみなくてはなるまい。
(円形のレストランの中央に厨房があるオープンキッチンスタイル お忙しいところ相手していただきありがとうございました)
さらに北上すると見た目はショボい良店「あめみや」のほぼ向かいの民家で枝垂れ桜が満開になっていた。
(標高875m)
実に見事な枝垂れ桜である。
桜はなんといってもソメイヨシノが一番だが、ここまで周囲にソメイヨシノが溢れていると枝垂れ桜がなんとも映えるから不思議だ。
桜の満開前線はいったいどこまで上がってきているのだろう。
気になって向かったのは標高950m地点にある「体験工房あすなろ」(注:現在この名称はなくなっているらしい。グーグルマップで行く際は「ガラス工房うず」で検索してください)。
数軒の工房が集まった集落にはソメイヨシノが咲き乱れていた。
(眼前は広大な空き地)
ここもまた無人である。
それにしてもどうしてこれだけ立派な観光資源を放っておくのだろう。
ロイヤルホテル八ヶ岳が高級ホテル「グランドメルキュール」に衣替えし、小淵沢のアウトレットの跡地にはリゾートトラスト(エクシブ)が宿泊施設を整備するという。
八ヶ岳南麓もこれからインバウンド需要が旺盛になるのは必至だから、ここだって格好の花見スポットになるだろうに。
この日の夕刻、新たにオープンした和食の店「晴」まで歩いていった。
石堂公民館の少し上、標高1000m地点にソメイヨシノが2本立っている。
どちらも見事に満開になっていた。
いつの間にか桜満開前線は標高1000mを突破していたのだ。