(丘の公園清里ゴルフコース「富士山コース」からの八ヶ岳)
今年初めての真夏日となった八ヶ岳南麓。
そんな中ゴルフ友のAさんと「丘の公園清里ゴルフコース」に行ってきた。プレー代は「県民割」で6000円(昼メシつき)である。
県内有数のコングロマリット「県立丘の公園・まきば牧場グループ」の運営委託先が桔梗信玄餅の桔梗屋に代わってもうすぐ2か月。
とかく評判が悪い(←私の偏見に過ぎないかも)桔梗屋だがことゴルフ場に関しては気合が入っていて、レストランのツマミバイキングが充実している。
おそらく県の菓子覇権を争うライバル企業シャトレーゼを意識しているのに違いない。同社が経営するゴルフ場ではスイーツが食べ放題なのである。
4月にAさんとプレーした際にはこのツマミ類を肴にAさんがキープしている焼酎をガブ飲みした。
クルマ社会の八ヶ岳南麓では外で昼飲みするチャンスは殆どないが、ゴルフ場は例外である。1時間ほど飲んだ後で2時間プレーすればアルコールは雲散霧消する。こんな時にスコアを気にするのは、木を見て森を見ないというもの。
この日一番のスタートだった我々は9時半にハーフを終えた。
「このままスルーで回れますけどどうしますか」
キャディマスターの問いかけにじゃあそうしましょうか、と返事をした瞬間二人は重大なことを失念していることに気づいた。スルーで回ってその後昼メシにすると酒を抜く時間がとれないではないか。
「(声をそろえて)休みます!!」
二人の剣幕に罪もないマスター氏のビビりようときたら、ちょっと気の毒であった。
レストランも我々が一番乗りであった。
生中二つ、キープしてある焼酎を、飲み方は水割りで。あ、それから新しくウイスキーのボトルキープするから「知多」をお願いします。
昼メシを頼む暇もあればほど、やつぎばやにおねえさんに注文を出して私は脱兎のごとくバイキングコーナーへ。
先んずれば人を制す。ボヤボヤしているとカメムシ・パクチーの次に嫌いな行列に並ばねばならない事態が憂慮される(んなことないか)。
この日のツマミは、
・野菜サラダ
・生ワカメ
・いろんな豆の煮たやつ(←美味だった)
・春雨のサラダ風
・切り干し大根
・肉じゃが
・野菜スープ
というラインアップ。
野菜サラダ、ワカメ、肉じゃが、スープは前回と同じなのでどうやら定番らしい。前回はこれら+タケノコの煮たやつとこんにゃく煮だった。
「肉じゃが出てないよ」
「あ、お客さん今熱々を出しますから。それより『知多』がもうないの」
「じゃあそこの『富士山』つうのでいいよ。聞いたことないけどな~」
「これ、出していいのか支配人に確認しないと」
おねえさんは「富士山」を胸に抱えてじっと私を見た。
どうやら委託先が桔梗屋に代わったことにより、レストランのウイスキー納入先も見直しがかかっているらしい。
「いいも悪いも、メニューにも『富士山4200円』って載ってるじゃん」
「だけんどね、だけんどね」
勝手なことしたら悪辣な桔梗屋一味にどのような折檻を受けるか分かったものではない、とその目は訴えていた。
「じゃあこうしよう。ウイスキー出せ、ってレゲエのお客さん(=私)が怒ってレストランの中でドライバー振り回し始めたの」
「・・・」
「窓ガラスを割ろうとするのをこっちのマトモなほうのお客さん(=Aさん)が必死に止めてくれたの」
「あはは(笑い出す)」
「そんな修羅場で仕方なくウイスキーを出しました、ってことで」
ほどなく、
「支配人の了解が出ましたよ~」、ということで騒動も一件落着。
めでたし、めでたし。
(地ウイスキー「富士山」販売元「ミレックス」(甲府)製造元「サンフーズ」(韮崎))
蒸留酒がズシンときた最初のホールは二人仲良くトリプルボギー。
それでも段々よくなるのは法華の太鼓だけではない。
最後のショートホールは仲良くワンオン、そして見事パーをとって健闘を称えあったのであった。
(ピンまでの距離を歩測するAさん 右にかすかに見えるのが私のボール)
(Aさんのバーディパットはおしくも外れてOKパー)
丘の公園清里ゴルフコースのレストランはプレーしない方も利用可能とのこと。
ツマミバイキングで昼飲みを楽しみ、アルコールが抜けるまで付属の練習場でゴルフの練習に励むもよし、南麓随一の犬の楽園「八ヶ岳芝生広場(元はゴルフ場の「八ヶ岳コース」だった)」でワンちゃんと散歩するもよし。これからの季節はレジャーシートを持参して木陰で昼寝するのも気持ちよさそうだ。