努力は報われる 不動産取得税がタダになった | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

(都税のマスコット「タックスタクちゃん」 

 よいこ相手の施設ならともかく納税者相手に何故こんなマスコットが必要なのだろうか

 誰も関心がないのはアメーバブログのハッシュタグ件数がゼロなことからも明らか)

 

 不動産の売買というのは何だかヤヤこしくて、売った場合は法外な譲渡所得税(国税)をまき上げられ、土地や建物を買った(あるいは新築した)場合には「不動産取得税」という地方税を掠めとられることになる。

 

不動産取得税額の算定式

土地 = 土地の課税標準額×1/2×3% (1/2の軽減は2024年3月末までの時限措置)

新築建物 = 建物の課税標準額×3%

 

 東京都の場合どの位の税額になるかというと、例えば100㎡の土地を買って総床面積100㎡の住宅を新築した場合、仮に課税標準額が土地、建物とも2000万円だとすると取得税の合計は90万円にもなるからバカにならない。

 ちなみに山梨県のHPを見ると税率や課税基準などは東京都と寸分変わらないから、地方税といえども全国同一なのだろう。

 

 例によって、というべきか不動産取得税にも申告による減免措置がある。

 

 上記のケースだと、私の理解に誤りがなければ土地の取得税はなんとゼロ、建物は24万円に減免されるからこれはキチンと申告せねばならない。

 

 2021年度東京都予算を見ると税収総額は5兆450億円(対前年度予算▲3996億円)、うち不動産取得税収入は754億円(同▲49億円)の大減収計画となっているから、今年度の税金の取りたてが苛斂誅求を極めることは火を見るよりも明らかである。

 そんなわけで申告は郵送でもできるらしいのだが、「書類不備」とか思わぬ難癖をつけられかねないので土地登記書面ほか必要と思しき書類をひっさげて直接都税事務所に乗り込むことにした。

 

(杉並都税事務所 JR阿佐ヶ谷駅から徒歩10分 

 税務署関連の建物は納税者の反感を買わないようにオンボロなことが多い)

 

 10:00、満を持して不動産取得税関係の窓口に行くと、案に相違して先客はゼロ。隣の固定資産税の窓口も誰もおらず、広いフロア内にいる納税者は私一人だけである。

 

(滞在時間中は最後まで私一人だけ)

 

 これは多勢に無勢、おカミに取り囲まれては勝ち目などあるはずがない。

 ここは同胞が来るまでロビーで待機してよっか、と思った所に担当の女性が声をかけてくれた。どうも向こうは向こうでコロナ禍でお茶をひいてる銀座のチーママのような気分だったらしい。

 「これはこれは、いらっしゃいませ」

 「あの、不動産取得税の申告と減免のお願いで参上しました」

 「それはわざわざおそれいります。ささ、そちらにおかけください」

 

 女性はテキパキと提出書面に目を通し始めた。なんせ客一人に係は数人だから話は早い。

 10:05、受付は終了した。

 「必要な書面は全て揃ってます」

 「それで、この後はどうすれば」

 「お客様の取得した土地に関しては不動産取得税はかかりません」

 「(やった~)で、建物の方は・・・」

 「確約はできませんが、木造でこの程度のチャチな、いえこの程度の規模の住宅であれば多分税金はかからないです(注:つまり固定資産税評価額が1200万円以下、ということである)。万が一税金がかかる場合にはこちらから連絡させていただきます」

 「じゃあ」

 「これにて、一件落着~」

 「ドン、ドン、ドン、ドドドドドン(←太鼓の口マネ)」

 

 ああ、なんたるすがすがしい気分。

 税金、年金関係でここまで気持ちよく帰れるのは初めての経験である。

 

(よく見ると建物にもなんだか清冽な空気が漂っている)

 

 帰りがけに以前から気になっていたカレー屋に行ってみようと思っていたのだが、まだ10:10。

 仕方ないので近くのダイソーで1時間近くブラブラしてからカレーを食いに行った。

 

(阿佐ヶ谷南口 「コーヒヌールアジアナレストラン」 

「コーヒヌール」とはかつてインドで発見されビクトリア女王に献納された105カラットのダイヤモンドの

名前 元々はペルシア語で「光の山」を意味する)

 

 旨い。

 ことによると覚悟していた税金がタダになったスパイスが効いているのかもしれない。

 

(キーマ(左)とマトンのセット シシカバブ・サラダ・ドリンクつきで1190円なり)