心に残るCMソング 明治チェルシー販売終了を受けて | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

(冬山に戻った甲斐駒ヶ岳)

 

 明治製菓のキャンディ「チェルシー」がこの3月末をもって販売終了になる。「キャンディを舐める時代」はもはや終わったのだという。

 

 チェルシーの発売は53年前の1971年、私が中学2年の時のこと。

 今でも思い出すだけで転げ回りたくなるほど恥ずかしい私の思春期をチェルシーはいつも傍らで見守っていてくれた。

 私の心に残るのはチェルシーの味もさることながら、そのCMソングである。

 

 忘れかけていた~ 幸せ

 あなたにも 分けてあげたい~

 ほらチェルシー もひとつチェルシー

 

 この曲を口ずさんだだけで何故か涙腺が熱くなる。

 1971年に作詞安井かずみ、作曲小林亜星の黄金コンビにより生み出されたこの曲の最初の歌い手はシモンズだった。

 

(シモンズ 1971年「恋人もいないのに」でデビュー1974年結婚解散 お二人とも現在71歳だがお元気らしい)

 

 これから先も懐かしいもの、心に残るものが次々に消えていくのだろう。

 なんだかおセンチな気分になって心に残るCMソングをピックアップしてみた(作成年順、CMオリジナル曲のみ)。

 

ワンサカ娘(1961詞・曲小林亜星)

 

 ドライブウェイに春が来りゃ イェエエエィエィ、エエエエィ

 プールサイドに夏が来りゃ イェエエエィエィ、エイ

 いいわ~

 レナウン、レナウン、レナウンレナウン娘が

 おシャレでシックなレナウン娘が

 ワンサカワンサ、ワンサカワンサ・・・

 

(朝日新聞デジタルより)

 

 レナウンのCMソングとして長年使われたこの曲の最初の歌い手はかまやつひろしだったそうだが、私が記憶しているのは1966年の弘田三枝子さん(2020年没)から。何の番組だか忘れたが(「ナポレオン・ソロ」だったかなあ)家族で見ていた番組の途中でいつも流れていた。

 振り返ってみれば私の人生はこのころが最も平穏で、その後50年以上の黒歴史が続くことになる。

 

 レナウンは総合アパレル企業としてアーノルドパーマー、ダーバンなどのブランドを擁し

1990年には当該分野で世界一の売上を誇るに至ったが、バブル崩壊から次第に経営は傾き

2020年に至り清算された。おそらくこのCMを耳にすることは二度とないだろう。

 

人間みな兄弟(夜が来る)(1968詞・曲小林亜星)

 

 Don Bon Di-Don Shubi DaDon 

  Ode -e-e-e-oh

 Hi, Za Dan Za Di-Don Shubi DaDon 

  A Zon Don  Shubi DaDon・・・

  

 サントリーオールドを代表するこのCMソングのスキャットはズブのシロウト、上智大学の外国人教授に依頼したのだという。

 

 男がいる、

 女がいる、

 出会いがある、

 別れがある

 

 CMはそんなナレーションが重なっていたようにも思えるし、大きな旅行鞄を持った外国人旅行者が旅館の玄関で「スミマセ~ン」と声をかけるシーンがあったようにも思えるが、今となっては定かではない。

 

(ただいまアルトサックスで練習中だが初心者には難しい)

 

積水ハウスの歌(1970詞羽柴秀彦ほか・曲小林亜星)

 

 ひと日を終われば

 待つひと、家~

 季節の描く道 胸に灯るあかり

 あの街に あの家に

 心は帰る

 家に帰れば積水ハウス~

 

 50年を超えて流れ続けるこのCMソングをご存知ない方はいないだろう。

 この曲はどうしてここまで私の心を揺さぶるのだろうか。

 

 それにしても小林亜星さん(2021年没)はまさにCMソング界の巨魁である。

 おデブの寺内貫太郎が余技で作曲もやってると思ったらそれは大間違い。あっちがヒマつぶしだったのだ。 

 

 この曲の当初の歌い手は調べてみてもよく分からない。いったい誰だったのだろう。

 

(現在の安藤サクラさん版もいいが剛力彩芽さん版もよかった)

 

タケモトピアノ(2000詞谷本奈利紘・曲北川勝利)

 

 ピアノ売ってちょうだい

 みんなまぁるく タケモトピアノ

 電話してちょうだ~い

 みんなまぁるく タケモトピアノ

 そのとお~り

 

 

(財津一郎「てなもんや三度笠」の浪人蛇口一角が当たり役 2023年10月14日逝去行年89)

 

 なんということはないが何故か心に残る(浸みる、こびりつく、という感じ?)CMソングといえばこれだろう。

「探偵ナイトスクープ」で「赤ちゃんが泣き止むCMソング」として紹介されたのを機に俄かに

有名なCMとなった。

 

 その中毒性はすさまじく、かつて私は碁を打ちながら「みんなまぁるく」と口ずさんでいたことがあったが、ある時A君(当時小学2年生)が「みんなまぁるく」とやりだした。

「あれ、家ではテレビ見ないんでしょ。よく知ってるね」

「だってバイキンマン(私のあだ名)がいつも歌ってんじゃん」

 そのA君も今は中学生になり、プロデビューまであと一歩。今でも修行中に「みんなまぁるく」ってやってたりして。

 

 この長寿CMも次第に世の中に合わなくなってきた、ということでタケモトピアノ社内では2023年7月いっぱいでの打ち切りが決定されたが、「もう少しだけ」と創業者の竹本会長がゴネて9月まで延長されたそうだ。その翌月CMの終了を待っていたかのように財津一郎さんは亡くなった。

 

 歌は世につれ世は歌につれ。

 これはCMソングでも同じこと。

 皆さんの心に残るのはどんなCMソングでしょう。