インドカレーとネパールカレーどこで見分ける? | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

 八ヶ岳南麓では中々味わえず、東京で食うのが楽しみなもの、それは「旨い和食(寿司を含む)」、「旨いフランス料理」、そして「旨いインドカレー」である。

 

インドカレーの店舗数推移

(インドカレー店は着実に増加している NTTタウンページ登録数ベース)

  

 そんなわけで、毎週水曜日におカミの目を盗んでこっそり集まってシャブを、いや囲碁を打つ非合法組織「水曜会」に参加するついでに、三鷹駅近くのインド・ネパールレストラン「ニルヴァナ(サンスクリット語で「涅槃」のこと)でカレーを食うことにした。

 

 ここは以前「レディスセットを拒否られた」というドス黒い歴史があるのだが、それでも旨い店なので

ついつい足を運んでしまう。

 

(左下の「レディースセット」は男性不可 はるな愛が頼んだらどうなるんだろ?)

 

 それはともかく、この店はインド系カレー屋なのか、はたまたネパール系カレー屋なのだろうか。

 

 店名(ニルヴァナ)ではどちらなのかは推測できない。ネパール人経営のカレー屋の多くは「インドっぽさ」を演出しているからだ。店内には「踊るマハラジャ」系統の音楽が流れているが、これも演出のひとつかもしれない。

 この点についてかつて親しくなったネパール人店長に質したところ、「『ネパール料理』って言ったら

お客さん来なくなるよ~」と悲しげに語ったことがあったっけ。

 

(本日のチョイス「サグマトン(ホウレンソウとマトン)」、「キーマ」)

 

 つけ合わせの「パパド(インドではチャパティとも呼ばれる ネパールではロティ)」の存在も何ら決め手にはならない。そもそもナンが出てくる時点で正統インド料理とも正統ネパール料理とも異なるエキゾチックなスタイルなのである。

 

 オーナーと思わしき接客担当のおっさんはすこぶる横柄である。

 概してネパール人は愛想がいいが、インド人はその逆だ。

 これは生来の性質の問題ではなく(少しはあるかも)、言葉の通じない出稼ぎの地で何がなんでも成功したいと願う人たちと、母国で料理人といえばそれなりに地位が高いにもかかわらず、わざわざ醤油臭い国にきてインド料理とは似ても似つかぬものを作らされている人との差なのだろう。

 そんなわけでニルヴァナもインド系である可能性は否定できないのである。

 

 味はどうか。

 「旨い」と思えるカレーはたいていネパール系と思ってよさそうだ。

 インド人はプライドが高く、「オレのカレーがホンモノのカレーだ」と考えているから日本人の口に合うアレンジに消極的である。例えば南インドカレーの名店麹町「アジャンタ」のキーマはパサパサしすぎていて私の口には合わない。

 もっとも100%母国仕様のネパール料理を出していた小淵沢「タラマウンテンスパイス」(昨年閉店)のマトンカレーは私にはとても食えたシロモノではなかったから、「インドとネパールどっちが旨いか」という問題ではなくあくまでローカライズに対する姿勢の問題に過ぎない。「この時期は、シンコでしょ」と老舗の寿司屋のオヤジが気色ばんだところで、米国で人気がある寿司はサーモンとカリフォルニアロールなのである。

 

(今は懐かしい「タラマウンテンスパイス」激辛マトンカレー 2017年7月撮影) 

 

 結局のところ彼の店はどちらの系統なのか。

 おそらくネパール系である。

 その根拠のひとつは日本人である私が「旨い」と感じること。それから阿佐ヶ谷にネパール人子弟のための学校があることもあって中央線沿線はネパール系レストランが蝟集していること。

 そしてもうひとつは仮にオーナーがインド人だとしたら、わざわざ「インドネパールレストラン」と名乗るはずがないからである。

 

 まあ何系であれ、旨ければそれでよい。

 足を運ぶたびに何らかのストレスがある店だが、これからも私はせっせと通うだろう。

 

 小ネタ 人口あたりのインドカレー店舗数は東京都が1位、そして2位は山梨県

 

 (10万人あたり店舗数は東京が3.6軒、山梨は2.5軒 

 山梨県はネパール人が殆ど住んでいないので店の多くは純粋インドカレー店らしい)