(A家のアイドル インコのオンちゃん)
2年ほど前に八ヶ岳南麓に定住されたブログ友のAさんにご自宅に招待していただいた。
話は飛ぶがこの「〇〇友」という分類は実にいい加減なものだ。
ブログ友 = ブログで知り合った友人
犬トモ = 犬を通じて知り合った友人
囲碁トモ = 囲碁を通じて知り合った友人
ここまでは「知り合った契機」による分類だから一応論理的だが、これに、
飲みトモ = 一緒に飲む相手
カラオケ友 = 一緒にカラオケをする相手
という「つきあいの内容」が混じるからとたんに渾然としたものになる。しかも犬トモは「犬の散歩をする」という内容めいたものも包含するし、囲碁トモも同様である。
ちなみに「マツタケ友」(私にマツタケをくれる得難い友)というのもあるが、これは「刎頸の友」なんていうのと同じ一種のステイタスを示す呼称というか尊称で、実際はただの囲碁トモである。
まあ、つまりAさんは「ブログ友」であり「飲みトモ」ということになるわけだが、コロナ騒ぎからこっち自粛が続き、最後に飲んだのは一年程前だから、ずいぶん久しぶりだ。
(ミニシアターを兼ねているリビング北側の窓から 北側が雑木林という理想の環境
木立ちを伐採すると正面に八ヶ岳が見えるはずだがそんなもんはどこでも見れるから風を遮る雑木林の方がはるかに価値がある)
畑仕事にいそしんだりしてすっかり赤銅色になった農夫風のAさんを想像していたのだが、都会的なスマートさは寸分失われていない。いやむしろ洗練された、といってよいだろう。
聞けば仕事時代のつきあいで若い人たちのコンサルティングのようなことをボランティアでやったり、八ヶ岳南麓でもいくつかボランティア活動をされているとのこと。「生きる姿勢」というものが、誰かさんとは根本的に違うのである。
(Aさんが私のためだけに用意してくださった酒たち)
左:Aさんがお好きなジンファンデル 「RIDGE VINEYARDS 2016」(米国カリフォルニア)
中:純米吟醸「作(ざく)恵乃智」(鈴鹿市 清水清三郎商店)
私が好きなのでわざわざ用意してくださったもの
右:シラー 「DOMAINE Gassier 2018」(フランスのどこか)
これも私がシラーが好きというので用意してくださった
乾杯のあと奥様の心づくしの料理が次々と運ばれてきた。
左:一晩漬けこんだ(塩麹だっけ?)手羽元の柔らかく味わい深いことといったら
右:豚挽き肉の八ヶ岳風(私の勝手な命名) 熱々がワインを進ませる
食っては飲み、飲んでは食う。
しゃべっては食い、笑っては飲む。
Aさんは私のグラスが空いたと見るやわんこそばのおばさんのようにワインと日本酒をドシドシついで下さるから、一時間もしないうちにフラフラになってきた。
(オンちゃんはご馳走に目もくれずにカシューナッツを自分で砕いて啄んでいる 人間サマの食い物が口に合わないのか、それとも躾が行き届いているのだろうか)
そこにAさんのボラ友(←ボランティア友のこと)が突如いらっしゃった。
「森の診療所」の川越先生である。
先生は異様な風体の先客を目の前にして一瞬ビビったご様子だが、すぐににこやかな表情に戻られた。職業柄ヘンテコな患者に出くわすこともままあるのだろう。
川越先生講演会(無料)のお知らせ
(Aさん、川越先生のご了解が得られたら日時、申込方法なども改めて載せる予定)
ふと気がつくと不覚にも居眠りをこいていた。
こうなるともはや廃人同然、挨拶もそこそこに家内の運転で家へ帰った。
家でもそのまま気絶して目が覚めたのは夜中の1時。どれだけ飲んで食ったのか、おのれの浅ましさに身が縮む思いである。
朝再び起きるとテーブルに「作」とシラーがあった。気を失った私の飲み残しをAさんが持たせてくれたのである。
ああ、ありがたや。
飲みトモの愛は山よりも高く、海よりも深い。
(追記)Aさんの許可をいただいたので、「講演会のお知らせ」全文を載せます。
「NPO法人きぼう」のHP https://www.volunteer-kibou.org/