(カラマツ林の上空を飛ぶジェット機 ANA753便(エアバスA321)と思われる)
八ヶ岳ブルーの紺碧を切り裂くかのような白い飛行機雲。八ヶ岳南麓ではしばしば目にする光景である。
これは羽田空港と小松空港(金沢)とを結ぶ国内線航路のものだが、飛行機雲は下り線(というのだろうか)の羽田発小松行のものばかりで上りの飛行機雲というのは見たことがない。
不思議に思って今回改めて調べてみると、八ヶ岳上空を通過する航路は下り線だけ。上り線はどういう理由か分からないが太平洋上を大きく迂回してここいら辺を通らないのである。
(下り線は八ヶ岳上空から直線的に小松に向かう SKYSCENE様の画像をお借りしました)
この飛行機雲はどんなジェット機のものなのだろう。
羽田→小松航路はJAL、ANA合わせて一日10便。使用されているジェット機は、
ボーイング737-800(JAL)、
ボーイング767-300(JAL)、
エアバスA321(ANA)
の3種類である。
羽田小松線航空機一覧
この3種、上空で見分けることは可能だろうか。
それはおそらく不可能だろう。
どの機体もエンジンが2基だから飛行機雲の出来栄えは同じである。サイズもほぼ同じで形状も翼端がちょっと折れているあたりも似たり寄ったり。
だいたい下界からは航空会社のマークすら識別できないわけだからそんなディテールなど分かろうはずがない。
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(ボーイング737-800 1997年初就航 全長39.5m、全幅35.8m)
(ボーイング767-300 1986年JALが世界最初のユーザーとなった
全長54.9m、全幅47.6mとやや大ぶり)
(エアバスA321 全長44.5m、全幅34.1m)
そうなると時刻表が唯一の手掛かりで、
「編笠山も今宵限り。西の空にエアバスが飛んでいかあ」とおセンチな気分に浸れることになるわけだ。
八ヶ岳南麓はこれからが飛行機雲が美しい時期である。青と白のコントラストを大いに楽しみたいものだ。
ちなみに北岳上空を横切る飛行機雲を時々見かけるが、これは羽田と鳥取、米子、出雲とを結ぶ航路のもの。本来の航路はだいぶ南なのだが、天候の関係で南アルプスを迂回してこちらの方にルートをとることがあるのだろう。