(空中でぶら~りぶら~り)
久々に八ヶ岳南麓に戻って来てオッたまげた。
とりつき道路上の架線(←すごく細いので電線ではなさそう)に長さ4mはあろうかという松の大枝が引っかかっているではないか。
幸い架線に影響はないがこのまま放置すると早晩ケーブル切断といった由々しき事態になることは想像に難くない。
松の枝を取り除く作業を要請したいのだが、件のケーブルがNTTのものなのか地元CATV会社CCNETのものなのか判然としない。
ままよ、寄らば大樹の陰とばかり、まずはNTTにアクセスしてみた。
(NTTがわざわざ我が家までフレッツ光回線を布設してくれたのは2018年3月のこと)
NTTはこの手の障害に関してはWEB申告を推奨している。
その手続きの冒頭、まずはホントにNTTの線か確認しろ、とのこと。
(勝手気ままにやっているのかと思ったら日本全国会社ごとにケーブルを張る高さが決まっているらしい けっこう緻密なのね)
遠目で見てもNTTかどうかなど分からないので、決め打ちで先に進んだ。
現場の写真をつけ、地図で位置登録して申告は終了した。
(スマホで撮って写真を添付 現場の特定のため最寄り電柱情報が重要らしい)
午前中に申告を済ませ、インノ経由で尾白の湯まで行って戻ってくるとあ~ら不思議、わずか2時間ほどの間に大枝は見事に取り払われていた。
ありがたやNTT。神速で作業を終えたらしい。
(大枝は持ち帰らず松の所有者の土地に放ってあった(当たり前か))
翌朝そらの散歩をしているとご近所のAさんと出くわした。
「NTTに連絡してくれたんですね。ありがとうございました」
「いえいえ、ウチが一番迷惑をこうむりますからね」
「実はあすこにまだ1本ぶら下がってるんです」
「ギョギョ」
Aさんが指すところを見ると確かに中枝サイズのヤツがもう1本ブラブラしているではないか。
「あの線はCATV会社のものなのでNTTではとり除けないんですって」
う~ん。
フットワークのよさはお見事だが、NTTのこの融通の利かなさはいったいどういうことだろう。他社の領分に余計なちょっかいが出せないのは重々承知しているが、たかが松の枝1本取り除くだけのことではないか。
「チッ。じゃあCATV会社に連絡して・・・」
「安心してください」
「穿いてるんですね」
「いえ(アホか)、私が昨日電話しましたから、おっつけ作業に来てくれます」
あ~よかった。
ったく、NTTの石頭。
でも考えてみればNTTもCATV会社もこの手の保守作業は外部業者に委託しているはず。どうかすれば同じ業者の可能性だってある。
ということは保守業者からすれば気を利かせて1件で済ましちゃうより、別の2件としてNTTからもCCNETからも作業手数料をもらった方がいい、ってことなのかもしれない。
ケーブルに引っかかった枝を取り除くだけでも世の中のいろいろな仕組みが垣間見えたようで
勉強になった出来事であった。